Grapefluit Moon　TOMOO

(やけにのどがかわいて)

やけに喉が渇いて

(からがらいえをでた)

からがら家を出た

(ゆうがたのかぜにまぎれた)

夕方の風に紛れた

(ひるまのこんくりーとのねつ)

昼間のコンクリートの熱

(すーつとせいふくのふれっしゅまん)

スーツと制服のフレッシュマン

(こんびにのまえはあふれ)

コンビニの前は溢れ

(かしましうるわしい)

かしまし　麗しい

(あたらしいきせつか)

新しい季節か

(やけにのどがかわいて)

やけに喉が渇いて

(しょうがないのはたぶん)

しょうがないのはたぶん

(こんやがまんげつだからかも)

今夜が　満月だからかも

(ぐれーぷふるーつむーん)

グレープフルーツムーン

(みたされるほどにうれるかじつじゃない)

満たされるほどに熟れる果実じゃない

(ならわるくないちゃんといま)

なら悪くない　ちゃんと今

(かわいてるってほしいんだってわかるでしょう)

乾いてるって　欲しいんだって　わかるでしょう

(みえてるあれこれはふえて)

見えてるあれこれは増えて

(つばさにもかせにもなる)

翼にも枷にもなる

(なまぬるいかぜにまぎれた)

生ぬるい風に紛れた

(たいやのこすれこげたにおい)

タイヤの擦れ焦げた匂い

(もうにがいのもたべられると)

もう苦いのも食べられると

(きがついたころにおもう)

気がついた頃に思う

(それはさゆたかさにぶさかなんてね)

それはさ、豊さ？鈍さか？　なんてね

(ぐれーぷふるーつむーん)

グレープフルーツムーン

(のみこめないうれいはもうひびにかくれ)

飲み込めない憂いはもう日々に隠れ

(でもかどがないからまるいわけじゃない)

でも”角がないから”丸いわけじゃない

(はってはってはってずって)

這って　這って　這って　ずって

(はらってたってほおはたいて)

払って　立って　頬はたいて

(ないでまってまってまって)

凪いで　待って　待って　待って

(またみちる)

また満ちる

(はってずってはらってたって)

這って　ずって　払って　立って

(うるんだきのうをもうにごして)

潤んだ昨日をもう濁して

(みのんないきょうのきょうかじって)

実んない　今日の今日　齧って

(おもいだす)

思い出す

(ぐれーぷふるーつむーん)

グレープフルーツムーン

(あのつきはかわくほどさえてくかじつ)

あの月は　渇くほど冴えてく果実

(ほらあとすこし)

ほらあと少し

(おもしろくなるまで)

面白くなるまで