夏目漱石「こころ」3-54

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投稿者投稿者たけしいいね1お気に入り登録
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夏目漱石「こころ」3-54
下)先生と遺書
夏目漱石の「こころ」(下)でございます。
なるべく原文ママで問題を設定しておりますので、誤字なのか原文なのかややこしいとは思われますが最後までお付き合い下さい。

オリジナルの書き方・読み方については以下に載せますので、参考の程よろしくお願い致します。
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22:口振(くちぶり)
順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 berry 8342 8.4 99.2% 207.5 1744 13 36 2024/08/01
2 HAKU 7931 8.1 96.9% 215.6 1766 56 36 2024/08/01
3 ヤス 6660 S+ 6.9 96.1% 254.5 1766 71 36 2024/08/01
4 5647 A 5.8 96.7% 302.6 1768 59 36 2024/08/01
5 ばぼじま 5069 B+ 5.2 96.4% 332.8 1751 64 36 2024/08/01

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問題文

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(われわれがしゅびよくしけんをすましましたとき、)

我々が首尾よく試験を済ましました時、

(ふたりとももうあといちねんだといっておくさんはよろこんでくれました。)

二人とももう後一年だと云って奥さんは喜こんでくれました。

(そういうおくさんのゆいいつのほこりともみられるおじょうさんのそつぎょうも、)

そう云う奥さんの唯一の誇とも見られる御嬢さんの卒業も、

(まもなくくるじゅんになっていたのです。)

間もなく来る順になっていたのです。

(けいはわたくしにむかって、)

Kは私に向って、

(おんなというものはなんにもしらないでがっこうをでるのだといいました。)

女というものは何にも知らないで学校を出るのだと云いました。

(けいはおじょうさんががくもんいがいにけいこしているぬいはりだのことだのいけばなだのを、)

Kは御嬢さんが学問以外に稽古している縫針だの琴だの活花だのを、

(まるでがんちゅうにおいていないようでした。)

まるで眼中に置いていないようでした。

(わたくしはかれのうかつをわらってやりました。)

私は彼の迂闊を笑ってやりました。

(そうしておんなのかちはそんなところにあるものでないという)

そうして女の価値はそんなところにあるものでないという

(むかしのぎろんをまたかれのまえでくりかえしました。)

昔の議論を又彼の前で繰り返しました。

(かれはべつだんはんばくもしませんでした。)

彼は別段反駁もしませんでした。

(そのかわりなるほどというようすもみせませんでした。)

その代り成程という様子も見せませんでした。

(わたくしにはそこがゆかいでした。)

私には其所が愉快でした。

(かれのふんといったようなちょうしが、)

彼のふんと云った様な調子が、

(いぜんとしておんなをけいべつしているようにみえたからです。)

依然として女を軽蔑しているように見えたからです。

(おんなのだいひょうしゃとしてわたくしのしっているおじょうさんを、)

女の代表者として私の知っている御嬢さんを、

(もののかずともおもっていないらしかったからです。)

物の数とも思っていないらしかったからです。

(いまからかいこすると、わたくしのけいにたいするしっとは、)

今から回顧すると、私のKに対する嫉妬は、

(そのときにもうじゅうぶんきざしていたのです。)

その時にもう充分萌していたのです。

など

(わたくしはなつやすみにどこかへいこうかとけいにそうだんしました。)

私は夏休みに何処かへ行こうかとKに相談しました。

(けいはいきたくないようなくちぶりをみせました。)

Kは行きたくないような口振を見せました。

(むろんかれはじぶんのじゆういしでどこへもいけるからだだったのです。)

無論彼は自分の自由意思で何処へも行ける身体だったのです。

(わたくしはなぜいきたくないのかとかれにたずねてみました。)

私は何故行きたくないのかと彼に尋ねて見ました。

(かれはりゆうもなんにもないというのです。)

彼は理由も何にもないと云うのです。

(うちでしょもつをよんだほうがじぶんのかってだというのです。)

宅で書物を読んだ方が自分の勝手だと云うのです。

(わたくしがひしょちへいってすずしいところでべんきょうしたほうが、からだのためだとしゅちょうすると、)

私が避暑地へ行って涼しい所で勉強した方が、身体の為だと主張すると、

(それならわたしひとりいったらよかろうというのです。)

それなら私一人行ったら可かろうと云うのです。

(しかしわたくしはけいひとりをここにのこしていくきにはなれないのです。)

然し私はK一人を此所に残して行く気にはなれないのです。

(わたくしはただでさえけいとうちのものがだんだんしたしくなっていくのをみているのが、)

私はただでさえKと宅のものが段々親しくなって行くのを見ているのが、

(あまりいいこころもちではなかったのです。)

余り好い心持ではなかったのです。

(わたくしがさいしょきぼうしたとおりになるのが、)

私が最初希望した通りになるのが、

(なんでわたくしのこころもちをわるくするのかといわれればそれまでです。)

何で私の心持を悪くするのかと云われればそれまでです。

(わたくしはばかにちがいないのです。)

私は馬鹿に違ないのです。

(はてしのつかないふたりのぎろんをみるにみかねておくさんがなかへはいりました。)

果しのつかない二人の議論を見るに見かねて奥さんが仲へ入りました。

(ふたりはとうとういっしょにぼうしゅうへいくことになりました。)

二人はとうとう一所に房州へ行く事になりました。

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