飛べない蝶は夢を見る／トゲナシトゲアリ

(なにがしたい？どうなりたい？)

何がしたい？どうなりたい？

(ねぇ、といかけても)

ねぇ、問いかけても

(こたえられないあんさー)

答えられないアンサー

(ぼくはいまぼくはいま)

僕は今 僕は今

(ずっととべないちょうのまま)

ずっと飛べない蝶のまま

(みえそうでみえないらいと)

見えそうで見えないライト

(おいかけてもおいつけなくてるーざー)

追いかけても追いつけなくてルーザー

(きみはいま、ぼくをみてどうおもうだろう)

君は今、僕を見てどう思うだろう

(ひとりこくどうぞいざひょうさぐって)

独り国道沿い 座標探って

(かんじょうせんまわりまわってえがいた)

環状線廻り回って描いた

(ぼくのみらいずはくしゃくしゃになった)

僕の未来図はくしゃくしゃになった

(すぎさったきょうはへいこうせん)

過ぎ去った今日は平行線

(おくびょうなまんまのれっとうせい)

臆病なまんまの劣等生

(くれなずむきょうをうれいている)

暮れ泥む今日を憂いている

(ゆれるゆれるみなもにうつったほしのあかり)

揺れる揺れる水面に映った星の灯り

(それをひとつすくってあふれだして)

それを一つ救って溢れ出して

(ああ、なにものこんないや)

ああ、何も残んないや

(ふれるふれるひかりのはへん)

触れる触れる光の破片

(もうそうにとけていった)

妄想に溶けていった

(おちていくおちていく)

落ちていく 落ちていく

(そらをじっとじっとにらんでいる)

空をじっとじっと睨んでいる

(みえすいたうそをりらいと)

見え透いた嘘をリライト

(「だいじょうぶだよ」「たすけて」はとりけした)

「大丈夫だよ」「助けて」は取り消した

(ゆびさきはくちさきよりうそつきだ)

指先は口先より嘘吐きだ

(ふいにさんびょうかんかぜがないで)

不意に三秒間 風が凪いで

(かいがんせんどこまであるいていこう)

海岸線 何処まで歩いて行こう

(「どこでもいいかな」)

「何処でもいいかな」

(しょざいがないことば)

所在が無い言葉

(からまったまんまのうんめいせんをほどくきっさきできずついて)

絡まったまんまの運命線を解く切先で傷付いて

(ぶきようなぼくをうれいている)

不器用な僕を憂いている

(なにがしたい？どうなりたい？)

何がしたい？どうなりたい？

(ねぇ、ほしあかりにふるえたはねがあんさー)

ねぇ、星灯りに震えた羽がアンサー

(ぼくはまだ、ぼくはまだ)

僕はまだ、僕はまだ

(ちゅうにまっていたいとねがう)

宙に舞っていたいと願う

(ゆれるゆれるみなもにうつった)

揺れる揺れる水面に映った

(ぼくのそばできみがうたっていたんだ)

僕の傍で君が歌っていたんだ

(そうだ、いつだってきみにこがれていたんだ)

そうだ、いつだって君に焦がれていたんだ

(ひらりひらりごせんふのちょう)

ひらり ひらり五線譜の蝶

(せんりつをおとしていく)

旋律を落としていく

(みちていくみちていく)

満ちていく 満ちていく

(まぶたをそっとそっとひらいていく)

瞼をそっとそっと開いていく

(めろでぃなぞるろくげんをならす)

メロディ なぞる 六弦を鳴らす

(でぃすとーしょんふみこんだ)

ディストーション踏み込んだ

(あけていくあけていく)

明けていく 明けていく

(そらにかいほうげんがひびいている)

空に解放弦が響いている