夏の日と、幽霊と、かみさま　タイピング

(ちいさなころはゆうれいがみえたんだ)

小さな頃は幽霊が見えたんだ

(おなじとしくらいのかわいいおんなのこのさ)

同じ歳くらいの　可愛い女の子のさ

(いまはすこしもみえないけれどぼくらは)

今は少しも見えないけれど　僕らは

(おさないあのなつのひのはなしでもしようか)

幼い　あの夏の日の話でもしようか

(やけるにおいひとりだけで)

焼ける匂い　一人だけで

(あそぶのももうなれた)

遊ぶのも　もう慣れた

(じめんをけりもりをぬけて)

地面を蹴り　森を抜けて

(あかとしろのきみのいるばしょいまあいにいく)

朱と白の君のいる場所　今会いに行く

(なんぜんかいのこうていをくりかえして)

何千回の肯定を繰り返して

(ぼくらたがいに)

僕ら互いに

(そんざいのゆうとかんじょうをたしかめあってきたんだろう)

存在の有と感情を確かめ合ってきたんだろう

(なんぜんねんなんまんねんなんおくねんなにこうねんもずっとずっと)

何千年　何万年　何億年　何光年も　ずっとずっと

(ここにいれたらいいなって)

ここに居れたらいいなって

(そらをあおぎいのりつづけていたあのころ)

空を仰ぎ　祈り続けていたあの頃

(いつしかなにもみえなくなった)

いつしか何も見えなくなった

(きづけばすこしせものびていた)

気づけば少し背も伸びていた

(いきばをかいたちいさなこころもうすれてうすれていく)

行き場を欠いた小さな心も　薄れて　薄れていく

(なんぜんかいのこうかいをくりかえして)

何千回の後悔を繰り返して

(ぼくらのなかで)

僕らの中で

(たいせつだったなにかもわすれられていくんだろう)

大切だった何かも忘れられていくんだろう

(なんぜんねんなんまんねんなんおくねんまえもずっとずっとずっと)

何千年　何万年　何億年前も　ずっとずっとずっと

(ちいさくよわいぼくらが)

小さく弱い僕らが

(ぜったいのこうていをもとめつくりつづけてきたんだろう)

絶対の肯定を求めつくり続けてきたんだろう

(おなじとしくらいのかわいいゆうれいとか)

同じ歳くらいの可愛い幽霊とか

(とかね)

とかね