紅蓮心中

(ほむらのなか、つばさをひろげて)

焔ノ中、翼ヲ拡ゲテ

(まいおどるひのとり)

舞イ踊ル火ノ鳥

(くるおしくて、はきだしたねがひ)

狂オシクテ、吐キ出シタ願ヒ

(ぐれんのひ、しんじゅう)

紅蓮ノ日、心中 

(あさひをふさぐのはよるがやさしいからと)

朝日ヲ塞グノハ夜ガ優シイカラト

(こもるぬのなか、いつわるあいさんさん)

籠モル布ノ中、偽ル愛燦々

(ましょうのくちづけを、ほおばるのは)

魔性ノ接吻ヲ、頬張ルノハ

(しととなりあわせのゆめだから)

死ト隣リ合ワセノ夢ダカラ

(けつずでちらしたおもひには)

血途デ散ラシタ想ヒニハ

(なつけることかなわぬ)

名付ケルコト叶ワヌ

(ああ、うまれたりゆうを)

嗚々、生マレタ理由ヲ

(あなたにあずけられるのならばしんでもいいわ、と。)

貴方ニ預ケラレルノナラバ死ンデモイイワ、ト。

(ああ、わたしのあいを)

嗚々、私ノ愛ヲ

(きがふれてるとだんずるならば、ここでおわらせる。)

気ガ触レテルト断ズルナラバ、此処デ終ラセル。

(もやして)

燃ヤシテ

(もやして)

燃ヤシテ

(くびをしめたてのひらのあそび)

首ヲ絞メタ掌ノ悪戯

(ひのさつい、のぞんで)

緋ノ殺意、望ンデ

(このからだは、だれのものでせう？)

此ノ肉体ハ、誰ノモノデセウ？

(こわれてく、こよいも)

壊レテク、今宵モ

(むしくいにやられあでやかなはだが)

虫食イニヤラレタ艶ヤカナ肌ガ

(かえりはしないとしれば、どこまでもにくたらしくて)

還リハシナイト識レバ、何故マデモ憎タラシクテ

(とけいのはりをはげしくまきもどしてみたのです。)

時計ノ針ヲ激シク巻キ戻シテミタノデス。

(いとたのしくて、からからわらふ)

イト楽シクテ、カラカラ嗤フ

(めにしたひのこにみいられてしまったのは)

日ニシタ火ノ粉ニ魅入ラレテシマッタノハ

(わたしがわるいのでせう？)

私ガ悪イノデセウ？

(ああ、うまれたりゆうを)

嗚々、産マレタ理由ヲ

(あなたあずけられるのならばしんでもいいわ、と。)

貴方ニ預ケラレルノナラバ死ンデモイイワ、ト。

(ああ、わたしのあいを)

嗚々、私ノ愛ヲ

(きがふれてるとだんずるならば、ここでおわらせる。)

気ガ触レテルト断ズルナラバ、此処デ終ラセル。

(もやして)

燃ヤシテ

(もやして)

燃ヤシテ

(あかくひずんで、やけおちるすがたそのかおきれいで)

紅ク歪ンデ、焼ケ落チル姿其ノ顔綺麗デ

(えいえんにきえるなら、なにもききません)

永遠ニ消エルナラ、何モ聞キマセン

(あなたが、すきです、ほむら。)

貴方ガ、好キデス、焔。