無能

(ゆめをみたんだようまれたときのこと)

夢を見たんだよ 生まれた時のこと

(うつくしくいきてねしきゅうのまちぼくらてをたたいてわらったんだ)

美しくいきてね 子宮の街 僕ら手を叩いて笑ったんだ

(えのぐをのみほしたにじのいろかわった)

絵の具を飲み干した 虹の色変わった

(だきしめられたくなったひとりじゃもうあるけなくなった)

抱きしめられたくなった ひとりじゃもう歩けなくなった

(わらいあっていたんだよ)

笑いあっていたんだよ

(おもちゃにあいをささげて)

おもちゃに愛を捧げて

(ふれられざるこどもたちを)

触れられざる子供たちを

(かんたんなことばでこわしたい)

簡単な言葉で壊したい！

(しょうふがひをはなったとおくのまちでだれかがしんだよ)

娼婦が火を放った 遠くの街で誰かが死んだよ

(れみんぐすにさそわれてたどりつくこのよのはて)

レミングスに誘われて たどり着くこの世の果て

(つよくはならないでおだくのなかでさいれんなりひびいてきがくるったんだ)

強くはならないで 汚濁の中でサイレン鳴り響いて気が狂ったんだ

(ゆうえんちのおくでずっとまってる)

遊園地の奥でずっと待ってる

(てんごくのこうぞうをきみはしってる)

天国の構造をきみは知ってる

(はきけをのみこんだてつのあめふりだした)

吐き気をのみこんだ 鉄の雨降りだした

(ぱぱとままはまちがえたすうじはもうくつがえせなくなった)

パパとママは間違えた 数字はもう覆せなくなった

(いのりつづけていたんだろう)

祈り続けていたんだろう？

(ぞうかにみずをそそいで)

造花に水を注いで

(わらいあっていたんだよ)

笑いあっていたんだよ

(そのみにあいをささげて)

その身に愛を捧げて

(ひつじたちのこきゅうで)

ひつじたちの呼吸で

(くだらないえほんをもやしたい)

くだらない絵本を燃やしたい！

(からだにひをともした)

体に火を灯した

(くるおしいほどきこえるだろういきろと)

狂おしいほど聴こえるだろう？ いきろ、と