痛覚

(ひえびえとあおざめるよるにぼくらこごえてともしびさがした)

冷え冷えと蒼褪める夜に僕ら　凍えて　灯火探した

(しんじてきたことがぜんぶうそだとしたらそんざいいぎがゆらぐそんなきがしたんだ)

信じてきたことが全部嘘だとしたら　存在意義が揺らぐ　そんな気がしたんだ

(だけどなしたこととなせなかったじじつにほのかなどうきがやどるそれをしんじるよ)

だけど成したことと成せなかった事実に　仄かな動機が宿る　それを信じるよ

(ひげきのはじまりだとしてもぼくはなんどでもきみをえらぶ)

悲劇の始まりだとしても　僕は何度でも君を選ぶ

(うたがうことがぼくらをひきさいたから)

疑うことが僕らを引き裂いたから

(かたっぽにたがいのやくそく、ゆわえてほどけないてとて、むすびめ)

片っぽに互いの約束、結わえて　ほどけない手と手、結び目

(だれかのねがいのもとにうまれたんだ)

誰かの願いの下に産れたんだ

(それならいきとしいけるものにそなわるつうかくがあいって)

それなら生きとし生けるものに　備わる痛覚が愛って

(しりながらぼくはいたむきみのえみのなごりあすのわだちにふりつむ)

知りながら僕は痛む　君の笑みの名残　明日の轍に降り積む

(ほほのねつでとけるささめゆきのしずくこんなぼくにもいまだせいめいのひがくすぶる)

頬の熱で溶けるささめ雪の雫　こんな僕にも未だ生命の灯がくすぶる

(ゆくあてもないとかじかむうつろにすまうだんにつどうひとぬくもりがあれば)

行くあてもないと　かじかむ虚ろに住まう　暖に集う人　温もりがあれば

(ひげきのはじまりだとしてもぼくはなんどでもきょうをえらぶ)

悲劇の始まりだとしても　僕は何度でも今日を選ぶ

(おそれることがだれかをきずつけたから)

恐れることが誰かを傷つけたから

(かたっぽにたがいのやくそく、ゆわえてほどけないてとて、むすびめ)

片っぽに互いの約束、結わえて　ほどけない手と手、結び目

(だれかのねがいのもとにうまれたんだ)

誰かの願いの下に産れたんだ

(それならいきとしいけるものにそなわるつうかくがあいって)

それなら生きとし生けるものに　備わる痛覚が愛って

(しりながらぼくはいたむきみのえみのなごりあすのわだちにふりつむ)

知りながら僕は痛む　君の笑みの名残　明日の轍に降り積む

(うまれなきゃよかったとなげくやみてらすあかり)

生まれなきゃよかったと　嘆く闇　照らす明かり

(うしなうことそこなうことこうかいこそぼくをいざなう)

失うこと　損なうこと　後悔こそ僕をいざなう

(ひえびえとあおざめるよるにぼくらたがいにともしびみつけた)

冷え冷えと蒼褪める夜に僕ら　互いに　灯火見つけた

(かたっぽにたがいのやくそく、ゆわえてほどけないてとて、むすびめ)

片っぽに互いの約束、結わえて　ほどけない手と手、結び目

(だれかのねがいのもとにうまれたんだ)

誰かの願いの下に産れたんだ

(それならいきとしいけるものにそなわるつうかくがあいって)

それなら生きとし生けるものに　備わる痛覚が愛って

(しりながらぼくはいたむきみのえみのなごりあすのわだちにふりつむ)

知りながら僕は痛む　君の笑みの名残　明日の轍に降り積む