足跡辿る/全て私達の所為にするな。
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歌詞(問題文)
(ひとりごとをはいた)
独り言を吐いた。
(しろにかくれてしまうのだ)
「白に隠れてしまうのだ、
(とざされてきえてゆく)
閉ざされて消えてゆく。」
(おもいだせずにいた)
思い出せずにいた。
(それはただ)
其れは只、
(わすれさられてとけてゆく)
忘れ去られて、溶けてゆく。
(まるでおちてくるゆきのよう)
まるで、落ちてくる雪の様。
(それでもこのちぎり)
其れでも、この契り、
(いまでもおぼえつづけていた)
今でも、覚え続けていた。
(たとえこのうたがうそでも)
喩え、此の詩が嘘でも。
(だれもいないとしても)
誰も居ないとしても。
(このばしょで)
此の場所で、
(いつまでも)
何時迄も、
(まちつづける)
待ち続ける。
(やねのしたで)
屋根の下で。
(きしむささめゆきとともに)
軋む細雪と共に、
(ついおくをながめて)
追憶を眺めて。
(とどかないままのけしきは)
届かない儘の景色は、
(せいじゃくへと)
静寂へと、
(いずれすべていざなう)
孰れ、全て、誘う。
(すながおちたときに)
砂が落ちた時に、
(みえたくさきはすでにみず)
見得た草木は既に視ず。
(らんたんのともしびに)
ランタンの燈に、
(もえたよのふりだし)
燃えた、世の振り出し。
(あったはずのほしぼしも)
在った筈の星々も
(いまやうかぶは)
今や浮かぶは、
(きみのしけたなきがおだけで)
君の時化た泣き顔だけで、
(いつつのわるいうわさだけがのこる)
五つの悪いウワサだけが残る、
(ただそれだけ)
ただ、それだけ。
(とこよこうらんにおちてぜんだつしたまよいびと)
常世、撹乱に堕ちて蝉脱した迷い人。
(かじかみ)
悴み、
(ふるえる)
震える、
(わたしたちの)
私達の、
(わたしのこえ)
わたしの声。
(さむぞらのしたできこえた)
寒空の下で聞こえた、
(うたをかきかさねて)
詩を斯き重ねて。
(ついおくのはなをひらいて)
追憶の華を拓いて、
(おもいだして)
思い出して。
(あのひのこと)
あの日の事。
(もうておくれ)
もう手遅れ。
(きみがいた)
君が居た、
(そのこんせきすらも)
其の痕跡すらも、
(きえてゆくでしょう)
消えてゆくでしょう。
(なにもないの)
何も無いの。
(はなのいみをはむ)
華の意味を食む。
(きみはどこへ)
君は何処へ。
(たとえこのうたがうそでも)
喩え、この詩が嘘でも。
(だれもいないとしても)
誰も居ないとしても。
(このばしょで)
此の場所で、
(いつまでも)
何時迄も、
(まちつづける)
待ち続ける。
(やねのしたで)
屋根の下で。
(きしむささめゆきとともに)
軋む細雪と共に、
(ついおくをながめて)
追憶を眺めて。
(とどかないままのけしきは)
届かない儘の景色は、
(せいじゃくへと)
静寂へと、
(いずれすべて)
孰れ、全て。
(たとえこのうたがうそでも)
喩え、此の詩が嘘でも、
(だれかがいたのならば)
誰かが居たのならば。
(このいみは)
此の意味は、
(はかなくも)
儚くも、
(まもられたの)
守られたの。
(やねのしたで)
屋根の下で。
(ちぎりささめゆきとともに)
契り、細雪と共に、
(さいごにはゆわいて)
最期には、結わいて。
(とざされたままのけしきが)
閉ざされた儘の景色が、
(とけていった)
溶けていった。
(うわさだけがのこった)
ウワサだけが残った。