夏目漱石「こころ」3-46

夏目漱石の「こころ」(下)でございます。
なるべく原文ママで問題を設定しておりますので、誤字なのか原文なのかややこしいとは思われますが最後までお付き合い下さい。
オリジナルの書き方・読み方については以下に載せますので、参考の程よろしくお願い致します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
7:汚ない(きたない)
16:聖徒(せいんと)
17:動ともすると(ややともすると)
順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | teea | 6387 | S | 6.8 | 93.2% | 177.7 | 1223 | 88 | 23 | 2025/04/02 |
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問題文
(おくさんとおじょうさんは、しんせつにかれのにもつをかたづけるせわやなにかをしてくれました。)
奥さんと御嬢さんは、親切に彼の荷物を片付ける世話や何かをしてくれました。
(すべてそれをわたくしにたいするこういからきたのだとかいしゃくしたわたくしは、)
凡てそれを私に対する好意から来たのだと解釈した私は、
(こころのうちでよろこびました。)
心のうちで喜びました。
(ーーけいがあいかわらずむっちりしたようすをしているにもかかわらず。)
ーーKが相変らずむっちりした様子をしているにも拘わらず。
(わたくしがけいにむかってあたらしいすまいのこころもちはどうだときいたときに、)
私がKに向って新らしい住居の心持はどうだと聞いた時に、
(かれはただいちげんわるくないといっただけでした。)
彼はただ一言悪くないと云っただけでした。
(わたくしからいわせればわるくないどころではないのです。)
私から云わせれば悪くないどころではないのです。
(かれのいままでいたところはきたむきのしめっぽいにおいのするきたないへやでした。)
彼の今まで居た所は北向の湿っぽい臭のする汚ない室でした。
(くいものもへやそうおうにそまつでした。)
食物も室相応に粗末でした。
(わたくしのうちへひきうつったかれは、ゆうこくからきょうぼくにうつったおもむきがあったくらいです。)
私の家へ引き移った彼は、幽谷から喬木に移った趣があった位です。
(それをさほどにおもうけしきをみせないのは、)
それを左程に思う気色を見せないのは、
(ひとつはかれのごうじょうからきているのですが、)
一つは彼の剛情から来ているのですが、
(ひとつはかれのしゅちょうからもでているのです。)
一つは彼の主張からも出ているのです。
(ぶっきょうのきょうぎでやしなわれたかれは、)
仏教の教義で養われた彼は、
(いしょくじゅうについてとかくのぜいたくをいうのを)
衣食住についてとかくの贅沢をいうのを
(あたかもふどうとくのようにかんがえていました。)
あたかも不道徳のように考えていました。
(なまじいむかしのこうそうだとかせいんとだとかのでんをよんだかれには、)
なまじい昔の高僧だとか聖徒だとかの伝を読んだ彼には、
(ややともするとせいしんとにくたいとをきりはなしたがるくせがありました。)
動ともすると精神と肉体とを切り離したがる癖がありました。
(にくをべんたつすればれいのこうきがますようにかんずるばあいさえあったのかもしれません。)
肉を鞭撻すれば霊の光輝が増すように感ずる場合さえあったのかも知れません。
(わたくしはなるべくかれにさからわないほうしんをとりました。)
私はなるべく彼に逆わない方針を取りました。
(わたくしはこおりをひなたへだしてとかすくふうをしたのです。)
私は氷を日向へ出して溶かす工夫をしたのです。
(いまにとけてあたたかいこおりになれば、)
今に融けて温かい氷になれば、
(じぶんでじぶんにきがつくじきがくるにちがいないとおもったのです。)
自分で自分に気が付く時機が来るに違ないと思ったのです。