福祉1

順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
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1 | nao@koya | 4796 | B | 4.9 | 97.1% | 620.3 | 3065 | 90 | 46 | 2025/08/08 |
問題文
(げんだいしゃかいにおいて、しょうがいしゃをとりまくかんきょうはおおきくへんかしつつある。)
現代社会において、障がい者を取り巻く環境は大きく変化しつつある。
(かつてはほごのたいしょうとしてしせつにかくりされ)
かつては保護の対象として施設に隔離され
(しゃかいからぶんだんされることもすくなくなかった。しかし、ふくしのしんてんとともに)
社会から分断されることも少なくなかった。しかし、福祉の進展とともに
(しえんをじくに、しょうがいしゃひとりひとりがしゃかいのいちいんとして、そのひとらしく)
支援を軸に、障がい者一人ひとりが社会の一員として、その人らしく
(いきるためのみちがもさくされている。このこんていにあるのは)
生きるための道が模索されている。この根底にあるのは
(しょうがいしゃのじんけん、けんり、そしてそんげんをそんちょうするというしそうである。)
障がい者の人権、権利、そして尊厳を尊重するという思想である。
(じんけんとは、にんげんがうまれながらにしてもつふへんてきなけんりであり、だれもが)
人権とは、人間が生まれながらにして持つ普遍的な権利であり、誰もが
(ひとしくきょうじゅするべきものである。しょうがいしゃもまた、ひとりのにんげんとして)
等しく享受するべきものである。障がい者もまた、一人の人間として
(たしゃとなんらかわることなくじゆう、びょうどう、じこけっていといったきほんてきじんけんをもつ。)
他者と何ら変わることなく自由、平等、自己決定といった基本的人権を持つ。
(しかし、しゃかいにはいまだにむいしきのへんけんやしょうへきがそんざいし、しょうがいしゃのじんけんが)
しかし、社会にはいまだに無意識の偏見や障壁が存在し、障がい者の人権が
(じゅうぶんにほしょうされているとはいいがたいじょうきょうもさんけんされる。)
十分に保障されているとは言い難い状況も散見される。
(たとえば、じょうほうへのあくせすがこんなんであったりしゅうろうのきかいがかぎられたりすることは)
例えば、情報へのアクセスが困難であったり就労の機会が限られたりすることは
(しょうがいしゃのじんけんをせいげんするぐたいてきなれいである。)
障がい者の人権を制限する具体的な例である。
(つぎに、けんりについてかんがえる。じんけんがふへんてきながいねんであるのにたいし)
次に、権利について考える。人権が普遍的な概念であるのに対し
(けんりはよりぐたいてきなしゃかいせいどやほうてきわくぐみによってほしょうされるものである。)
権利はより具体的な社会制度や法的枠組みによって保障されるものである。
(しょうがいしゃにおいては、ごうりてきはいりょをうけるけんりがそのだいひょうれいであろう。)
障がい者においては、合理的配慮を受ける権利がその代表例であろう。
(これは、しょうがいのあるひとからしゃかいせいかつをおくるうえでしょうへきをとりのぞくための)
これは、障がいのある人から社会生活を送る上で障壁を取り除くための
(べんぎをもとめるいしひょうじがあったばあい)
便宜を求める意思表示があった場合
(そのしょうへきをとりのぞくためのどりょくをしゃかいがおうというかんがえかたである。)
その障壁を取り除くための努力を社会が負うという考え方である。
(えれべーたーのせっちやしゅわつうやくのていきょう、じょうほうほしょうのてっていなどが)
エレベーターの設置や手話通訳の提供、情報保障の徹底などが
(そのれいとしてあげられる。)
その例として挙げられる。
(このごうりてきはいりょのぎむかは、しょうがいしゃがしゃかいさんかをあきらめることなく)
この合理的配慮の義務化は、障がい者が社会参加を諦めることなく
(たようなかつどうにさんかできるしゃかいをきずくためのじゅうようないっぽである。)
多様な活動に参加できる社会を築くための重要な一歩である。
(そして、もっともじゅうようながいねんのひとつがそんげんである。)
そして、最も重要な概念の一つが尊厳である。
(そんげんとは、にんげんがにんげんとしてそんちょうされ、そのそんざいをかけがえのないものとして)
尊厳とは、人間が人間として尊重され、その存在をかけがえのないものとして
(こうていされることである。しょうがいしゃのそんげんをまもることは、)
肯定されることである。障がい者の尊厳を守ることは、
(たんにせいかつのべんぎをはかることにとどまらない。それは、こじんのいしやせんたくをそんちょうし)
単に生活の便宜を図ることにとどまらない。それは、個人の意思や選択を尊重し
(そのひとがどのようなじんせいをおくりたいかをしんしにうけとめ)
その人がどのような人生を送りたいかを真摯に受け止め
(そのじつげんをしえんすることである。)
その実現を支援することである。
(たとえば、どのようなじゅうきょでどんなよかをすごしたいかといった)
例えば、どのような住居でどんな余暇を過ごしたいかといった
(こじんのいしをそんちょうし、それをせんたくできる)
個人の意思を尊重し、それを選択できる
(かんきょうをととのえることがそんげんをほしょうすることにつながる。)
環境を整えることが尊厳を保障することにつながる。
(しかし、これらのりねんをじつげんするためにはまだまだおおくのかだいがのこされている。)
しかし、これらの理念を実現するためにはまだまだ多くの課題が残されている。
(しょうがいしゃひとりひとりのにーずはたようでありかくいつてきなしえんではたいおうしきれない。)
障がい者一人ひとりのニーズは多様であり画一的な支援では対応しきれない。
(また、しえんしゃやしゃかいぜんたいが、しょうがいしゃのじんけん、けんり、そんげんをふかくりかいし)
また、支援者や社会全体が、障がい者の人権、権利、尊厳を深く理解し
(じっせんしていくためのいしきかいかくもふかけつである。)
実践していくための意識改革も不可欠である。
(しょうがいしゃをとくべつなそんざいとしてではなく、しゃかいをこうせいするいちいんとしてたいとうにみとめ)
障がい者を特別な存在としてではなく、社会を構成する一員として対等に認め
(そのたようせいをそんちょうするいんくるーしぶなしゃかいのこうちくがもとめられている。)
その多様性を尊重するインクルーシブな社会の構築が求められている。
(けつろんとして、ふくしにおけるしょうがいしゃのじんけん、けんり、そんげんをほしょうすることは)
結論として、福祉における障がい者の人権、権利、尊厳を保障することは
(たんにしょうがいしゃのためだけではなくしゃかいぜんたいのゆたかさをたかめることにつながる。)
単に障がい者のためだけではなく社会全体の豊かさを高めることにつながる。
(たようなひとびとがそれぞれのもちあじをいかし、たがいにささえあうしゃかいは、よりじゅうなんで)
多様な人々がそれぞれの持ち味を活かし、互いに支え合う社会は、より柔軟で
(よりそうぞうてきなしゃかいとなるはずである。)
より創造的な社会となるはずである。
(わたしたちは、しょうがいしゃが「ほごされるがわ」ではなく)
私たちは、障がい者が「保護される側」ではなく
(しゃかいをともにつくるぱーとなーとしてそんちょうされるしゃかいをめざすひつようがある。)
社会を共に創るパートナーとして尊重される社会を目指す必要がある。
(そのために、ひとりひとりがしょうがいしゃにたいするりかいをふかめ、ちいさなこうどうから)
そのために、一人ひとりが障がい者に対する理解を深め、小さな行動から
(しゃかいのへんかくにこうけんしていくことが、いま、わたしたちにもとめられている。)
社会の変革に貢献していくことが、今、私たちに求められている。