小市民イーア

(すっかりしなびてしまったしなばもろともがそっぽむいた)

すっかり萎びてしまった　死なばもろともがそっぽ向いた

(さいのうふざいがぜんていてんさいよりはたらくじょうじん)

才能不在が前提　天才より働く常人

(けどだれにもあるげんかいがそのけっか、あたまがいかれた)

けど誰にもある限界が　その結果、頭がいかれた

(このちょうしであげろげいんをぼうだいなぼいすめもとてきすと)

この調子で上げろゲインを　膨大なボイスメモとテキスト

(よもすえだとさっきだったことばはどうみゃくをきった)

世も末だと殺気だった言葉は　動脈を切った

(じゅうねんまえにおわったんだぽすとあぽかりぷすのさなか)

十年前に終わったんだ　ポストアポカリプスの最中

(しゅやくになれないｎｐｃいきのこりわらうせれぶりてぃー)

主役になれないNPC　生き残り笑うセレブリティー

(かくめいかはきょうもねぼうだきゅうじょうしょうによあけのうた)

革命家は今日も寝坊だ　急上昇に夜明けの歌

(ぜつぼうこめるしりんだーあせしてくらすしょうしみんだ)

絶望込めるシリンダー　汗して暮らす小市民だ

(たったひとつでいいんださえたやりかたをしていーあ)

たった一つでいいんだ　冴えたやり方をしてイーア

(まもるためにきりすてたんだそのけっかにむねはいたむか)

守る為に切り捨てたんだ　その結果に胸は痛むか

(つぎはきっとぼくらのばんだこうしゅだいでわらってまつか)

次はきっと僕らの番だ　絞首台で笑って待つか

(くらいじだいにはあかるいうたがりゅうこうするんだって)

暗い時代には　明るい歌が流行するんだって

(それはとおいほしでのはなしおんがくがそれじゃたえがたい)

それは遠い星での話　音楽がそれじゃ耐え難い

(こいこがれてゆめをみたんだすくってくれたのはろっくすたー)

恋焦がれて夢を見たんだ　救ってくれたのはロックスター

(うさんくさいせいこうしゃがつくるひかげはやけのはら)

胡散臭い成功者が　作る日陰は焼け野原

(れいしょうがほうわしたまちではみだしたものをりんちして)

冷笑が飽和した街で　はみ出したものをリンチして

(そくどいはんのりんりかんでひきころされたこうさてんで)

速度違反の倫理観で　轢き殺された交差点で

(たきつけたじしょうもらりすとはなをそなえてるのうのうと)

焚き付けた自称モラリスト　花を供えてるのうのうと

(なむあみだぶつこのせかいなむあみだぶつこのじだい)

南無阿弥陀仏この世界　南無阿弥陀仏この時代

(ぜつぼうこめるしりんだーはらうのはらうしょうしみんだ)

絶望込めるシリンダー　払うの払う小市民だ

(たったひとつでいいんださえたやりかたをしていーあ)

たった一つでいいんだ　冴えたやり方をしてイーア

(くじくためにはいじょしたんだそのけっかにせいせいしたか)

挫くために排除したんだ　その結果にせいせいしたか

(つぎはきっとぼくらのばんだこうしゅだいでなきわめくか)

次はきっと僕らの番だ　絞首台で泣きわめくか

(もたざるものからはじまってまずしくてもささえてくれた)

持たざる者から始まって　貧しくても支えてくれた

(てをとりあってあるいたんだやまありたにありをひたすら)

手を取り合って歩いたんだ　山あり谷ありをひたすら

(まもるべきものをさずかってそのためならしねるんだって)

守るべきものを授かって　その為なら死ねるんだって

(よくみてみろよこいつはぼくらがけしたがってるやつだ)

よく見てみろよこいつは　僕らが消したがってる奴だ

(ぜつぼうこめるしりんだーいのちをになうしょうしみんだ)

絶望込めるシリンダー　命を担う小市民だ

(たったひとつでいいんださえたやりかたをしていーあ)

たった一つでいいんだ　冴えたやり方をしてイーア

(まもるためにうちぬいたんだそのあいてとなにがちがうか)

守るために撃ち抜いたんだ　その相手と何が違うか

(つぎはきっとぼくらのばんだこうしゅだいはだいぎょうれつだ)

次はきっと僕らの番だ　絞首台は大行列だ