スティーブ・ジョブズ伝説のスピーチ 後編
癌を宣告され、死と向き合ったジョブズのこれまでの経験に基づく沢山のメッセージが詰まっています。
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問題文
(ときにはれんがでなぐられたようなくるしみにあうことがありますが、)
時にはレンガで殴られたような苦しみに遭うことがありますが、
(じぶんをみうしなわないでください。)
自分を見失わないでください。
(わたしはじぶんのおこないをあいしていたからこそとまることなくつづけられました。)
私は自分の行いを愛していたからこそ止まることなく続けられました。
(あなたもあいせるものをみつけましょう。しごとにもれんあいにもいえることです。)
あなたも愛せるものを見つけましょう。仕事にも恋愛にも言えることです。
(しごとはじんせいのじゅうようないちをしめます。)
仕事は人生の重要な位置を占めます。
(それにまんぞくしたければ、じぶんのしごとがさいこうだとおもうことです。)
それに満足したければ、自分の仕事が最高だと思うことです。
(そしてさいこうのしごとをするには、そのしごとをあいしましょう。)
そして最高の仕事をするには、その仕事を愛しましょう。
(まだみつかっていないのなら、さがしつづけましょう。)
まだ見つかっていないのなら、探し続けましょう。
(あんいにおちつかないでください。そのときはぴんとくるものです。)
安易に落ち着かないでください。その時はピンと来るものです。
(あなたのはーとはわかっています。そしてよきにんげんかんけいのように、)
あなたのハートは分かっています。そして良き人間関係のように、
(ながくつきあうほどここちよくなります。ですからさがしつづけましょう!)
長く付き合うほど心地良くなります。ですから探し続けましょう!
(3つめは「し」についてのはなしです。)
3つ目は『死』についての話です。
(17さいのときに、こんなことばにであいました。)
17歳の時に、こんな言葉に出会いました。
(「まいにちをじんせいさいごのひだとおもっていきよう。いつかほんとうにそうなるひがくる」。)
「毎日を人生最後の日だと思って生きよう。いつか本当にそうなる日が来る」。
(そのことばにかんめいをうけていらい33ねんかん、)
その言葉に感銘を受けて以来33年間、
(わたしはまいあさ、かがみのなかのじぶんにといかけています。)
私は毎朝、鏡の中の自分に問いかけています。
(「きょうでしぬとしたら、きょうはほんとうにすべきことをするか?」と。)
「今日で死ぬとしたら、今日は本当にすべきことをするか?」と。
(そのこたえがなんにちも「no」のままなら、なにかをかえるひつようがあるときづきます。)
その答えが何日も「NO」のままなら、何かを変える必要があると気付きます。
(「すぐにしぬ」とかくごすることは、)
「すぐに死ぬ」と覚悟することは、
(じんせいでおおきなけつだんをするときにおおきなじしんとなります。)
人生で大きな決断をする時に大きな自信となります。
(なぜなら、ほとんどすべてのものは、しゅういからのきたい、ぷらいど、しっぱいや)
なぜなら、ほとんど全てのものは、周囲からの期待、プライド、失敗や
(はじをかくことへのきょうふなどでそういったものはしにちょくめんするときえさるからです)
恥をかくことへの恐怖などでそういったものは死に直面すると消え去るからです
(そこにのこるのは、ほんとうにひつようなものだけです。)
そこに残るのは、本当に必要なものだけです。
(しをかくごしていきていれば、「なにかをうしなうこと」というしんぱいをせずにすみます。)
死を覚悟して生きていれば、「何かを失うこと」という心配をせずに済みます。
(あなたははじめからはだかなのです。すなおにじぶんのこころにしたがえばよいのです。)
あなたは初めから裸なのです。素直に自分の心に従えば良いのです。
(わたしは1ねんまえ、がんをせんこくされました。)
私は1年前、ガンを宣告されました。
(あさ7じはんにうけたすきゃん、すいぞうにはっきりとしゅようがうつっていました。)
朝7時半に受けたスキャン、膵臓にはっきりと腫瘍が写っていました。
(わたしは「すいぞう」がなんなのかもしりませんでした。)
私は「膵臓」が何なのかも知りませんでした。
(いしゃからはちりょうふかのうなたいぷのしゅようだときかされ、)
医者からは治療不可能なタイプの腫瘍だと聞かされ、
(3~6かげつのよめいをせんこくされました。)
3~6ヶ月の余命を宣告されました。
(いしゃは「いえにかえって、やりのこしたことをかたづけろ」とあどばいすしました。)
医者は「家に帰って、やり残したことを片付けろ」とアドバイスしました。
(つまり「しぬじゅんびをせよ」といういみです。)
つまり「死ぬ準備をせよ」という意味です。
(つまり「こどもたちにすべてをつたえろ」ということです。)
つまり「子供たちに全てを伝えろ」ということです。
(こんご10ねんでいうつもりだったことをすうかげつのうちにいえということです。)
今後10年で言うつもりだったことを数ヶ月のうちに言えということです。
(つまり、かぞくにふたんがのこらぬようすべてにけりをつけておけということです。)
つまり、家族に負担が残らぬよう全てにケリを付けておけということです。
(つまり、「さよならをいっておけ」ということです。)
つまり、「さよならを言っておけ」ということです。
(そのせんこくをかかえて1にちすごしました。)
その宣告を抱えて1日過ごしました。
(そのひのよる、かめらをのむけんさをうけました。)
その日の夜、カメラを飲む検査を受けました。
(ちょうからすいぞうへはりをとおし、しゅようさいぼうをさいしゅするけんさです。)
腸から膵臓へ針を通し、腫瘍細胞を採取する検査です。
(わたしはちんせいざいがきいていたのですが、そばにいたつまのはなしによると)
私は鎮静剤が効いていたのですが、そばにいた妻の話によると
(しゅようをけんさしたいしたちがさけびだしたそうです。)
腫瘍を検査した医師たちが叫びだしたそうです。
(そのしゅようがしゅじゅつでなおせるひじょうにまれなけーすだからでした。)
その腫瘍が手術で治せる非常に稀なケースだからでした。
(わたしはしゅじゅつをうけ、おかげでいまはげんきです。これがわたしのもっともしにちかづいたけいけんです)
私は手術を受け、おかげで今は元気です。これが私の最も死に近づいた経験です
(こんご、すうじゅうねんはかんべんねがいたいですね。)
今後、数十年は勘弁願いたいですね。
(それをとおしてしがただのがいねんだったころより、かくしんをもっていえることがあります)
それを通して死がただの概念だった頃より、確信をもって言えることがあります
(「だれもしにたくはない」ということです。)
「誰も死にたくはない」ということです。
(てんごくにいきたいひとでもそのためにしのうとはしない。)
天国に行きたい人でもそのために死のうとはしない。
(しかし、しはすべてのひとのしゅうちゃくてんであり、だれものがれたことはないし、)
しかし、死はすべての人の終着点であり、誰ものがれたことはないし、
(こんごもそうあるべきである。)
今後もそうあるべきである。
(なぜなら、しはせいめいのさいだいのはつめいなのだから。)
なぜなら、死は生命の最大の発明なのだから。
(しはふるきものをけしさり、あたらしきものへのみちをつくる。)
死は古き者を消し去り、新しき者への道をつくる。
(ここでの「あたらしきもの」はきみたちのことです。)
ここでの「新しき者」は君たちのことです。
(しかしそうとおくないうちにきみたちも「ふるきもの」となりきえてゆきます。)
しかしそう遠くないうちに君たちも「古き者」となり消えてゆきます。
(おおげさですみません、しかしまぎれもないじじつです。)
大袈裟ですみません、しかし紛れもない事実です。
(あなたのじかんはかぎられています。むだにたにんのじんせいをいきないこと。)
あなたの時間は限られています。無駄に他人の人生を生きないこと。
(どぐまにとらわれないでください。)
ドグマに囚われないでください。
(それはたにんのかんがえかたにつきあったけっかにすぎません。)
それは他人の考え方に付き合った結果にすぎません。
(たにんのざつおんでこころのこえがかきけされないようにしてください。)
他人の雑音で心の声がかき消されないようにしてください。
(そしてもっともだいじななのはじぶんのちょっかんにしたがうゆうきをもつことです。)
そして最も大事ななのは自分の直感に従う勇気を持つことです。
(ちょっかんとはあなたのほんとうにもとめることをわかっているものです。)
直感とはあなたの本当に求めることを分かっているものです。
(それいがいはにのつぎです。)
それ以外は二の次です。
(わたしのわかいころ、「ぜんちきゅうかたろぐ」というすばらしいほんがありました。)
私の若い頃、「全地球カタログ」という素晴らしい本がありました。
(わたしのせだいのばいぶるです。)
私の世代のバイブルです。
(すちゅわーとぶらんどというひとによって)
スチュワート・ブランドという人によって
(このちかくのめんろぱーくにてせいさくされました。)
この近くのメンロパークにて制作されました。
(かれのしてきなたっちがしめんにいのちをふきこんでいました。)
彼の詩的なタッチが紙面に命を吹き込んでいました。
(1960ねんだいこうはんのことで、ぱそこんもないじだいです。)
1960年代後半のことで、パソコンもない時代です。
(すべてがたいぷらいたーやはさみ、ぽらろいどなどでつくられていました。)
全てがタイプライターやハサミ、ポラロイドなどで作られていました。
(googleがうまれる35ねんもまえの、ぶんこばんgoogleといったものです。)
Googleが生まれる35年も前の、文庫版Googleといったものです。
(りそうしゅぎてきですばらしいつーるやいだいなしんねんにあふれていました。)
理想主義的で素晴らしいツールや偉大な信念に溢れていました。
(すちゅわーとのちーむはいくつかのかんこうをかさねたあと、)
スチュワートのチームはいくつかの刊行を重ねた後、
(ひととおりのねたがでつくしたところでさいしゅうかんをだしました。)
一通りのネタが出尽くしたところで最終巻を出しました。
(1970ねんだいちゅうばんのことでわたしはきみたちのねんれいでした。)
1970年代中盤のことで私は君たちの年齢でした。
(さいしゅうかんのうらびょうしにはそうちょうのいなかみちのしゃしんがありました。)
最終巻の裏表紙には早朝の田舎道の写真がありました。
(ぼうけんすきならひっちはいくなどでめにするようなこうけいです。)
冒険好きならヒッチハイクなどで目にするような光景です。
(そのしたにはこんなことばがありました。)
その下にはこんな言葉がありました。
(「stayhungry,stayfoolish」)
「Stay hungry, stay foolish」
(それがかれらのわかれのことばでした。)
それが彼らの別れの言葉でした。
(「stayhungry,stayfoolish」)
「Stay hungry, stay foolish」
(わたしもつねづねそうありたいとおもっています。)
私も常々そうありたいと思っています。
(そしていま、あらたなじんせいをふみだすきみたちにも、そうねがっています。)
そして今、新たな人生を踏み出す君たちにも、そう願っています。
(「stayhungry,stayfoolish」)
「Stay hungry, stay foolish」
(どんよくであれ、ばかであれ)
貪欲であれ、バカであれ
(ごせいちょう、ありがとう。)
ご清聴、ありがとう。