命綱

(ああただながれてく)

嗚呼 ただ流れてく

(そのほしににた)

その星に似た

(あなたにはまだとおく)

アナタには まだ遠く

(ああこんなてがみを)

嗚呼 こんな手紙を

(なんどつづれば)

何度綴れば

(あなたまでとどくのか)

アナタまで届くのか

(あいしいみきらわれ)

愛し忌み嫌われ

(まただまされて)

また 騙されて

(みつぎまたくりかえす)

貢ぎ また繰り返す

(なんにものこらない)

何にも残らない

(かもわからない)

かも分からない

(たしかにとしをとる)

確かに 歳をとる

(でもあなたがのぞむのなら)

でもアナタが 望むのなら

(かねゆめいまこのじんせい)

金 夢 今 この人生

(さしだしてしまうの)

差し出してしまうの

(わかるでしょ)

分かるでしょ？

(おんなごころをくすぐるような)

女心を 擽る様な

(あなたのことばにとけるのさ)

アナタの言葉に 溶けるのさ

(いまがどんなにはかなくちるのだろうと)

今がどんなに儚く散るのだろうと

(このみのすべてをかけるのさ)

この身の全てを賭けるのさ

(ねえいまだけわすれさせて)

ねぇ 今だけ忘れさせて

(いきるくるしみを)

生きる苦しみを

(かみやあくまもうわまわるような)

神や悪魔も 上回る様な

(あなたにもたれていきるのさ)

アナタにもたれて 生きるのさ

(あなたのことばにとけるのさ)

アナタの言葉に 溶けるのさ

(いつだっけあなたにおちてしまって)

いつだっけ アナタに堕ちてしまって

(つかったしゅんかんは)

浸かった瞬間は

(いつだっけ)

いつだっけ

(それすらおもいだせなくなってしまったしゅんかんは)

それすら思い出せなくなってしまった瞬間は

(しかたがなくなってたいきかたがなくなってた)

仕方がなくなってた 生き方が無くなってた

(そのすがたはなべとまねーもつかもどうぜん)

その姿は 鍋とマネー持つ鴨同然

(でっどおあらんでぶーなかんじ)

デッドorランデブーな感じ

(かんぞうさえまなこすとに)

肝臓さえ マナコストに

(ひびかすらすとそんぐ)

響かす ラストソング

(おんなごころがふるえるような)

女心が 震える様な

(あなたのしぐさにおちるのさ)

アナタの仕草に 堕ちるのさ

(まるでどんなるあいのどれいのように)

まるで鈍なる愛の奴隷の様に

(おのれをささげてみせるのさ)

己を捧げて見せるのさ

(そうくさりきったこのじごくに)

そう 腐り切ったこの地獄に

(たれるくものいと)

垂れる蜘蛛の糸

(ようはあなたはいのちづな)

要はアナタは 命綱

(でも)

でも

(あたしのくびをもしめている)

アタシの首をも締めている

(ばかげててもわらわれても)

馬鹿げてても 笑われても

(これしかもうみえなくて)

これしかもう 見えなくて

(なきだしてしまうの)

泣き出してしまうの

(わかるでしょ)

分かるでしょ？

(ぱんにむらがるさかなのように)

パンに群がる魚の様に

(あなたにとってはいくらでも)

アナタにとってはいくらでも

(だけど)

だけど

(どんなおおくにあいされたって)

どんな多くに愛されたって

(あたしのあなたなら)

アタシのアナタなら

(あなただけ)

アナタだけ

(おんなごころをくすぐるような)

女心を 擽る様な

(あなたのことばにとけるのさ)

アナタの言葉に 溶けるのさ

(いまがどんなにはかなくちるのだろうと)

今がどんなに儚く散るのだろうと

(このみのすべてをかけるのさ)

この身の全てを賭けるのさ

(ふいにおもいだすであったあのひを)

不意に思い出す 出会ったあの日を

(たしかにあなたにすくわれた)

確かに アナタに救われた

(そして)

そして

(もうひとつたしかなことがあった)

もう1つ確かな事があった

(あたしはこうかつでわかかった)

アタシは伶猾で若かった

(もうあのころにはもどれない)

もう あの頃には戻れない

(あたしすくえない)

アタシ救えない

(あいにただしいがないように)

愛に正しいがない様に

(きっとただしさじゃあいはしばれないから)

きっと 正しさじゃ愛は縛れないから

(ああ)

嗚呼

(あなたのことばにとけるのさ)

アナタの言葉に 溶けるのさ