アウトリズム

(けんそうむこうがわけむりきんしひょうしきかくしきばってさ)

喧噪　向こう側　煙禁止　標識　格式ばってさ

(せっそうないようねってぼんじんたちがきょうもたっかんした)

節操　無いようね？って凡人たちが今日も達観した

(しゅうごういやかいごうそれもまたまたちがうようすでわたしは)

集合？いや会合？それもまたまた違う様子で私は

(かっとういやらんようみぶりてぶりでむのままひとつむこうで)

葛藤？いや乱用？身振り手振りで無のまま一つ向こうで！

(ほらほらきみおじょうさんきみ)

ほらほら君お嬢さん君

(おてはこちらですいいけいけんですね)

お手はこちらですいい経験ですね

(ほらほらきみおねえさんこちら)

ほらほら君お姉さんこちら

(えがおがすてきねわらってよほら)

笑顔が素敵ね笑ってよほら？

(おしごとですよかんちがいしない)

お仕事ですよ勘違いしない

(かんじょうですかすてましたけれど)

感情ですか？捨てましたけれど

(わたしがどれかわからなくなるの)

私がどれか分からなくなるの

(めせんは)

目線は？

(かいさつのむこうがわできみはうつろなめをみてわらう)

改札の向こう側で君は虚ろな目を見て笑う

(だれもまってはくれないとしりながら)

誰も待ってはくれないと知りながら

(そんざいをはいしゃくしてじこひていからまたおちていく)

存在を拝借して自己否定からまた堕ちていく

(きょむかんわたしをおそうのはほんじつのこと)

虚無感、私を襲うのは本日のこと

(ぜっきょうのくりかえし)

絶叫の繰り返し

(だれもかれもがわたしをひていしている)

誰もかれもが私を否定している？

(かいとうそれはうそ)

回答　それは嘘

(あなたりかいもまだまだたりないごようす)

あなた理解もまだまだ足りないご様子

(かいしゃくのうりょくをつけて)

解釈脳力をつけて

(でなおしてきてくださいませ)

出直してきてくださいませ

(みりょくのないあなたがたへひとこと)

魅力のないあなた方へ一言

(しればいいのに)

「知ればいいのに！」

(さあさあきみおじょうさんこちら)

さあさあ君お嬢さんこちら

(おくつはこれですこうすいどちらで)

お靴はこれです香水どちらで？

(まわるまわるにんぎょうさんこちら)

まわるまわる人形さんこちら

(つくられたきみとてもすてきよ)

つくられた君、とても素敵よ

(わらえばいいのあれれどちらがわ)

笑えばいいのあれれどちらがわ

(むこうへわたしもどりたいですわ)

むこうへわたし戻りたいですわ

(めはいるひとみなみなおなじ)

目入る人、皆々同じ

(ないていい)

泣いていい？

(かいさつはしまりきってわたしをいつまでもとまらせる)

改札はしまりきって、私をいつまでも止まらせる

(だれもわたしをむかえにこないから)

誰も私を迎えに来ないから

(せいぞんのいくはてにはわけもないとまたさとりだして)

生存の行く果てには　訳もないと、また悟りだして

(ひとりわたしはきょうもせんろからはずれて)

一人、私は、今日も線路から外れて

(わたしをみてわたしをみてって)

私を見て。私を見てって。

(てんじぶつのようにきょうもまたつれづれひとひとたいめんして)

展示物のように今日もまた徒然人人、対面して

(あれちがうなみりょくもぜんぶ)

あれ、違うな。魅力も全部

(ないているわたしをみてみりょくてきだとあなたはわらった)

泣いている私を見て魅力的だとあなたは笑った！

(かいさつのむこうがわでわたしはきょうもそこにいるはず)

改札の向こう側で私は今日もそこにいるはず

(あれれほんじつかいさつひらいてる)

あれれ、本日、改札、開いてる。

(そんざいをはいしゃくせずわたしはそこにいてもいいのね)

存在を拝借せず、私はそこにいてもいいのね

(ほんとうあなたはわたしを)

本当？あなたは、私を

(すくって)

「救って！」

(かいとうぼくはみていたの)

回答、僕は見ていたの

(かげもかこもよわさもぜんぶ)

影も過去も弱さも全部

(ぼくとおなじぼくとおなじねきみはぜんぶぼくとおなじね)

「僕と同じ」「僕と同じね」「君は全部僕と同じ」ね

(ないているのもみりょくひていするきみもみりょく)

泣いているのも「魅力」否定する君も「魅力」

(そちらがわのひとびとへおくるさいごのことばは)

そちら側の人々へ送る最後の言葉は

(さようなら)

「さようなら」