メーデー

(きみにきらわれたきみのちんもくがきこえた)

君に嫌われた君の　沈黙が聞こえた

(きみのめのまえにいるのにとおくからきこえた)

君の眼の前に居るのに　遠くから聞こえた

(はっしんげんをさがしたらたどりついたみずたまり)

発信源を探したら　辿り着いた水溜まり

(これがひとのこころならふかさなどわからない)

これが人の心なら　深さなど解らない

(よばれたのがぼくでもぼくじゃないとしても)

呼ばれたのが　僕でも僕じゃないとしても

(どうでもいいことだろうもんだいはべつにあるんだ)

どうでもいい事だろう　問題は別にあるんだ

(いきはもつだろうかふかいこころのそこまで)

息は持つだろうか　深い心の底まで

(きみがしずめたきみをみつけるまでもぐるつもりさ)

君が沈めた君を　見つけるまで潜るつもりさ

(くるしさとひれいしてぼくらはちかづける)

苦しさと比例して　僕らは近付ける

(ふたたびこきゅうをするときはきみといっしょに)

再び呼吸をするときは　君と一緒に

(ぼくもまたおんなじようにちんもくをきかれた)

僕もまた同じように　沈黙を聴かれた

(きみもまたおんなじようにとびこんでくれるなら)

君もまた同じように　飛び込んでくれるなら

(くちづけをあずけあおうなくさずにもっていこう)

口づけを預け合おう　無くさずに持っていこう

(きみにきらわれたきみへかわりにとどけるよ)

君に嫌われた君へ　代わりに届けるよ

(だれもがちがういきものたにんどうしだから)

誰もが違う生き物　他人同士だから

(さびしさをしったときはぬくもりにきづけるんだ)

寂しさを知った時は　温もりに気付けるんだ

(ゆうきはあるだろうかいちどこころのぞいたら)

勇気はあるだろうか　一度心覗いたら

(きみがかくしたいたみひとつのこらずしってしまうよ)

君が隠した痛み　ひとつ残らず知ってしまうよ

(きずつけるかわりにおなじだけきずつこう)

傷付ける代わりに　同じだけ傷付こう

(わかちあえるもんじゃないのならにばいあればいい)

分かち合えるもんじゃないのなら　二倍あればいい

(こわいのさぼくもきみも)

怖いのさ　僕も君も

(じぶんをみるのもみせるのも)

自分を見るのも見せるのも

(あるいはだれかをのぞくのも)

或いは誰かを覗くのも

(でもせいいっぱいおくってたしずめたじぶんから)

でも精一杯送ってた　沈めた自分から

(いのるようなめーでー)

祈る様なメーデー

(ひびくきゅうなんしんごうふかいこころのかたすみ)

響く救難信号　深い心の片隅

(こんなところにいたの)

こんなところにいたの

(そばにおいでにげなくていいよ)

側においで　逃げなくていいよ

(ふれたはっしんげんにとどけるよくちづけ)

触れた発信源に　届けるよ口づけ

(きみからあずかってきたんだよ)

君から預かってきたんだよ

(ゆうきはあるだろうかいちどてをつないだら)

勇気はあるだろうか　一度手を繋いだら

(はなさないままそとまでつれていくよ)

離さないまま外まで　連れていくよ

(しんじていいよ)

信じていいよ

(いきはもつだろうかまぶしいこころのそとまで)

息は持つだろうか　眩しい心の外まで

(ふたたびこきゅうをするときはきみといっしょに)

再び呼吸をする時は　君と一緒に