春を待つ／Laica

(ありふれたひびだたいくつなひびだ)

ありふれた日々だ　退屈な日々だ

(しにたいりゆうさえみえなくて)

死にたい理由さえ見えなくて

(ゆきがとけてはなゆらすかぜにまた)

雪が溶けて花揺らす風にまた

(「なにか」をまってしまうんだ)

「何か」を待ってしまうんだ

(かおをあげるとかすみがかったそらだ)

顔を上げると霞がかった空だ

(かぜはふかない)

風は吹かない

(ふがいないままうつろうきせつにただ、)

不甲斐ないまま移ろう季節にただ、

(おいてけぼりだったんだ)

置いてけぼりだったんだ

(くだらないくうそうにのまれて)

くだらない空想に呑まれて

(すぎさっていくまどごしのまちは)

過ぎ去っていく窓越しの街は

(しあわせそうで、とどかない)

幸せそうで、届かない

(いきをするだけでくるしくなるような)

息をするだけで苦しくなるような

(さいていなあすからにげだしていいかな)

最低な明日から逃げ出して良いかな

(みうしなわないようにながめるだけ)

見失わないように眺めるだけ

(「りそう」と「いまのみらい」をはきちがえて)

「理想」と「今の未来」を履き違えて

(すれちがうひとはなにをおもっているの)

すれ違う人は何を思っているの

(たにんのことばかりきになってしまうよ)

他人の事ばかり気になってしまうよ

(まつばかりじゃりそうはみえない)

待つばかりじゃ理想は見えない

(かけちがえたぼたんをなおすように)

掛け違えたボタンを直すように

(かこにもどってやりなおせたら、ゆるされるなら)

過去に戻ってやり直せたら、許されるなら

(かきたしてもういっかいむきあえたかな)

書き足してもう一回向き合えたかな

(あのひのぼくはわらっていられたかな)

あの日の僕は笑っていられたかな

(いきをするだけでなきたくなるような)

息をするだけで泣きたくなるような

(さいていなあすからにげだしていいかな)

最低な明日から逃げ出して良いかな

(しんじたいことさえわからなくて)

信じたい事さえ分からなくて

(はるのにおいとかぜをまちこがれていたんだ)

春の匂いと風を待ち焦がれていたんだ

(きせつがまためぐるようにこのひびをくりかえす)

季節がまた巡るようにこの日々を繰り返す

(すぎさっていくまどごしのまちはねむらないようで)

過ぎ去っていく窓越しの街は眠らないようで

(いきてきたこのまちでかけたこのあなはうまる？)

生きてきたこの街で欠けたこの穴は埋まる？

(いきをするだけでくるしくなるような)

息をするだけで苦しくなるような

(さいていなあすからにげだしていいかな)

最低な明日から逃げ出して良いかな

(みうしなわないようにながめるだけ)

見失わないように眺めるだけ

(「りそう」と「いまのみらい」をはきちがえて)

「理想」と「今の未来」を履き違えて

(いきをしている)

息をしている

(はながまう、なきたくなるような)

花が舞う、泣きたくなるような

(さいていなあすからにげだしていいかな)

最低な明日から逃げ出して良いかな

(しんじたいことさえわからなくて)

信じたい事さえ分からなくて

(はるのにおいとかぜをまちこがれていたんだ)

春の匂いと風を待ち焦がれていたんだ