狂感覚

(くうきがかわいているいろがみえる)

空気が乾いている色が見える

(なつのにおいがきこえる)

夏の匂いが聞こえる

(ここならきみのめがみえるかな)

ここなら君の目が見えるかな

(きみばかりをかんじていたいよ)

君ばかりを感じていたいよ

(あさめざめてえくぼがきえていないかふあんだった)

朝目覚めて笑窪が消えていないか不安だった

(ひとこきゅうおいてこーひーをのんだ)

一呼吸おいてコーヒーを飲んだ

(さとうのあじがした)

砂糖の味がした

(かなしみがなんだってんだ)

悲しみがなんだってんだ

(くるしみがなんだってんだ)

苦しみがなんだってんだ

(ぼくらのじだいじゃだれもが)

僕らの時代じゃ誰もが

(おにのいぬまにわらってるよ)

鬼のいぬ間に笑ってるよ

(きっとぼくもだれもがくるっているとおもうんだ)

きっと僕も誰もが狂っていると思うんだ

(だって)

だって

(だって)

だって

(たのしくてしょうがない)

楽しくてしょうがない

(あいがせかいをすくうとか)

愛が世界を救うとか

(ふぬけたことばがりゅうこうちゅう)

腑抜けた言葉が流行中

(なにひとつしんじちゃいないけど)

何一つ信じちゃいないけど

(きみにならいいよ)

君にならいいよ

(めをつむってきみがあたまをうめつくすんだ)

目を瞑って君が頭を埋め尽くすんだ

(こころなしのぼくらをいわってたべる)

心なしの僕らを祝って食べる

(なみだのすべてを)

涙の全てを

(いたみがなんだってんだ)

痛みがなんだってんだ

(ほころびがなんだってんだ)

綻びがなんだってんだ

(きずつけあったって)

傷つけあったって

(はなれたって)

離れたって

(あいたいってくちずさむのさ)

会いたいって口ずさむのさ

(じぶんだけがくるっているとおもうなよ)

自分だけが狂っていると思うなよ

(だって)

だって

(だって)

だって

(そんなのさびしいじゃないか)

そんなの寂しいじゃないか

(おかねとかびじねすとかこうりつとか)

お金とかビジネスとか効率とか

(そんなのぜんぜんうつくしくないよ)

そんなの全然美しくないよ

(でもぼくらそれがないと)

でも僕らそれがないと

(いきられないから)

生きられないから

(たてまえであいをうたったり)

建前で愛を歌ったり

(ぎぜんでひとをすくったり)

偽善で人を救ったり

(ほんきでこころをゆさぶられたり)

本気で心を揺さぶられたり

(だまされたり)

騙されたり

(でもそれでいいじゃんか)

でもそれでいいじゃんか

(なぁ)

なぁ

(おどってしまおうよもっと)

踊ってしまおうよもっと

(きみとぼくとせかいでさんげんしょく)

君と僕と世界で三原色

(きみがいないとさなんにもつまらないよ)

君がいないとさ何にもつまらないよ

(こころがにごってもいいじゃんか)

心が濁ってもいいじゃんか

(かなしみがなんだってんだ)

悲しみがなんだってんだ

(くるしみがなんだってんだ)

苦しみがなんだってんだ

(ぼくらのじだいじゃだれもがおにのいぬまにわらってるよ)

僕らの時代じゃ誰もが鬼のいぬ間に笑ってるよ

(ぼくらきっといっしょうばかなことを)

僕らきっと一生馬鹿なことを

(もういちど)

もう一度

(あいしてしまうのさ)

愛してしまうのさ

(くるいあっていたいのさ)

狂い合っていたいのさ