小説長文3!

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投稿者投稿者まりとっつぉ🎐いいね0お気に入り登録
プレイ回数3難易度(4.1) 2150打 長文
今回はディストピア系です!「幸福指数99.8%」
小説なので、全然見るだけでもだいじょぶですっ!

猫は、とても身近な動物ですが、意外と知られていない特徴がたくさんあります。例えば、猫のひげはただの毛ではなく、周りの様子を感じ取るための大切な役割を持っています。暗い場所でも物との距離を確かめたり、狭い場所を通れるかどうかを判断したりするときに役立っています。また、猫は高い場所を好む習性があり、安全な場所から周囲を見渡すことで安心できると言われています。さらに、体がとても柔らかく、高いところから飛び降りても上手に着地できることが多いのも猫ならではの特徴です。のんびりしているように見えても、野生で暮らしていた頃の能力を今でもしっかり持っているのです。
とはいえ、せっかく買ってきた猫用のおもちゃには見向きもせず、段ボールや丸めたレシートで夢中になって遊び始めることがあります。あれを見ると「そのおもちゃ代、返してほしいな」と少しだけ思ってしまいます。

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問題文

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(せいれきにせんひゃくよんじゅうはちねん。) 西暦二千百四十八年。 (このくにからふこうはきえた。) この国から不幸は消えた。 (うまれたしゅんかん、ぜんいんののうにちいさなちっぷがうめこまれる。) 生まれた瞬間、全員の脳に小さなチップが埋め込まれる。 (かなしみ、いかり、ぜつぼう。) 悲しみ、怒り、絶望。 (いっていいじょうのすとれすをかんじると、ちっぷがのうないぶっしつをちょうせいしこころをおちつかせる。) 一定以上のストレスを感じると、チップが脳内物質を調整し心を落ち着かせる。 (じさつはぜろ。) 自殺はゼロ。 (はんざいもほとんどない。) 犯罪もほとんどない。 (せかいこうふくらんきんぐは、さんじゅうねんれんぞくでいちいだった。) 世界幸福ランキングは、三十年連続で一位だった。 (ひとびとはそれをほこりにおもっていた。) 人々はそれを誇りに思っていた。 (こうこうせいのみなとも、そのひとりだった。) 高校生の湊も、その一人だった。
(あるひ、じゅぎょうできょうしがたずねる。) ある日、授業で教師が尋ねる。 (「こうふくとはなんでしょう。」) 「幸福とは何でしょう。」 (せいとたちはくちぐちにこたえる。) 生徒たちは口々に答える。 (「えがおです。」) 「笑顔です。」 (「あんしんしてくらせること。」) 「安心して暮らせること。」 (「かなしまないこと。」) 「悲しまないこと。」 (きょうしはまんぞくそうにうなずいた。) 教師は満足そうにうなずいた。 (だが、ひとりだけてをあげなかったしょうじょがいた。) だが、一人だけ手を挙げなかった少女がいた。 (なまえはあまみや。) 名前は雨宮。 (せいせきはゆうしゅうだが、いつもむひょうじょうだった。) 成績は優秀だが、いつも無表情だった。
など
(ほうかご、みなとはかのじょにこえをかける。) 放課後、湊は彼女に声をかける。 (「どうしてこたえなかったの?」) 「どうして答えなかったの?」 (あまみやはすこしだけわらう。) 雨宮は少しだけ笑う。 (「こたえたら、けされるから。」) 「答えたら、消されるから。」 (いみがわからなかった。) 意味が分からなかった。 (よくじつ、あまみやはがっこうにこなかった。) 翌日、雨宮は学校に来なかった。 (きょうしはたんたんという。) 教師は淡々と言う。 (「そのようなせいとはそんざいしません。」) 「そのような生徒は存在しません。」 (くらすめいともだれひとりとしてはんのうしない。」) クラスメイトも誰一人として反応しない。」 (せきも、めいぼも、そつぎょうあるばむのでーたも、) 席も、名簿も、卒業アルバムのデータも、 (さいしょからなかったようにかきかえられていた。) 最初からなかったように書き換えられていた。 (みなとだけがおぼえていた。) 湊だけが覚えていた。 (いわかんをかかえたままきたくすると、じたくのほんだなからふるいかみのほんがおちる。) 違和感を抱えたまま帰宅すると、自宅の本棚から古い紙の本が落ちる。 (そふのにっきだった。) 祖父の日記だった。 (そこには、こんないちぶんがあった。) そこには、こんな一文があった。 (「こうふくとは、かなしみをしるものだけがりかいできる。」) 「幸福とは、悲しみを知る者だけが理解できる。」 (そのしゅんかん、あたまにはげしいいたみがはしる。) その瞬間、頭に激しい痛みが走る。 (しかいのはしに、みたことのないもじがうかぶ。) 視界の端に、見たことのない文字が浮かぶ。 (「きけんしそうをけんち。かんじょうほせいをかいしします。」) 「危険思想を検知。感情補正を開始します。」 (みなとははじめて、じぶんのかんじょうがじぶんのものではないとしった。) 湊は初めて、自分の感情が自分のものではないと知った。 (すうじつご。) 数日後。 (かれはびょういんでちっぷのていきてんけんをうける。) 彼は病院でチップの定期点検を受ける。 (いしはもにたーをみながらくびをかしげた。) 医師はモニターを見ながら首をかしげた。 (「めずらしいですね。あなたのちっぷ、ほとんどうごいていません。」) 「珍しいですね。あなたのチップ、ほとんど動いていません。」 (「どういうことですか?」) 「どういうことですか?」 (「うまれつきこしょうしていたようです。」) 「生まれつき故障していたようです。」 (みなとはだまった。) 湊は黙った。 (だからじぶんだけがあまみやをおぼえていた。) だから自分だけが雨宮を覚えていた。 (だからじぶんだけがいわかんをいだいた。) だから自分だけが違和感を抱いた。 (だからせかいは、こんなにもふしぜんだった。) だから世界は、こんなにも不自然だった。 (かえりみち、まちのひとびとはわらっていた。) 帰り道、街の人々は笑っていた。 (だれもおこらない。) 誰も怒らない。 (だれもなかない。) 誰も泣かない。 (だれもうたがわない。) 誰も疑わない。 (みなとはそらをみあげる。) 湊は空を見上げる。 (そのあおぞらさえ、どこかつくりもののようにみえた。) その青空さえ、どこか作り物のように見えた。 (そのよる、せいふからぜんこくへほうそうがながれる。) その夜、政府から全国へ放送が流れる。 (「ほんじつのこうふくしすうは99.8%です。ごきょうりょくありがとうございました。」) 「本日の幸福指数は99.8%です。ご協力ありがとうございました。」 (みなとはてれびをけした。) 湊はテレビを消した。 (しずまりかえったへやで、そふのにっきをもういちどきく。) 静まり返った部屋で、祖父の日記をもう一度聞く。 (さいごのぺーじには、たったいちぶんだけのこされていた。) 最後のページには、たった一文だけ残されていた。 (「こうふくをまもるしゃかいはうつくしい。こうふくだけをのこすしゃかいは、もうにんげんではない。」) 「幸福を守る社会は美しい。幸福だけを残す社会は、もう人間ではない。」
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