墓場まで持っていくわ

(はかばまでもっていくわ)

墓場まで持っていくわ

(あなたとのことは)

あなたとのことは

(たぶんだれもしらんから)

多分誰も知らんから

(はかばまでもっていくわ)

墓場まで持っていくわ

(だからだいじょうぶしんぱいしなくていいよ)

だから大丈夫心配しなくていいよ

(２ばんせんのはんきゅうでんしゃが)

２番線の阪急電車が

(あなたをさらっていく)

あなたをさらっていく

(さいごくらいは)

最後くらいは

(みえなくなるまでてをふろう)

見えなくなるまで手を振ろう

(「さよなら」じゃなくていつものように)

「さよなら」じゃなくていつものように

(「またね」というから)

「またね」と言うから

(なんかまたあえるような)

なんかまた会えるような

(きがしてしまうわ)

気がしてしまうわ

(きすはするのに)

キスはするのに

(てをつなぎたがらないあなたの)

手を繋ぎたがらないあなたの

(てをにぎるのは)

手を握るのは

(わたしよりもつまらないひと)

わたしよりもつまらない人

(あなたをのせたはんきゅうでんしゃが)

あなたを乗せた阪急電車が

(さんずのかわいきなら)

三途の川行きなら

(どうかわたしのことも)

どうかわたしのことも

(つれていってよ)

連れていってよ

(らいせではいっしょになろう)

来世では一緒になろう

(だからいまだけはよりみちしておいで)

だから今だけは寄り道しておいで

(こんせではもうきっとあえないから)

今世ではもうきっと会えないから

(あなたとのことは)

あなたとのことは

(はかばまでもっていくわ)

墓場まで持っていくわ

(まよなかのでんわ)

真夜中の電話

(あなたのほうがさきにねていたり)

あなたの方が先に寝ていたり

(ちゃんとしているようで)

ちゃんとしているようで

(ぬけてるあなたのこと)

抜けてるあなたのこと

(しっているのは)

知っているのは

(このせかいでわたしひとりだけ)

この世界でわたし一人だけ

(かんちがいでもそれだけでじゅうぶんだった)

勘違いでもそれだけで十分だった

(だれのうわさもしんじんかった)

誰の噂も信じんかった

(だれのはなしもきかんかった)

誰の話も聞かんかった

(「あのひとだけはちがう」なんて)

「あの人だけは違う」なんて

(ほんとばかだよね)

ほんと馬鹿だよね

(それでもそでぐちをぎゅっと)

それでも袖口をぎゅっと

(つかむわたしに)

掴むわたしに

(くれたあのこーんすーぷは)

くれたあのコーンスープは

(なによりもこころをあたためたの)

なによりも心を温めたの

(だれもいなくなったほーむで)

誰もいなくなったホームで

(かじかんだてをひとりであたためてる)

悴んだ手を一人で温めてる

(すきだけじゃ)

好きだけじゃ

(どうにもならんかったね)

どうにもならんかったね

(どうせわたしいがいはあいせないから)

どうせわたし以外は愛せないから

(らいせではいっしょになろう)

来世では一緒になろう

(だからいまだけはよりみちしておいで)

だから今だけは寄り道しておいで

(こんせではもうきっとあえないから)

今世ではもうきっと会えないから

(どうかあなただけはしあわせでいてね)

どうかあなただけは幸せでいてね

(あなたとのことは)

あなたとのことは

(はかばまでもっていくわ)

墓場まで持っていくわ