透明少女のすゝめ

(ひとつからだなどないとおもえ)

１つ　身体などないと思え

(ふたつこころをむなしくさせろ)

２つ　心を虚しくさせろ

(みっついきをとめてねんじれば)

３つ　息を止めて念じれば

(ほらとうめいしょうじょのできあがり)

ほら透明少女の出来上がり

(ひとりもふたりもおなじでしょ)

一人も二人も同じでしょ？

(しらんぷりのめいじんけっしょうせん)

知らんぷりの名人決勝戦

(いきのつづくかぎりこえをころしたら)

息の続く限り　声を殺したら

(きっとわたしどこだってゆける)

きっと私、何処だってゆける

(とうめいみたいありえないくらい)

透明みたい！ 有り得ないくらい

(しにたいのはんげきをおもいしらせろ)

死に体の反撃を思い知らせろ

(まほうきせきもやすっぽくてさ)

魔法、奇跡も安っぽくてさ

(へのへのもへじのざつおんのなかに)

へのへのもへじの雑音の中に

(さいしゅうへいきをなげいれろ)

最終兵器を投げ入れろ

(かれいなるてんしんがからちょうへへんしん)

華麗なる転身　蛾から蝶へ変身

(ほうていしきよりかんたんだ)

方程式より簡単だ

(けどうしろめたいでもやめられないのは)

けど後ろめたい　でも止められないのは

(とうめいにんげんわたしとうめいにんげんです)

透明人間　わたし透明人間です

(こころなしにくらしおちゃにごし)

心なし憎らしお茶濁し

(むじゃきならばそれもまたやむなし)

無邪気ならばそれもまたやむなし

(きっとそれすらかんけいないくぎをさしてもいたくない)

きっとそれすら関係ない　釘を刺しても痛くない

(きっときょうかしょはせいかいだ)

きっと教科書は正解だ

(とうめいじゃないねてもさめても)

透明じゃない！ 寝ても醒めても

(すけたいのげんかいになくなるまで)

透けたいの限界に失くなるまで

(きずつけるのはいたいけど)

傷つけるのは痛いけど

(したりがおきめたわらたばどもを)

したり顔決めた藁束共を

(すえものにしてきりすてろ)

据えものにして斬り捨てろ

(だれもあたまのうえからつめのさきまで)

誰も頭の上から爪の先まで

(みたされぬことをたてにとる)

満たされぬ事を盾に取る

(こじつけたいのはわかるけど)

こじつけたいのはわかるけど

(かびはえたどうとくなんてふたをしてうめろよ)

カビ生えた道徳なんて蓋をして埋めろよ

(とうめいみたいありえないくらい)

透明みたい！ 有り得ないくらい

(しにたいのはんげきをおもいしらせろ)

死に体の反撃を思い知らせろ

(きょくちてきいんせきおとせ)

局地的　隕石落とせ

(しこうかいろのぬけたぼうにんぎょうたちを)

思考回路の抜けた棒人形たちを

(さんかくのそこへとつきおとせいま)

三角の底へと突き落とせいま

(とうめいじゃないならにんげんでしょ)

透明じゃないならニンゲンでしょ？

(まちがいもせいかいもまとめてぜんぶ)

間違いも正解もまとめて全部

(こまぎれにしてなげすてろ)

細切れにして投げ捨てろ