すまきの話 -9- (完)

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問題文
(こんやこうしてすまきにされていけなかったばしょに、あしたいくのだろうか。)
今夜こうして簀巻きにされて行けなかった場所に、明日行くのだろうか。
(そしておそろしいめにあう?)
そして恐ろしい目に遭う?
(「ぼくがいくとしたら、あそこかな。)
「僕が行くとしたら、あそこかな。
(いや、あのしんれいすぽっともいってみたかった」)
いや、あの心霊スポットも行ってみたかった」
(ししょうはぶつぶつとつぶやいている。)
師匠はぶつぶつと呟いている。
(「いずれにしても、しゃらくにならないなにかがよるのまちにいるらしいな」)
「いずれにしても、洒落にならないなにかが夜の街にいるらしいな」
(あっけらかんとそういう。)
あっけらかんとそう言う。
(そうしてもうふにくるまってねているあるくさんにしせんをむけた。)
そうして毛布に包まって寝ている歩くさんに視線を向けた。
(ぼそりとことばがもれる。)
ぼそりと言葉が漏れる。
(「いいか。もうぜったいにこいつにあのことばはいうんじゃない」)
「いいか。もう絶対にこいつにあの言葉は言うんじゃない」
(「あのことば?」)
「あの言葉?」
(「しつこくくりかえしたっていうあれだ」)
「しつこく繰り返したっていうあれだ」
(「はあ」)
「はあ」
(「わかるだろ。こいつがこんやここへきたりゆうが」)
「わかるだろ。こいつが今夜ここへ来た理由が」
(なんとなく、わかる。)
なんとなく、わかる。
(うまいことばがでてこない。)
うまい言葉が出てこない。
(けっせつてん。いや、ちがう。くさびか。)
結節点。いや、違う。楔か。
(まきもどりをとめる、くさび。)
巻き戻りを止める、楔。
(そのたいみんぐをなんらかのよかんでかのじょはしり、)
そのタイミングをなんらかの予感で彼女は知り、
(こうしておれたちさんにんをこのへやにそろえたのだ。)
こうして俺たち三人をこの部屋に揃えたのだ。
(「ししょうは、そのゆめをほんとうにみてないんですか」)
「師匠は、その夢を本当に見てないんですか」
(「・・・・・こんなじょうたいでねてられないだろう」)
「・・・・・こんな状態で寝てられないだろう」
(ひょうじょうをうかがったが、うそともまことともつかなかった。)
表情を窺ったが、嘘とも真ともつかなかった。
(「しばらく、よあそびはひかえることにする」)
「しばらく、夜遊びは控えることにする」
(ししょうはそうつぶやいてめをとじた。)
師匠はそう呟いて目を閉じた。
(あるくさんもねむったままだ。)
歩くさんも眠ったままだ。
(ふたたびしずかになったへやのなかで、おれはじっとかんがえていた。)
再び静かになった部屋の中で、俺はじっと考えていた。
(あのししょうをあんなふうにした、おそろしいなにかのことについて。)
あの師匠をあんな風にした、恐ろしいなにかのことについて。
(そんなちめいてきなきずをおったせかいがふくげんするというくらいきせきについて。)
そんな致命的な傷を負った世界が復元するという暗い奇蹟について。
(まったくそうぞうもしていなかった、もしかして、ひょっとすると、)
まったく想像もしていなかった、もしかして、ひょっとすると、
(ほんにんさえそうおもっていないかもしれない、めまいのするような、)
本人さえそう思っていないかもしれない、眩暈のするような、
(くちにだすのもはばかられる、げんじつからめざめるという、おぞましい、)
口に出すのも憚られる、現実から目覚めるという、おぞましい、
(ふしぎなちからのことについて。)
不思議な力のことについて。
(あといちわ。)
あと一話。
(しゃれこわにて。)
洒落怖にて。
(ゆびを、)
指を、
(よういして、ごらんください・・・・・)
用意して、ごらんください・・・・・