ねぇ母さん

(いのちはいつかおわるのですぼくらもかならずしぬのでしょう)

命はいつか終わるのです　僕らも必ず死ぬのでしょう

(このせかいでいきるものすべてにひとしくただしくおわりがくるのです)

この世界で生きるもの全てに　等しく正しく終わりが来るのです

(しょくじをとるよろこびもだれかとわけあうやさしさも)

食事をとる喜びも　誰かと分け合う優しさも

(そのこうふくににあうかずだけぼくがいきているかちをみだせなくて)

その幸福に似合う数だけ　僕が生きている価値を見出せなくて

(ねぇかあさんぼくはしんでしまったのでしょうか)

ねぇ母さん　僕は死んでしまったのでしょうか

(いのちがきえつづけてくせかいでなにひとつかんじょうがないんだ)

命が消え続けてく世界で　なにひとつ感情がないんだ

(ねぇかあさんぼくがすべてわるいのでしょうか)

ねぇ母さん　僕が全て悪いのでしょうか

(そのいのちをうばっていきているこのしかばねのうえにたっている)

その命を奪って生きている　この屍の上に立っている

(ぼくにもたいせつなひとがいてかれにもまもりたいひとがいて)

「僕にも大切な人がいて　彼にも守りたい人がいて」

(すくえるいのちがひとつだけならばこんなざんこくなせんたくはないよ)

救える命がひとつだけならば　こんな残酷な選択は無いよ

(ねぇかあさんこころがいたくてしょうがないんだ)

ねぇ母さん　心が痛くてしょうがないんだ

(かなしいはなしなんていらないよはっぴーえんどのさきがみたいよ)

悲しい話なんていらないよ　ハッピーエンドの先が見たいよ

(ねぇかあさんぼくはいいこじゃなかったみたいだ)

ねぇ母さん　僕はいい子じゃなかったみたいだ

(しんだらじごくにおちるでしょうかさんずのかわらでいしをつむんだ)

死んだら地獄に落ちるでしょうか　三途の河原で石を積むんだ

(ねぇいつかぼくもしんでしまうのでしょうか)

ねぇいつか　僕も死んでしまうのでしょうか

(まいばんふあんでねむれなかったしぬひがこわくてしょうがなかった)

毎晩不安で眠れなかった　死ぬ日が怖くてしょうがなかった

(ねぇかあさんめいわくばかりかけてごめんね)

ねぇ母さん　迷惑ばかりかけて　ごめんね

(ぼくさえいなければとおもうんだあなたがかなしむことはなかった)

僕さえいなければと思うんだ　あなたが悲しむことはなかった

(ねぇかあさんぼくはしんでしまったのでしょうか)

ねぇ母さん　僕は死んでしまったのでしょうか

(あなたのあいにいまもつつまれてなにひとつかんじょうがないんだ)

あなたの愛に今も包まれて　なにひとつ感情がないんだ

(ねぇかあさんねぇかあさん)

ねぇ母さん　ねぇ母さん

(あなたがぼくのははでよかったあなたはぼくをどうおもってますか)

あなたが僕の母でよかった　あなたは僕をどう想ってますか

(いのちはいつかおわるのですぼくらもかならずしぬのでしょう)

命はいつか終わるのです　僕らも必ず死ぬのでしょう

(このむねのこどうがつづくかぎりはいきることをゆるしてくれますか)

この胸の鼓動が続くかぎりは　生きることを許してくれますか