愛なき道 / 稲葉浩志

(じゅうぶんだろうぼくらはじゅうぶんすぎるほど)

十分だろう 僕らは 十分すぎるほど

(あいというなのるーるにけんめいにつくしてきた)

愛という名のルールに 懸命につくしてきた

(うしろゆびなどさされることもないままに)

うしろゆびなど さされることも ないままに

(あるしゅのりそうにかぎりなくちかづいていたみたい)

ある種の理想に 限りなく近づいていたみたい

(でもおまえのそうぞうもつかないようなぼくがいる)

でもおまえの 想像もつかないような 僕がいる

(ああおまえがしったらきぜつするまちがいない)

ああ おまえが知ったら気絶する 間違いない

(うそもつかないでやりくりしてたはずだけれど)

うそもつかないで やりくりしてたはずだけれど

(うそをつかないですむようなわだいににげてただけ)

うそをつかないで すむような 話題に逃げてただけ

(あいがさきなのかつみがさきなのしらないけれど)

愛が先なのか 罪が先なの知らないけれど

(けっこうつかれたってことはやすめってことだろう)

けっこう 疲れたってことは 休めってことだろう

(ありがちなしょうじょうだいつのまにかこうなってる)

ありがちな症状だ いつのまにかこうなってる

(あああるがままのあいてじゃないたがいにみていたのは)

ああ あるがままの相手じゃない 互いに見ていたのは

(あいのないながいながいみちをぶっとばしてゆこう)

愛のない 長い長い道を ぶっとばしてゆこう

(まぼろしをつぎからつぎへとおいやって)

幻を次から 次へと追いやって

(もうひとりじゃないましてなあなあになるわけでもない)

もうひとりじゃない まして なあなあに なるわけでもない

(ういういしいぬくもりがもっとあざやかにみえるよ)

ういういしい ぬくもりが もっとあざやかに見えるよ

(おまえのえんじんもっとうならせろこわれたようにさけんでみれば)

おまえのエンジンもっとうならせろ こわれたように叫んでみれば

(ちへいせんのはてにみえるしんじられるものがみえる)

地平線の果てに見える 信じられるものが見える

(どんなことばもあらわせないあいのことばはがらくたになる)

どんな言葉も表せない 愛の言葉はがらくたになる

(だれがつくったみちをはしってるのせいしんのりみったーみなのうなしてしまえよ)

誰がつくった道を走ってるの 精神のリミッター みなのうなしてしまえよ

(あいのないながいながいみちをぶっとばしてゆこう)

愛のない 長い長い道を ぶっとばしてゆこう

(ひとがみたらおどろくよなすくないにもつで)

人が見たら 驚くよな 少ない荷物で

(もうひとりじゃないましてなあなあになるわけでもない)

もうひとりじゃない まして なあなあになるわけでもない

(ういういしいぬくもりがもっとあざやかにみえるよ)

ういういしい ぬくもりが もっとあざやかに見えるよ

(どこまでもたのしんでいけるじぶんのみちならば)

どこまでも 楽しんでいける 自分の道ならば

(ときにはげしいさみしさとたたかいながら)

ときに はげしい さみしさと 戦いながら

(ｉ’ｌｌｇｉｖｅｙｏｕａｒｉｄｅ)

I'll give you a ride

(もしもだれかがのぞむならば)

もしも だれかが 望むならば

(うつくしいおもいでだけをむねにひめとびだそう)

美しい思い出だけを 胸にひめ とびだそう