魔法の料理～君から君へ～

(しかられたあとにある)

叱られた後にある

(ばんごはんのふしぎ)

晩御飯の不思議

(あれはまほうだろうか)

あれは魔法だろうか

(めのまえがにじむ)

目の前が滲む

(せいぎのろぼっとのけんで)

正義のロボットの剣で

(ひっかいたぴあの)

引っ掻いたピアノ

(みごとにきずだらけ)

見事に傷だらけ

(こんなはずじゃなかった)

こんな筈じゃなかった

(おおきくなるんだ)

大きくなるんだ

(つたえたいから)

伝えたいから

(じょうずにはなして)

上手に話して

(しってほしいから)

知って欲しいから

(なんていえばいい)

何て言えばいい

(なにもわからない)

何もわからない

(きみのねがいはちゃんとかなうよ)

君の願いはちゃんと叶うよ

(たのしみにしておくといい)

楽しみにしておくといい

(これからであうたからものは)

これから出会う宝物は

(たからもののままでふるびていく)

宝物のままで古びていく

(たしかあかだったはずださんりんしゃ)

確か赤だったはずだ三輪車

(どこまでだっていけた)

どこまでだって行けた

(ひげじいがくれたくまは)

ひげじいがくれた熊は

(よくみたらいぬだった)

よく見たら犬だった

(ぷらすちっくのなんとかけんで)

プラスチックのナントカ剣で

(きずつけたぴあの)

傷付けたピアノ

(もようのつもりだった)

模様のつもりだった

(すきになろうとした)

好きになろうとした

(おおきくなるんだ)

大きくなるんだ

(なかまがほしい)

仲間が欲しい

(わかりあうために)

わかり合うために

(ほんきをだせるような)

本気を出せる様な

(きちができるまで)

基地が出来るまで

(かえらないような)

帰らない様な

(きたいいじょうのものにであうよ)

期待以上のものに出会うよ

(でもかくごしておくといい)

でも覚悟しておくといい

(いえないからつれてきたおもいは)

言えないから連れてきた思いは

(そだたないままでしまってある)

育たないままで　しまってある

(さらにふえてもいく)

更に　増えてもいく

(こわかったぱぱがほんとうは)

怖かったパパが本当は

(やさしかったこと)

優しかった事

(おもしろいままがじつは)

面白いママが実は

(なくときもあること)

泣く時もある事

(おばあちゃんがきみのかおを)

おばあちゃんが君の顔を

(わすれたりすること)

忘れたりする事

(ひげじいあれはいぬだって)

ひげじい　あれは犬だって

(つたえようがないこと)

伝え様がない事

(いつかぜんぶわかる)

いつか全部わかる

(ずっとさきのこと)

ずっと先の事

(うたがいたいのもわかる)

疑いたいのもわかる

(きみだからわかる)

君だからわかる

(めそめそすんなって)

メソメソすんなって

(きみのねがいはちゃんとかなうよ)

君の願いはちゃんと叶うよ

(こわくてもよくみてほしい)

怖くてもよく見て欲しい

(これからなくすたからものが)

これから失くす宝物が

(くれたものがいまたからもの)

くれたものが今　宝物

(きみのねがいはちゃんとかなうよ)

君の願いはちゃんと叶うよ

(おとなになったきみがいう)

大人になった君が言う

(いえないからつれてきたおもいは)

言えないから連れてきた思いは

(そだてないままでうたにする)

育てないままで　唄にする

(たのしみにして)

楽しみにして

(でもかくごして)

でも覚悟して

(しかられたあとにある)

叱られた後にある

(ばんごはんのふしぎ)

晩御飯の不思議

(そのなぞはぼくよりおおきい)

その謎は　僕より大きい

(きみがとくのかな)

君が解くのかな

(こんなふうにきみにとくのかな)

こんな風に　君に説くのかな