嘘つき魔女と灰色の虹

(うちゅうにばらまかれたひかりたちにたずねてみた)

宇宙にばらまかれた 光たちに尋ねてみた

(あなたにあたえられたかがやきはなにいろかしら)

「あなたに与えられた 輝きは何色かしら」

(いつかははにおしえられたうしなったいろがみえるという)

いつか母に教えられた　失った色が見えるという

(もりのおくでくらしているもうもくまじょのおとぎばなし)

森の奥で暮らしている盲目魔女の御伽話

(ひかるこめんうたうことりたちなきだすそらあざやかなはな)

光る湖面　歌う小鳥達　泣き出す空　鮮やかな花

(はいいろになったせかいのなかわすれられたぼくにはみえてたんだ)

灰色になった世界の中　忘れられた僕には見えてたんだ

(こをえがくなないろのにじいろめくせかいがささやいた)

弧を描く七色の虹　色めく世界が囁いた

(おとなはしんじないほんとうのうそつきのはなし)

大人は信じない　本当の嘘つきの話

(やみよにまぎれみじたくだちかづいてはいけないという)

闇夜に紛れ身支度だ　近づいてはいけないという

(もりのおくでくらしているうそつきなまじょにあいにいく)

森の奥で暮らしている　嘘つきな魔女に会いに行く

(つきあかりのさしこむろじうらものくろのまちをはしりぬけ)

月明かりの差し込む路地裏　モノクロの街を走り抜け

(きぎかこみたたずむふるいいえこどうおさえとびらをたたいた)

木々囲み佇む古い家　鼓動おさえ　扉を叩いた

(あふれるいろとびこんだあたらしいせかいにいろどられた)

溢れる色飛び込んだ　新しい世界に彩られた

(おどりだすこうさいぼくはうそつきじゃなかった)

踊りだす光彩　僕は嘘つきじゃなかった

(こどものころはしんじていたいつしかみえなくなっていた)

子どものころは信じていた いつしか見えなくなっていた

(たいせつなものにまたであえたほんとうのじぶんにあえた)

大切なものにまた出会えた　本当の自分に会えた

(こをえがくなないろのにじいろめくせかいがささやいた)

弧を描く七色の虹　色めく世界が囁いた

(やっときみがみえたずっとしんじてほしかったんだ)

やっと君が見えた　ずっと信じて欲しかったんだ

(ああもうぼくはしあわせだゆめみたくうそうはそこにあった)

ああもう僕は幸せだ　夢見た空想はそこにあった

(おとなはしんじないうそのようなほんとうのはなし)

大人は信じない　嘘のような本当の話

(うちゅうにばらまかれたひかりたちにほほえんだ)

宇宙に ばらまかれた 光たちに微笑んだ

(あなたがきょうみせてくれるひょうじょうはなにいろかしら)

「あなたが今日見せてくれる　表情は何色かしら」