あんたは死んだ

(あんたはいった)

あんたは言った

(たしかにいった)

確かに言った

(ことばではたりない)

言葉では足りない

(おもいでじゃたりない)

思い出じゃ足りない

(あんたをしりたい)

あんたを知りたい

(あんたになりたい)

あんたに成りたい

(あんたをたべたい)

あんたを喰べたい

(からっかぜがつめたい)

空っ風が冷たい

(だれもちかよるなよ)

誰も近寄るなよ

(なにをするかわからねえぞ)

何をするか分からねえぞ

(ぼくはばくだんだ)

僕は爆弾だ

(ふらっしゅもぶがみたいか)

フラッシュモブが見たいか？

(こめでぃえいがのこくひょうをしたいなら)

コメディ映画の酷評をしたいなら

(ぼくのじんせいがおにあいじゃないか)

僕の人生がお似合いじゃないか

(ぜんぶぐうぞうだぐうぞうだ)

全部 偶像だ偶像だ

(ごらくまじりみなうそをついてんだ)

娯楽交じり皆嘘をついてんだ

(ほんものはあんただあんただけなんだ)

本物はあんただ あんただけなんだ

(そうか)

そうか

(しあわせもふこうもきっと)

幸せも不幸もきっと

(たにんがいないとてにはいらない)

他人がいないと手に入らない

(こんかいあんただったわけか)

今回あんただったわけか

(あんたはしんだ)

あんたは死んだ

(だからぼくはさとった)

だから僕は悟った

(にんげんはかみさまになったつもりで)

人間は神様に成ったつもりで

(ちりぎわのかれはのようにもろい)

散り際の枯れ葉のように脆い

(あんたはしんだ)

あんたは死んだ

(だからぼくはさとった)

だから僕は悟った

(このよのすべてはいつかきえる)

この世の全てはいつか消える

(あいもゆうじょうもかねもぜんぶ)

愛も友情も金も全部

(きえる)

消える

(たいおんがうるさい)

体温が煩い

(にんげんをやめたい)

人間を辞めたい

(あんただけのばけものになりたい)

あんただけの化け物に成りたい

(てあしをのばしてほくろをたして)

手足を伸ばして黒子を足して

(みみなんていらない)

耳なんて要らない

(こころすらいらない)

心すら要らない

(いまさらもうおそい)

今さらもう遅い

(あんたはいった)

あんたは言った

(あのひきみがすべてと)

あの日 「君が全て」と

(たしかにいった)

確かに言った

(のうがうそをついてるかもしれない)

脳が嘘をついてるかもしれない

(でもあんたはいった)

でもあんたは言った

(たしかにいったたしかにいった)

確かに言った 確かに言った

(れきしにきざめないじかんはしょせんごらくでしかないのか)

歴史に刻めない時間は所詮娯楽でしかないのか？

(このよはくそだ)

この世はクソだ

(あんたがきえたくなるせかいだ)

あんたが消えたくなる世界だ

(ぼくもくそだ)

僕もクソだ

(あんたをすくえなかったかすだ)

あんたを救えなかったカスだ

(でもあんたもくそだ)

でもあんたもクソだ

(あんたはしんだ)

あんたは死んだ

(それがすべてだ)

それが全てだ

(からだにもっとふれていたくて)

身体にもっと触れていたくて

(こころがずっとうみにだかれているようで)

心がずっと海に抱かれているようで

(みかえりがなくてものぞみによりそいたくて)

見返りがなくても望みに寄り添いたくて

(もしかしてこれがあいなのかな)

もしかしてこれが「愛」なのかな？

(でもあんたはしんだ)

でもあんたは死んだ

(だからぼくはさとった)

だから僕は悟った

(あんたこそぼくのすべてだったんだ)

あんたこそ僕の全てだったんだ

(ぼくの)

僕の

(あいもゆうじょうもかねもちいもめいよも)

愛も友情も金も地位も名誉も

(こうふくもふこうもきげんは)

幸福も不幸も起源は

(あんただけだ)

あんただけだ

(あんただけが)

あんただけが

(あんただけは)

あんただけは

(あんただけを)

あんただけを

(あいしてたんだ)

愛してたんだ

(あいだったんだ)

愛だったんだ