アトラクトライト/鏡音レン

(まだあおくてつたないもろくてたりない)

まだ青くて拙い　脆くて足りない

(ちいさくてよわくてどうしようもないぼくだ)

小さくて弱くて　どうしようもない　僕だ

(しりたかったんだ)

知りたかったんだ

(せいこうとしっぱいまるとばつの)

成功と失敗　マルとバツの

(きょうかいせんをひくとしたらどこだろう)

境界線を引くとしたらどこだろう

(それじゃあばつがまるになって)

それじゃあバツがマルになって

(しっぱいをのりこえたとしたら)

失敗を乗り越えたとしたら

(それをなんとよぶんだい)

それをなんと呼ぶんだい

(いつかなまえをつけよう)

いつか名前をつけよう

(ゆめはかなわないねがいはとどかない)

夢は叶わない　願いは届かない

(だからあるくのをやめてしまうのか)

だから歩くのを止めてしまうのか

(どりょくはむくわれないだれもみとめてくれない)

努力は報われない　誰も認めてくれない

(だからはしるのをやめてしまうのか)

だから走るのを止めてしまうのか

(とまってしまうのか)

止まってしまうのか

(やめてしまいたいりゆうなら)

辞めてしまいたい理由なら

(１０も１００も１０００もあった)

10も100も1000もあった

(でもそのすべてがちっぽけに)

でもその全てがちっぽけに

(みえるひとつがあった)

見える一つがあった

(にげだすためのことばなら)

逃げ出すための言葉なら

(あきるほどうかんだ)

飽きるほど浮かんだ

(でもそれをこぼさないだけのかがやきがあった)

でもそれを零さないだけの輝きがあった

(しりたかったんだあしたときょうの)

知りたかったんだ明日と今日の

(おとなとこどものきょうかいせんを)

大人と子供の境界線を

(ひくとしたらどこだろう)

引くとしたらどこだろう

(おとなになったらあれになりたいって)

大人になったらあれに成りたいって

(みんないうんだけれど)

みんな言うんだけれど

(じゃあなんにもなれないんだろうか)

じゃあ何にもなれないんだろうか

(きょうのぼくは)

今日の僕は

(さんねんまえだれかが)

三年前　誰かが

(ゆうぞらになげたいいわけは)

夕空に投げた言い訳は

(もうわすれたひつようのないことばだ)

もう忘れた　必要のない言葉だ

(いつかくちずさむうたにでもしよう)

いつか口ずさむ歌にでもしよう

(みちしるべなんてないだれもおしえてくれない)

道標なんてない誰も教えてくれない

(だからあしあとはまじわったんだ)

だから足跡は交わったんだ

(であえたんだ)

出会えたんだ

(こわしてしまいたいよるなら)

壊してしまいたい夜なら

(１０も１００も１０００もあった)

10も100も1000もあった

(でもそのすべてをとびこえる)

でもその全てを飛び越える

(はねをもっていたんだ)

羽を持っていたんだ

(あのひはじまったものがたりは)

あの日始まった物語は

(どこにむかうんだろうか)

どこに向かうんだろうか

(あすからのぼくにかすしゅくだいが)

明日からの僕に課す宿題が

(ふえたみたいだ)

増えたみたいだ

(よこいちれつですたーとをきった)

横一列でスタートを切った

(あのひのぼくらはもういない)

あの日の僕らはもういない

(きみのいくばしょにぼくのいくばしょに)

君の行く場所に　僕の行く場所に

(それぞれはひつようないから)

それぞれは必要ないから

(いくつものざせつをこえて)

いくつもの挫折を超えて

(いくつものふゆをこえて)

いくつもの冬を超えて

(はながひらくように)

花が開くように

(あおいほうせきがかがやくように)

青い宝石が輝くように

(だってみつけたんだ)

だって見つけたんだ

(まぶしくてしかたないんだ)

眩しくて仕方ないんだ

(そのひかりのしょうたいは)

その光の正体は…

(やめてしまいたいりゆうなら)

辞めてしまいたい理由なら

(１０も１００も１０００もあった)

10も100も1000もあった

(でもそのすべてがちっぽけに)

でもその全てがちっぽけに

(みえたのはどうして)

見えたのはどうして

(あのひはじまったものがたりがむかうさきでぼくら)

あの日始まった物語が向かう先で僕ら

(みつけたひかりをてらしあわせて)

見つけた光を照らし合わせて

(こたえあわせをしよう)

答え合わせをしよう

(おもいおもいえがくたったひとつの)

思い思い描くたった一つの

(あおくひかるいっしゅんのきらめきを)

青く光る一瞬の煌めきを