巻絹 キリ
問題文
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(しょおじょおでんなあみだにょらい)
證誠殿ハ阿弥陀如来
(じうあくをみちびき)
十悪を導き
(ごぎゃくをあわれむ)
五逆を憐む
(なかのごぜんな)
中の御前ハ
(やくしにょらい)
薬師如来
(くすりとなって)
薬となつて
(ふたよをたすく)
二世を濟く
(いちまんもんじゅ)
一萬文殊
(さんぜのかくぼたり)
三世の覺母たり
(じうまんふげん)
十萬普賢
(まんさんごほお)
満山護法
(かずかずのかみがみ)
數々の神々
(かのかんなぎに)
かの巫に
(つくもがみの)
九十九髪の
(ごへいもみだれて)
御幣も乱れて
(そらにとぶとりの)
空に飛ぶ鳥の
(かけりかけりて)
翔り翔りて
(ちにまたおどり)
地に又躍り
(じゅずをもみそでをふり)
数珠を揉み袖を振り
(こそくげそくの)
擧足下足の
など
(まいのてをつくし)
舞の手を盡し
(これまでなりや)
これまでなりや
(かみはあがらせたもおといいすつる)
神ハ上らせ給ふと言ひ捨つる
(こえのうちより)
聲の中より
(くるいさめて)
狂ひ覚めて
(またほんしょうにぞ)
また本性にぞ
(なりにける)
なりにける