羽根

(うちおとされなかったわたしは)

撃ち墜とされなかった私は

(とうめいなひふのしたにちいさなつばさをかくした)

透明な皮膚の下に　小さな翼を隠した

(なにかをごまかすようにあおいだ)

何かを誤魔化すように仰いだ

(とうめいなそらのなかにちいさなひかりをかんじた)

透明な空の中に　ちいさな光を感じた

(きっとこのきずもいつかいえていくのだろうけど)

きっとこの傷も何時(いつ)か癒えていくのだろうけど

(このせかいにはあまりにもふたりはにあわない)

この世界にはあまりにもふたりは似合わない

(てんしにははねがひつようだよ)

天使には羽根が必要だよ

(どこへとんでいこう)

何処へ飛んで行こう

(こわいよだけどわらえるんだよ)

怖いよだけど笑えるんだよ

(なぜひとはきずをつけあうんだろう)

何故ヒトは傷を付け合うんだろう

(きずをなめあうんだろう)

傷を舐め合うんだろう

(さみしいときはそばにいてよ)

寂しい時は傍に居てよ

(こわれちゃうから)

壊れちゃうから

(もうにどとこのばしょへかえらない)

もう二度とこの場処へ還らない

(そんなつよがりをいってふたりはつばさをひろげた)

そんな強がりを云って　ふたりは翼を拡げた

(ねぇあなたにとってわたしはどんなそんざいなんだろう)

ねぇあなたにとって私はどんな存在なんだろう

(こたえはすこしこわいからまだきかないよ)

答えは少し怖いからまだ聞かないよ

(てんしにははねがひつようだよ)

天使には羽根が必要だよ

(どこへとんでいこう)

何処へ飛んで行こう

(だんがんのあめがやむところへ)

弾丸の雨が止む処へ

(なぜひとはひとをおそれるんだろう)

何故ヒトはヒトを恐れるんだろう

(ひとをあいするんだろう)

ヒトを愛するんだろう

(わたしはいまもあなただけをおもっているよ)

私は現在(いま)もあなただけを想っているよ

(なぜひとはひとをあいするんだろう)

何故ヒトはヒトを愛するんだろう

(てんしにははねがひつようだよ)

天使には羽根が必要だよ

(どこへとんでいこう)

何処へ飛んで行こう

(こわいよだけどわらえるんだよ)

怖いよだけど笑えるんだよ

(なぜひとはひとりをかんじては)

何故ヒトはひとりを感じては

(ひとをあいするんだろう)

ヒトを愛するんだろう

(さみしいときはそばにいてよ)

寂しい時は傍に居てよ

(こわれちゃうから)

壊れちゃうから