催涙夜

(しろいぼうしのがいとうが)

白い帽子の街灯が

(あしもとをてらすよる)

足元を照らす夜

(いまもかわらないこえが)

今も変わらない声が

(みみもとでゆらぐきがしてる)

耳元で揺らぐ気がしてる

(いつかはうすれるすべて)

いつかは薄れる全て

(ゆきどけのようにきっとうまれかわって)

雪解けのように　きっと生まれ変わって

(さびしさだっていとしいよ)

寂しさだって愛しいよ

(このままずっときえないでいて)

このままずっと消えないでいて

(ことばはきっととどかないけれど)

言葉はきっと届かないけれど

(すきなようにはなしかけるから)

好きなように話しかけるから

(ひとりごとにしないでね)

独り言にしないでね

(ゆめのつづきがみられるならと)

夢の続きが見られるならと

(ふみきりをわたろうとして)

踏切を渡ろうとして

(きみはそのままでいて)

"君はそのままでいて"

(なつかしいこえでわれにかえった)

懐かしい声で我に帰った

(いつまでどれだけ)

いつまで（どれだけ）

(おぼえていられるかな)

覚えていられるかな

(とけないでとねがったまま)

解けないでと願ったまま

(このよるだけはきえないでいて)

この夜だけは　消えないでいて

(あのせいざのようにつながるかわをわたって)

あの星座の様に繋がる川を渡って

(あいにきたんだあいにきたんだよ)

会いに来たんだ　会いに来たんだよ

(さびしさだっていとしいよ)

寂しさだって愛しいよ

(このままずっときえないでいて)

このままずっと消えないでいて

(ことばはきっととどかないけれど)

言葉はきっと届かないけれど

(ことばはちゃんととどいてるからさ)

(言葉はちゃんと届いてるからさ)

(すきなようにはなしかけるから)

好きなように話しかけるから

(すきなようにはなしかけてほしい)

(好きなように話しかけて欲しい)

(ひとりごとじゃないでしょう)

独り言じゃないでしょう

(ひとりごとじゃないから)

(独り言じゃないから)

(このふみきりにれっしゃがとおるひを)

この踏切に列車が通る日を

(いのちはてゆくさきのきせつを)

命果て行く先の季節を

(ゆきどけのよるをいつまでも)

雪解けの夜をいつまでも

(まってるよ)

待ってるよ