劇場愛歌

(しってないきいてないまってない)

知ってない　聞いてない　待ってない

(きっともってっちゃったんだ)

きっと持ってっちゃったんだ

(いいわけのかたまりを)

言い訳の塊を

(そっとさからくも)

そっとさ　辛くも

(ないようにしゃがんだら)

ないようにしゃがんだら

(もうじぶんにうそをはいて)

もう自分に嘘を吐いて

(しらんかおのぼくがいた)

知らん顔の僕がいた

(いいたいけどみかえしたいけど)

言いたいけど　見返したいけど

(ずっとまってなにも)

ずっと待って何も

(なしてないようなぼくじゃ)

成してないような僕じゃ

(こきゅうさえできてない)

呼吸さえ出来てない

(なきたいような)

泣きたいような

(くだらないもんくばっかりおぼえてる)

くだらない文句ばっかり覚えてる

(まだきえしょうにないくらいのさ)

まだ　帰依症にないくらいのさ

(あのかんじはきりとって)

あの感じは切り取って

(わらっていたいのに)

笑っていたいのに

(きみのせいだぼくのせいなんだって)

「君のせいだ」僕のせいなんだって

(もうかんがえたくもないよそんなのは)

もう考えたくもないよそんなのは

(たしてひいてだすだけのかんしょうをふりかざして)

足して引いて出すだけの感傷を振りかざして

(あのひえがいたそれがかわくまえに)

あの日描いたそれが乾く前に

(けせないがんぼうさえいろをうしなっていく)

消せない願望さえ色を失っていく

(あぁかわちゃったって)

あぁ　変わちゃったって

(ばかみたいにわらってさ)

馬鹿みたいに笑ってさ

(ちがうしんじたいまっていたい)

違う　信じたい　舞っていたい

(ぼくをもっとつたえてたくて)

僕をもっと伝えてたくて

(そのくせにおくびょうで)

そのくせに臆病で

(しってないなにがしたいかもわかってない)

知ってない　何がしたいかもわかってない

(もうきたいさえおいてって)

もう期待さえ置いてって

(にげだせばらくだろうな)

逃げ出せば楽だろうな

(いいたいとかみかえしたいとか)

言いたいとか　見返したいとか

(そんなこえをちょっとようちだってわらって)

そんな声を「ちょっと幼稚だ」って笑って

(ながしてしまえたら)

流してしまえたら

(どうしようもない)

どうしようもない

(きこえないなんてもうわかりきってる)

聞こえないなんてもうわかりきってる

(あぁきえそうにない)

あぁ　消えそうにない

(くらいのさあのかんじで)

くらいのさあの感じで

(ゆめだってだきょうしちゃうくせに)

夢だって妥協しちゃう癖に

(うそみたいにぼくをわかんないで)

嘘みたいに　僕をわかんないで

(ってほらざんねんそうで)

ってほら残念そうで

(めでねぶみんじゃって)

目で値踏んじゃって

(こびわらったあのときのぼくも)

媚び笑ったあの時の僕も

(しんじゃえばいいよ)

死んじゃえばいいよ

(ばかみたいだきみもそうなんだ)

ばかみたいだ　君もそうなんだ

(つめたいかんしゅうなんかもうみないでいたい)

冷たい観衆なんかもう見ないでいたい

(ほらぴんすぽっとも)

ほら　ピンスポットも

(はずれたしーとにすわってさ)

外れたシートに座ってさ

(あぁいまいまおもいだしてみたって)

あぁ　今　今　思い出してみたって

(ぼくらはすぐそれをとうたしていく)

僕らはすぐそれを淘汰していく

(どうにもにも)

どうにも　にも

(まぶしすぎたぶたいしょうめいも)

眩しすぎた舞台照明も

(ぜんぶ)

全部

(きっときみのせいだ)

きっと君のせいだ

(うそをついた)

嘘をついた　逃げたかったんだ

(にげたかったんだ)

止まない心臓音が嫌で笑ったって

(やまないしんぞうおんがいやでわらったって)

誰か信じたいだけの僕らの劇場愛歌

(だれかしんじたいだけのぼくらのげきじょうあいうた)

惨めなんだ　ずっとそうなんだ

(みじめなんだずっとそうなんだ)

消えない願望なんかもう見ないでいたい

(きえないがんぼうなんかもうみないでいたい)

あぁ

(あぁ)

違う「僕のせいだ」全部そうなんだ

(ちがうぼくのせいだぜんぶそうなんだ)

ってもう考えないで

(ってもうかんがえないで)

いたいよ　そんなのは

(いたいよそんなのは)

足して引いて出すだけの

(たしてひいてだすだけの)

感傷も君のせいだ

(かんしょうもきみのせいだ)

ばかみたいな

(ばかみたいな)

忘れないなんて

(わすれないなんて)

またねなんて

(またねなんて)

ねぇ　今ならもういいかい？

(ねぇいまならもういいかい)

あぁ　まだ　まだ　まだ