金星プリズナー

(だみんをむさぼるようなゆううつなよるはいつも)

惰眠を貪るような憂鬱な夜はいつも

(ざんこくでむきしつなのうりできずつかないふりするの)

残酷で無機質な脳裏で傷つかないふりするの

(あなたのあいをいっそぜんぶはきだして)

あなたの愛をいっそ全部吐き出して

(めまいがするようなねむれないよるになれてしまうまえに)

目眩がするような眠れない夜に慣れてしまう前に

(ほどけないままのいたみがどうにもならないのです)

解けないままの痛みが　どうにもならないのです

(きえないでいかないでちゃんとめをみてあいして)

消えないで行かないでちゃんと目を見て愛して

(うわずみのかんじょうだけでわたしをすくわないで)

上澄の感情だけで私を掬わないで

(ねえもっとそばにいてかなしませないで)

ねえもっと側にいて悲しませないで

(だってどうしようもなくさびしいよるにきみがにあいなの)

だってどうしようもなく寂しい夜に君が似合いなの！

(ないてないてまばたきのたびにうつりかわるあいぞう)

泣いて泣いて瞬きの度に移り変わる愛憎

(いつだってあなたはそんなめでわたしをみていなして)

いつだってあなたはそんな目で私を見て往なして

(ただしあわせのなかでもっとすなおに)

ただ幸せの中でもっと素直に

(わらっていたいだけなのにいつになってもくるしいの)

笑っていたいだけなのに　いつになっても苦しいの

(かんじょうがまひするようなまいにちをわたしにちょうだい)

感情が麻痺するような毎日を私に頂戴

(こしたんたんにらんでどれもさいてい)

虎視眈々睨んで　どれも最低！

(もういいかなきりすて)

もういいかな、切り捨て

(だいたってはいたってみたされないまよなかで)

抱いたって吐いたって満たされない真夜中で

(きぜつするようなあいをいますぐわたしにちょうだいして)

気絶するような愛を今すぐ私に頂戴して

(あざだらけののうないきょうせい)

痣だらけの脳内、矯正

(しようとするざつおんはとめて)

しようとする雑音は止めて

(きえないでいかないでちゃんとめをみてあいして)

消えないで行かないでちゃんと目を見て愛して

(うわずみのかんじょうだけでわたしをすくわないで)

上澄の感情だけで私を掬わないで

(ねえもっとそばにいてかなしませないで)

ねえもっと側にいて悲しませないで

(だってどうしようもなくさびしいよるにきみがにあいなの)

だってどうしようもなく寂しい夜に君が似合いなの！

(わからないふりすることいまがいちばんきもちいいころあいでしょ)

わからないふりすること　今が一番気持ちいい頃合いでしょ

(きんせいみたいなめでぼくをとらえてこわすことたやすいきみと)

金星みたいな目で僕を　とらえて壊すこと容易い君と

(あたためあえるきせつすぎてしまったかなしみにふれたらもうとまらないや)

温めあえる季節過ぎてしまった悲しみに触れたらもう　止まらないや

(このこえとこえのよはくあかくそめてわすれさせて)

この声と声の余白　赤く染めて忘れさせて

(どうしようもなくさびしいよるにきみがにあいなの)

どうしようもなく寂しい夜に君が似合いなの！