Climinal Space

(はじまりはささいなしょうどう)

始まりは些細な衝動

(たんらくてきしこうでもって)

短絡的思考で以て

(ぬりかさねるえちゅーど)

塗り重ねるエチュード

(はなしにならない)

話にならない。

(しらじらしいきょこうとともに)

白々しい虚構と共に

(つみあがったさくいのれんさ)

積み上がった作為の連鎖。

(いくどとないぎしょうで)

幾度とない偽証で、

(たびかさなるつうかく)

度重なる、痛覚。

(あいまいなりゆうをかざって)

曖昧な理由を飾って

(とりとめないしゅちょうをていし)

取り留めない主張を呈し

(だましだましいきているみじめなじょうきょう)

騙し騙し生きている 惨めな状況

(ひきかえせぬばしょへすすんで)

引き返せぬ場所へ進んで

(そのたびにくびがしまって)

その度に、首が絞まって

(きがついたらたっていた)

気が付いたら、立っていた

(ふかしぎなくうかん)

不可思議な空間。

(かいざんかんたんなことばじゃたらない)

改竄、簡単な言葉じゃ足らない

(しんようならないでしょう)

信用ならないでしょう。

(ひんこうほうせいにといかけてくる)

品行方正に、問いかけてくる

(すがたのないあくま)

姿の無い、悪魔。

(せいとうせいとうぜんかなぐりすてた)

正当性、当然かなぐり捨てた

(さいげんないかいこんと)

際限ない悔恨と

(いっぽうでいっそうくずれていく)

一方で、一層崩れていく

(たいろをみている)

退路を見ている。

(つくろってしまったよわさが)

繕ってしまった弱さが

(あとさきかんがえぬせんけんが)

後先考えぬ、浅見が

(みにくいげんじょうもふかしか)

醜い現状も不可視化し、

(もうかえられないんだ)

もう、変えられないんだ。

(ゆるされないはずのこうかいで)

赦されないはずの後悔で

(きずぐちばかりがうんでいく)

傷口ばかりが、膿んでいく

(だいだんえんなんてとうげんきょうだから)

大団円なんて桃源郷だから

(れんごくまでもあるいていくのだろう)

煉獄までも、歩いていくのだろう。

(いまいましいごびゅうのけっか)

忌々しい誤謬の結果

(にげられないきゅうちにたって)

逃げられない窮地に立って

(それでなおくりかえすいびつなこころ)

それで、尚繰り返す 歪な心

(ひだいかしたじたいにそって)

肥大化した事態に沿って

(このせかいもかたちをかえた)

この世界も、容を変えた

(なにかおもいだすような)

何か、思い出すような

(なつかしいかんかく)

懐かしい感覚。

(そもそもろんわたしはいずれすべてをあかすきなどないし)

「抑論、私は何れ 全てを明かす気など無いし

(ばれなきゃいいだろ)

バレなきゃいいだろ(笑)

(なんておもっているのだが)

なんて思っているのだが。」

(だれもいないこのくうかんで)

「誰も居ないこの空間で

(わたしをみてるそこのあんた)

私を見てるそこのアンタ。

(はやくだしてくれないか)

早く、出してくれないか？

(きがくるいそうなんだ)

気が狂いそうなんだ。」

(かさなってしまったぐうぜんが)

重なってしまった偶然が

(こつぜんとかえったしょうきどが)

忽然と還った、正気度が

(どうやったってあとのまつり)

どうやったって後の祭り

(もうかえりみれないんだ)

もう、顧みれないんだ。

(さからえないようなうんめいが)

逆らえないような運命が、

(さいあくなきぶんでめざめる)

最悪な気分で、目覚める。

(えもいえないような)

得も言えないような、

(ふあんだけがのこる)

不安だけが残る。

(いまさらもうもどれない)

今更、もう戻れない。

(けがれきったくだらないざいかの)

穢れきった、下らない罪過の

(あたえてしまったごうにたえかねて)

与えてしまった業に耐えかねて

(くぐもったこえもでないままだ)

くぐもった声も、出ないままだ

(かってにみたちがうみらい)

嘗てに見た、違う未来

(もうふさわしくないだろう)

もう、相応しくないだろう。

(すくいもばつもなくいきてしまう)

救いも、罰もなく、生きてしまう、

(わたしのまつろ)

私の末路。