プシ r-906 feat.初音ミク

(わたしのみぎてにふれないで)

私の右手に触れないで

(ちまたでうわさのあめざいくだれのものかはしらぬ)

巷で噂の飴細工　誰の物かは知らぬ

(されどこれさいわいあかあおきいろむらさきにだいだい)

されどこれ幸い　赤、青、黄色、紫に橙

(きょうこのごろはてばなせぬじゅうだい)

今日この頃は手放せぬ十代

(じゅうらいそれはしょうみするはずだが)

従来それは賞味する筈だが

(くわえたものをついぞみぬさっこん)

咥えた者をついぞ見ぬ昨今

(くちどけすらもまちきれぬがゆえに)

口溶けすらも待ち切れぬが故に

(あじわいもせずかみくだくようです)

味わいもせず噛み砕く様です

(となりのあのこがもっていた)

隣のあの子が持っていた

(どみのだおしのりろんしょうめいはめいかい)

ドミノ倒しの理論証明は明快

(それいじょうもそれいかでもない)

それ以上もそれ以下でもない

(あいまいなりゆうでみたされたのうない)

曖昧な理由で満たされたノウナイ

(じゅうらいそれはしょうみするはずだが)

従来それは賞味する筈だが

(ひとりとしてあじをしらぬさっこん)

一人として味を知らぬ昨今

(みためがよければなんでもいい)

A．見た目が良ければ何でもいい

(ほらそんなのにのつぎのつぎのつぎなのです)

ほらそんなの二の次の次の次なのです

(みすてないで)

見捨てないで!

(わがままになってしまったような)

ワガママになってしまったような

(あたしをかざっていく)

アタシを飾っていく

(きみにならひみつをあかしてもいいよ)

キミにならヒミツを明かしてもいいよ

(ひとつだけ)

ひとつだけ

(もっとあいして)

もっと愛して!

(あたしをみて)

アタシを見て!

(さびついたのうないをきみがとかしていく)

サビついたノウナイをキミがとかしていく

(あしたにはそんなことわすれてしまうけど)

あしたにはそんなコト忘れてしまうけど

(だれもがわすれたあめざいく)

誰もが忘れた飴細工

(けさのことすらすでになつかしむきょうらん)

今朝のことすら既に懐かしむ狂乱!

(あかあおきはさながらぜんきんだい)

赤、青、黄は宛ら前近代

(かいこはしょうにあわぬかにじゅうだい)

懐古は性に合わぬか二十代

(じゅうらいそれはさんじたるはずだが)

従来それは惨事たる筈だが

(なげいたものをついぞみぬさっこん)

嘆いた者をついぞ見ぬ昨今

(かけがえなどむげんにあるがゆえに)

掛け替えなど無限に有るが故に

(きょうのことすらおとといのようです)

今日の事すら一昨日の様です

(うわさのあのこのぎんのあめ)

噂のあの子の銀の飴

(そぞろならうはぎむかはたまたじゆうか)

漫ろ倣うは義務かはたまた自由か

(いようにさびついたのうかいろ)

異様に錆びついた脳回路

(されどなにひとつとてもんだいはないよう)

されど何一つとて問題は無い様

(ひいなのごとくただくちをあけまつ)

雛の如くただ口を開け待つ

(えさはどうですかくちにあいますか)

餌はどうですか?口に合いますか?

(それよりもきんのほうがはやりらしい)

A．それよりも金の方が流行りらしい

(ほらそんなのにのつぎのつぎのつぎなのです)

ほらそんなの二の次の次の次なのです

(いまわたしのみぎてにふれた)

今私の右手に触れた

(みすてないでなんていったって)

見捨てないでなんて言ったって

(もうきみはどうせここにはいないんだっけ)

もう君はどうせ此処には居ないんだっけ

(はちじゅうびょうまえのあめのあじもおぼえちゃいない)

八十秒前の飴の味も覚えちゃいない

(もっとあいして)

もっと愛して

(わたしをみて)

私を見て

(えにかいたようなでじゃヴがつのっていく)

絵に描いた様なデジャヴが募っていく

(かがみうつしのようにおもうけど)

鏡映しの様に思うけど

(やっぱそうか)

やっぱそうか

(きみはしらない)

君は知らない

(きりとったすうびょうがくびをしばっている)

切り取った数秒が首を縛っている

(くだけたあめをふみにじった)

砕けた飴を踏み躙った

(ぜんぶみているから)

全部見ているから

(きょうもいくせんのぬけがらが)

今日も幾千の抜け殻が

(みたこともないようなあるじきどっているんだ)

見たこともない様な主気取っているんだ

(ろじうらでちへどはいてるなんて)

路地裏で血反吐吐いてるなんて

(しらぬままきみはさっていく)

知らぬ儘君は去って行く

(つぎはどんないろでかざってみようかな)

次はどんな色で飾ってみようかな?