夏目漱石「こころ」3-41

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投稿者投稿者たけしいいね0お気に入り登録
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夏目漱石「こころ」3-41
下)先生と遺書
夏目漱石の「こころ」(下)でございます。
なるべく原文ママで問題を設定しておりますので、誤字なのか原文なのかややこしいとは思われますが最後までお付き合い下さい。

オリジナルの書き方・読み方については以下に載せますので、参考の程よろしくお願い致します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
2:惜む(おしむ)
7:剛気(ごうき)
8:こん絡がって(こんがらがって)
18:怒(いかり)
20:効果(ききめ)
35:隔り(へだたり)
38:武士(さむらい)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
今回も少し長めです。
順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 berry 7183 7.3 97.4% 261.0 1925 50 38 2024/09/27
2 デコポン 7132 7.2 98.3% 266.4 1933 33 38 2024/09/23
3 ぴよ 7089 7.2 98.1% 268.7 1941 36 38 2024/09/20
4 だだんどん 6882 S++ 7.4 93.2% 259.8 1927 139 38 2024/09/14
5 kkk 6857 S++ 7.2 94.9% 268.9 1948 104 38 2024/09/12

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問題文

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(けいはじぶんののぞむようなくちをさがしだしました。)

Kは自分の望むような口を探し出しました。

(しかしじかんをおしむかれにとって、)

然し時間を惜む彼にとって、

(このしごとがどのくらいつらかったかはそうぞうするまでもないことです。)

この仕事がどの位辛かったかは想像するまでもない事です。

(かれはいままでどおりべんきょうのてをちっともゆるめずに、)

彼は今まで通り勉強の手をちっとも緩めずに、

(あたらしいにをしょってもうしんしたのです。)

新らしい荷を背負って猛進したのです。

(わたくしはかれのけんこうをきづかいました。)

私は彼の健康を気遣いました。

(しかしごうきなかれはわらうだけで、すこしもわたくしのちゅういにとりあいませんでした。)

然し剛気な彼は笑うだけで、少しも私の注意に取り合いませんでした。

(どうじにかれとようけとのかんけいは、だんだんこんがらがってきました。)

同時に彼と養家との関係は、段々こん絡がって来ました。

(じかんによゆうのなくなったかれは、まえのようにわたくしとはなすきかいをうばわれたので、)

時間に余裕のなくなった彼は、前のように私と話す機会を奪われたので、

(わたくしはついにそのてんまつをくわしくきかずにしまいましたが、)

私はついにその顛末を詳しく聞かずにしまいましたが、

(かいけつのますますこんなんになっていくことだけはしょうちしていました。)

解決の益困難になって行く事だけは承知していました。

(ひとがなかにいってちょうていをこころみたこともしっていました。)

人が仲に入って調停を試みた事も知っていました。

(そのひとはてがみでけいにきこくをうながしたのですが、)

その人は手紙でKに帰国を促がしたのですが、

(けいはとうていだめだといって、おうじませんでした。)

Kは到底駄目だと云って、応じませんでした。

(このごうじょうなところが、ーーけいはがくねんじゅうでかえれないのだからしかたがないと)

この剛情なところが、ーーKは学年中で帰れないのだから仕方がないと

(いいましたけれども、むこうからみればごうじょうでしょう。)

云いましたけれども、向うから見れば剛情でしょう。

(そこがじたいをますますけんあくにしたようにもみえました。)

そこが事態を益険悪にした様にも見えました。

(かれはようけのかんじょうをがいするとともに、じっかのいかりもかうようになりました。)

彼は養家の感情を害すると共に、実家の怒も買うようになりました。

(わたくしがしんぱいしてそうほうをゆうわするためにてがみをかいたときは、)

私が心配して双方を融和するために手紙を書いた時は、

(もうなんのききめもありませんでした。)

もう何の効果もありませんでした。

など

(わたくしのてがみはひとことのへんじさえうけずにほうむられてしまったのです。)

私の手紙は一言の返事さえ受けずに葬られてしまったのです。

(わたくしもはらがたちました。)

私も腹が立ちました。

(いままでもいきがかりじょう、けいにどうじょうしていたわたくしは、)

今までも行掛り上、Kに同情していた私は、

(それいごはりひをどがいにおいてもけいのみかたをするきになりました。)

それ以後は理否を度外に置いてもKの味方をする気になりました。

(さいごにけいはとうとうふくせきにけっしました。)

最後にKはとうとう復籍に決しました。

(ようけからだしてもらったがくしは、じっかでべんしょうすることになったのです。)

養家から出して貰った学資は、実家で弁償する事になったのです。

(そのかわりじっかのほうでもかまわないから、これからはかってにしろというのです。)

その代り実家の方でも構わないから、これからは勝手にしろというのです。

(むかしのことばでいえば、まあかんどうなのでしょう。)

昔の言葉で云えば、まあ勘当なのでしょう。

(あるいはそれほどつよいものでなかったかもしれませんが、)

或はそれ程強いものでなかったかも知れませんが、

(とうにんはそうかいしゃくしていました。)

当人はそう解釈していました。

(けいはははのないおとこでした。)

Kは母のない男でした。

(かれのせいかくのいちめんは、)

彼の性格の一面は、

(たしかにけいぼにそだてられたけっかともみることができるようです。)

たしかに継母に育てられた結果とも見る事が出来るようです。

(もしかれのじつのははがいきていたら、あるいはかれとじっかとのかんけいに、)

もし彼の実の母が生きていたら、或は彼と実家との関係に、

(こうまでへだたりができずにすんだかもしれないとわたくしはおもうのです。)

こうまで隔りが出来ずに済んだかも知れないと私は思うのです。

(かれのちちはいうまでもなくそうりょでした。)

彼の父は云うまでもなく僧侶でした。

(けれどもぎりがたいてんにおいて、)

けれども義理堅い点に於て、

(むしろさむらいににたところがありはしないかとうたがわれます。)

寧ろ武士に似たところがありはしないかと疑われます。

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