恋するもののあはれ／あたらよ

(ふきあれるかぜのようにゆれうごくなみのように)

吹き荒れる風のように揺れ動く波のように

(あなたをおもっていたいの)

貴方を想っていたいの

(あなたのゆるがぬしせんそのさきにうつる)

貴方の揺るがぬ視線その先に映る

(わたしがいたならどれほどしあわせだったろう)

私がいたならどれほど幸せだったろう

(ふとしたしゅんかんにかおる)

ふとした瞬間に薫る

(きせつのかおりをあなたにおしえたくなったの)

季節の香りを貴方に教えたくなったの

(あさやけがうつくしいのもゆうやけがさびしいことも)

朝焼けが美しいのも夕焼けが寂しいことも

(あなたとしりたいのです)

貴方と知りたいのです

(ふきあれるかぜのようにゆれうごくなみのように)

吹き荒れる風のように揺れ動く波のように

(おもいがつのるほどことばたらずのようで)

想いが募るほど言葉足らずのようで

(このむねのいたみさえこいするもののあはれ)

この胸の痛みさえ恋するもののあはれ

(いとしさあふれるばかりで)

愛しさ溢れるばかりで

(あなたのささいなしぐさひとつさえうつる)

貴方の些細な仕草ひとつさえ伝染る

(わたしがいたからこのおもいあふれていくの)

私が居たからこの想い溢れてくの

(こえなきおもいをつづったてがみの)

声なき想いを綴った手紙の

(いばしょをあなたにおしえたくなったの)

居場所を貴方に教えたくなったの

(あまおとがうつくしいのもあおぞらがさびしいことも)

雨音が美しいのも青空が寂しいことも

(あなたとしりたいのです)

貴方と知りたいのです

(いくどとなくめぐるきせつのいろかおりおとすべてを)

幾度となく巡る季節の「色」「香り」「音」全てを

(あなたとかんじていたいとねがってしまうから)

貴方と感じていたいと願ってしまうから

(あいをうたうあいをうたうこえがかれるほどに)

愛を歌う愛を歌う声が枯れるほどに

(あなたをおもっていたいの)

貴方を想って痛いの

(ふきあれるかぜのようにゆれうごくなみのように)

吹き荒れる風のように揺れ動く波のように

(おもいがつのるほどことばたらずのようで)

想いが募るほど言葉足らずのようで

(このむねのいたみさえこいするもののあはれ)

この胸の痛みさえ恋するもののあはれ

(いとしさあふれるばかりで)

愛しさ溢れるばかりで