怖い話《老夫婦の家》

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問題文
(わたしがしょうがくせいだったころ、)
私が小学生だった頃、
(がっこうのすぐちかくにおじいちゃんとおばあちゃんのふうふふたりがすんでいるいえがあり)
学校のすぐ近くにおじいちゃんとおばあちゃんの夫婦二人が住んでいる家があり
(がくどうみたいによくこどもたちがあつまり、がっこうおわりのみなのいこいのばになっていた。)
学童みたいによく子供達が集まり、学校終わりの皆の憩いの場になっていた。
(もともとこどもがいないふうふだったそうでいぬをかっていたそうなのだが、)
元々子供がいない夫婦だったそうで犬を飼っていたそうなのだが、
(いぬとあそびにきたこどもやおやのかえりがおそいこどもたちがあつまるようになり)
犬と遊びにきた子供や親の帰りが遅い子供達が集まるようになり
(いぬがしんでしまったいまもそのなごりでこどもがあつまるようになっていたようだ。)
犬が死んでしまった今もその名残で子供が集まるようになっていたようだ。
(がっこうもなかばもくにんのようなかたちでわたしたちにとくになにもいうことはなかった。)
学校も半ば黙認のような形で私たちに特に何も言うことはなかった。
(わたしのりょうしんもともばたらきだったため、ひとりっこだったわたしは)
私の両親も共働きだった為、一人っ子だった私は
(よくこのろうふうふのいえにいりびたっていた。)
よくこの老夫婦の家に入り浸っていた。
(2にんともとてもよくしてくれて、いごこちがよかったのをおぼえている。)
2人ともとてもよくしてくれて、居心地が良かったのを覚えている。
(まいにちいれかわりたちかわり10にんいじょうのしょうがくせいがでいりしていたのだが、)
毎日入れ替わり立ち替わり10人以上の小学生が出入りしていたのだが、
(かならずおかしやじゅーすをだしてくれて、ゆうがたになるとそのときいる)
必ずお菓子やジュースを出してくれて、夕方になるとその時いる
(こどもたちぜんいんぶんのゆうはんまでだしてくれてろうふうふといっしょにたべた。)
子供たち全員分の夕飯まで出してくれて老夫婦と一緒に食べた。
(まいにちゆうごはんをたべていくこもいるくらいで)
毎日夕ご飯を食べていく子もいるくらいで
(ろうふうふはとてもこどもたちのことをかわいがっていた。)
老夫婦はとても子供たちのことをかわいがっていた。
(わたしがしょうがくせいのこうがくねんにあがるまえ、)
私が小学生の高学年に上がる前、
(すこしやんちゃそうなふたりのおとこのこがいえにでいりするようになった。)
少しやんちゃそうな二人の男の子が家に出入りするようになった。
(さいしょこそおとなしくしていたふたりだったが、)
最初こそ大人しくしていた二人だったが、
(そのうちちょいちょいいたずらをしているのをみるようになった。)
そのうちちょいちょい悪戯をしているのを見るようになった。
(あるときはものをぬすんでみたり、あるときはわざとへやをよごしてみたり)
ある時はものを盗んでみたり、ある時はわざと部屋を汚してみたり
(いたずらしてたのしんでいたのおぼえている。)
いたずらして楽しんでいたの覚えている。
(わたしいがいにいたずらにきづいているふんいきがなかったからか)
私以外に悪戯に気付いている雰囲気がなかったからか
(じょじょにいたずらはえすかれーとしていき、)
徐々に悪戯はエスカレートしていき、
(あるときからおじいちゃんののみものやたべものにへんなものをいれ、)
ある時からおじいちゃんの飲み物や食べ物に変なものを入れ、
(きづかないおじいちゃんをわらってたのしんだり、)
気付かないおじいちゃんを笑って楽しんだり、
(きづいてびっくりするおじいちゃをみてよろこんでいたりした。)
気付いてびっくりするおじいちゃを見て喜んでいたりした。
(これまたあるときはしおやさとうをたいりょうにいれてみたり、)
これまたある時は塩や砂糖を大量に入れてみたり、
(またあるときは2、3ぼんのかみのけやぐみみたいなおかしをいれてみたり、)
またある時は2、3本の髪の毛やグミみたいなお菓子を入れてみたり、
(ちょうどそのひもふたりはそんなかんじのいたずらをたくらんでいるようだった。)
ちょうどその日も二人はそんな感じのいたずらを企んでいるようだった。
(「きょうはいちばんへんなものいれられたやつがかちな!!」)
「今日は一番変なもの入れられた奴が勝ちな!!」
(そのひとことでおのおのへんなものさがしにふたりがばらけ、にやにやしながらもどってきた。)
その一言で各々変なもの探しに二人がバラけ、ニヤニヤしながら戻ってきた。
(しょくじをおじいちゃんがはこんでくると、)
食事をおじいちゃんが運んでくると、
(ふたりがすばやくおじいちゃんのしょくじにもってきたいぶつをこんにゅうした。)
二人が素早くおじいちゃんの食事に持ってきた異物を混入した。
(わらいをこたえているふたりにもしょくことがはこばれてきて、)
笑いを堪えている二人にも食事が運ばれてきて、
(みなでしょくじをするじかんになった。)
皆で食事をする時間になった。
(「いただきまーーーす」)
「いただきまーーーす」
(いつものようにみなでしょくじをはじめた。)
いつものように皆で食事を始めた。
(そのひはやさいがたっぷりはいったすーぷとからあげだったのをおぼえている。)
その日は野菜がたっぷり入ったスープと唐揚げだったのを覚えている。
(おじいちゃんがすーぷをのみおえたときだった。)
おじいちゃんがスープを飲み終えた時だった。
(2にんははんのうをしないおじいちゃんをみてにやにやかおをみあわせていた。)
2人は反応をしないおじいちゃんを見てニヤニヤ顔を見合わせていた。
(「ごげええええええええええ」)
「ごげええええええええええ」
(ものすごいいきおいでおじいちゃんのくりからとしゃぶつがふきだした。)
ものすごい勢いでおじいちゃんの栗から吐瀉物が吹き出した。
(まえにすわっていたおんなのこのかおにもろにかかりおんなのこはぱにっくでおおなきした。)
前に座っていた女の子の顔にもろにかかり女の子はパニックで大泣きした。
(するともういちどおじいちゃんはたいりょうにゆかにはき、)
するともう一度おじいちゃんは大量に床に吐き、
(ぶくぶくとくちからあわをたてひざからくずれおちてしまった。)
ぶくぶくと口から泡を立て膝から崩れ落ちてしまった。
(れいのふたりはまっさおなかおでくちをふるわせていた。)
例の二人は真っ青な顔で口を震わせていた。
(わたしもおそろしくてあしがふるえ、そのばでうごけずになきだしてしまった。)
私も恐ろしくて足が震え、その場で動けずに泣き出してしまった。
(おばあちゃんも)
おばあちゃんも
(「あんたーーーだいじょうぶ?」)
「アンターーー大丈夫?」
(とさけびながらおじいちゃんのからだをさすっていた。)
と叫びながらおじいちゃんの体をさすっていた。
(「おばあちゃんきゅうきゅうしゃ!」)
「おばあちゃん救急車!」
(こどもたちのだれかがいい、おばあちゃんはいそいできゅうきゅうしゃをよんだ。)
子供たちの誰かが言い、おばあちゃんは急いで救急車を呼んだ。
(きゅうきゅうしゃをまっているあいだも、おばあちゃんはひっしにおじいちゃんによびかけたが)
救急車を待っている間も、おばあちゃんは必死におじいちゃんに呼びかけたが
(「んーーーーーーーーーんーーーーーーーーー」)
「んーーーーーーーーーんーーーーーーーーー」
(とうなりながらがくがくけいれんをしているだけでまったくはんのうしなかった。)
と唸りながらガクガク痙攣をしているだけで全く反応しなかった。
(おばあちゃんががっこうにもでんわしていたようで)
おばあちゃんが学校にも電話していたようで
(きゅうきゅうしゃのとうちゃくとほぼそうじにせんせいたちがろうふうふのうちにこて)
救急車の到着とほぼ掃除に先生たちが老夫婦の家に来て
(「きょうはせんせいがおくっていくからかえりなさい」)
「今日は先生が送っていくから帰りなさい」
(とわたしたちにいった。)
と私たちに言った。
(さんにんのせんせいがわたしたちをいえがちかいものどうしのぐるーぷにわけてそれぞれおくり)
三人の先生が私たちを家が近いもの同士のグループに分けてそれぞれ送り
(それぞれのりょうしんにじじょうをせつめいしてまわった。)
それぞれの両親に事情を説明して回った。
(わたしはおじいちゃんのあのすがたがめにやきついて)
私はおじいちゃんのあの姿が目に焼き付いて
(かなりしょっくをうけてしばらくまともにはなすことができなかった。)
かなりショックを受けてしばらくまともに話すことができなかった。
(けっきょくあのひあのままおじいちゃんはかえらぬひととなってしまった。)
結局あの日あのままおじいちゃんは帰らぬ人となってしまった。
(がっこうでもこのじけんがかなりわだいになり、なんにんかのせいとやせんせいがわたしに)
学校でもこの事件がかなり話題になり、何人かの生徒や先生が私に
(じじょうをききにきたが、はなしをしようとするとぼろぼろなみだがでてきてしまい)
事情を聴きに来たが、話をしようとするとボロボロ涙が出てきてしまい
(まともにはなすこともできなかった。)
まともに話すこともできなかった。
(そのあとのおじいちゃんのすーぷにさっちゅうざい?がはいっていたことがはんめいしたが)
その後のおじいちゃんのスープに殺虫剤?が入っていたことが判明したが
(めがわるいおじいちゃんがくすりかなにかとまちがえてさっちゅうざいを)
目が悪いおじいちゃんが薬か何かと間違えて殺虫剤を
(みずからいれてしまったということでかたづけられた。)
自ら入れてしまったという事で片づけられた。
(がっこうではぜんこうしゅうかいがひらかれ、ろうふうふのいえにいったらだめということと)
学校では全校集会が開かれ、老夫婦の家に行ったら駄目ということと
(おじいちゃんのごめいふくをおいのりしましょうみたいなかんじのことがいわれた。)
おじいちゃんのご冥福をお祈りしましょうみたいな感じのことが言われた。
(わたしのりょうしんもまわりのふんいきもじぶんのこどもがじけんにまきこまれたようなかんじで)
私の両親も周りの雰囲気も自分の子供が事件に巻き込まれたような感じで
(ぜったいにいったらだめよといっていて、しまいにはだれがいったのか)
絶対に行ったら駄目よと言っていて、しまいには誰が言ったのか
(あのいえではどくめしをだすぞ、とうわさまでながれだれもあのいえによりつかなくなった。)
あの家では毒飯を出すぞ、と噂まで流れ誰もあの家に寄り付かなくなった。
(わたしのなんどかにわさきでさびしそうにこどもたちにあいさつするおばあちゃんをみたが)
私の何度か庭先で寂しそうに子供たちに挨拶するおばあちゃんを見たが
(おやのいいつけをまもり、いえにはよらずじぶんのいえにかえっていた。)
親の言いつけを守り、家には寄らず自分の家に帰っていた。
(ろうふうふのいえにいかなくなりいちねんがすぎようとしていたころ)
老夫婦の家に行かなくなり一年が過ぎようとしていた頃
(おばあちゃんがなくなった。)
おばあちゃんが亡くなった。
(くわしいじじょうはきいていないがびょうしだったとおもう、そのころからだった。)
詳しい事情は聞いていないが病死だったと思う、その頃からだった。
(がっこうのあいだで、あのうちにおばあちゃんのゆうれいがでるといううわさがたちはじめた。)
学校の間で、あの家におばあちゃんの幽霊が出るという噂が立ち始めた。
(まあしょうがっこうでよくあるはなしである。)
まあ小学校でよくある話である。
(あんなことがあったのだ、うわさがたってもふしぎじゃない。)
あんなことがあったのだ、噂が立っても不思議じゃない。
(ぶかつがやすみになりきたくがはやくなったあるひ、)
部活が休みになり帰宅が早くなったある日、
(ひさしぶりにろうふうふのいえのまえでたちどまり、まじまじといえをみつめた。)
久しぶりに老夫婦の家の前で立ち止まり、まじまじと家を見つめた。
(いろいろたのしいおもいでがつまったいえだった。)
色々楽しい思い出が詰まった家だった。
(だれもいなくなったいえをみつめて、ずいぶんさびしくなったな・・・と)
誰もいなくなった家を見つめて、随分寂しくなったな・・・と
(かんしょうにひたっていると、にわさきにおおきいくろいかたまりがあらわれた。)
感傷に浸っていると、庭先に大きい黒い塊が現れた。
(「えっ」)
「えっ」
(めをこすってよくみると、それはおばあちゃんだった。)
目をこすってよく見ると、それはおばあちゃんだった。
(ただあのおばあちゃんとちがうのは、めがとびだすくらいにみひらかれているのだ。)
ただあのおばあちゃんと違うのは、目が飛び出すくらいに見開かれているのだ。
(「ひっ」)
「ひっ」
(わたしはこころのなかでごめんなさいごめんなさいととなえながらいえまではしった。)
私は心の中でごめんなさいごめんなさいと唱えながら家まで走った。
(おばあちゃんはきづいていたのだ。)
おばあちゃんは気付いていたのだ。
(だれかがおじいちゃんのすーぷにさっちゅうざいをいれたことを)
誰かがおじいちゃんのスープに殺虫剤を入れたことを
(そしていまもさがしているのだ)
そして今も探しているのだ
(さっちゅうざいをいれたにんげんを。)
殺虫剤を入れた人間を。