小説長文4!

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投稿者投稿者まりとっつぉ🎐いいね0お気に入り登録
プレイ回数3難易度(3.3) 2155打 長文
今回はファンタジー系です!「名前を食べる森」
小説なので、全然見るだけでもだいじょぶですっ!

睡眠は、体を休めるためだけの時間ではありません。眠っている間も脳は働いており、その日に覚えたことを整理したり、記憶として残しやすくしたりしています。また、体の疲れを回復させたり、成長に関わるホルモンが分泌されたりするなど、健康を保つためにも大切な役割があります。そのため、睡眠時間が足りない日が続くと、集中力が下がったり、眠気が強くなったりすることがあります。毎日同じくらいの時間に寝て起きることも、質の良い睡眠につながると言われています。普段は何気なく眠っていますが、睡眠は私たちの生活を支える大切な時間なのです。
とはいえ、「今日は早く寝よう」と思った日に限って、なぜか急に部屋の片付けを始めたり、動画を一本だけ見るつもりが気づけば何本も見ていたりするんですよね。寝る直前になると、急にやる気が出てくるのは本当に不思議です。

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問題文

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(たびびとのあいだには、こんなうわさがあった。) 旅人の間には、こんな噂があった。 (「もりでなまえをよばれたら、へんじをしてはいけない。」) 「森で名前を呼ばれたら、返事をしてはいけない。」 (へんじをしたものは、にどとじぶんのなまえをおもいだせなくなるという。) 返事をした者は、二度と自分の名前を思い出せなくなるという。 (そんなめいしんをしんじるものはすくなかった。) そんな迷信を信じる者は少なかった。 (わかいたびびとれおんも、そのひとりだった。) 若い旅人レオンも、その一人だった。 (もくてきちへのちかみちをえらび、なまえをたべるもりへあしをふみいれる。) 目的地への近道を選び、名前を食べる森へ足を踏み入れる。 (ひるなのにうすぐらく、かぜはほとんどふかない。) 昼なのに薄暗く、風はほとんど吹かない。 (とりのこえもきこえなかった。) 鳥の声も聞こえなかった。 (あるきはじめてしばらくすると、どこからかやさしいこえがした。) 歩き始めてしばらくすると、どこからか優しい声がした。 (「れおん。」) 「レオン。」
(ははおやのこえだった。) 母親の声だった。 (れおんはたちどまる。) レオンは立ち止まる。 (はははじゅうねんまえになくなっている。) 母は十年前に亡くなっている。 (ききまちがいだ。) 聞き間違いだ。 (そうおもってあるきだす。) そう思って歩き出す。 (するとこんどはおさななじみのこえがきこえた。) すると今度は幼なじみの声が聞こえた。 (「れおん、こっちだよ。」) 「レオン、こっちだよ。」 (さらにちちのこえ。) さらに父の声。 (ししょうのこえ。) 師匠の声。 (ゆうじんのこえ。) 友人の声。
など
(どれもほんものとくべつがつかない。) どれも本物と区別がつかない。 (れおんはみみをふさいであるきつづけた。) レオンは耳をふさいで歩き続けた。 (やがてもりのおくで、ひとりのろうじんとであう。) やがて森の奥で、一人の老人と出会う。 (ろうじんはしずかにわらった。) 老人は静かに笑った。 (「へんじはしなかったようじゃな。」) 「返事はしなかったようじゃな。」 (「このもりはいったいなんなんです?」) 「この森はいったい何なんです?」 (ろうじんはいっぽんのふるいきをみあげた。) 老人は一本の古い木を見上げた。 (「このもりは、ひとのなまえをたべていきている。」) 「この森は、人の名前を食べて生きている。」 (「なまえを?」) 「名前を?」 (「なをうしなったものは、じぶんがだれなのかわからなくなる。) 「名を失った者は、自分が誰なのか分からなくなる。 (かぞくも、ともも、じぶんをよべなくなる。」) 家族も、友も、自分を呼べなくなる。」 (れおんはいきをのんだ。) レオンは息をのんだ。 (「じゃあ、へんじをしたひとたちは」) 「じゃあ、返事をした人たちは...」 (ろうじんはだまってもりのおくをゆびさした。) 老人は黙って森の奥を指差した。 (そこにはなんにんものひとがいた。) そこには何人もの人がいた。 (きによりかかり、そらをみつめている。) 木に寄りかかり、空を見つめている。 (だれもはなさない。) 誰も話さない。 (だれもかえろうとしない。) 誰も帰ろうとしない。 (「かれらは、じぶんのかえるばしょをおもいだせない。」) 「彼らは、自分の帰る場所を思い出せない。」 (れおんはせすじがさむくなった。) レオンは背筋が寒くなった。 (いそいでもりをぬけようとする。) 急いで森を抜けようとする。 (そのときだった。) そのときだった。 (いままででいちばんなつかしいこえがひびく。) 今までで一番懐かしい声が響く。 (「れおん。」) 「レオン。」 (そのこえだけはちがった。) その声だけは違った。 (おさないころにやまいでなくなったいもうとのこえだった。) 幼いころに病で亡くなった妹の声だった。 (「おにいちゃん。」) 「お兄ちゃん。」 (れおんのめからなみだがこぼれる。) レオンの目から涙がこぼれる。 (もういちどだけあいたかった。) もう一度だけ会いたかった。 (もういちどだけはなしたかった。) もう一度だけ話したかった。 (こえはつづける。) 声は続ける。 (「へんじをして。」) 「返事をして。」 (れおんはくちびるをふるわせる。) レオンは唇を震わせる。 (へんじをすれば、いもうととはなせるかもしれない。) 返事をすれば、妹と話せるかもしれない。 (でも、それがわなだとわかっていた。) でも、それが罠だと分かっていた。 (ながいちんもくのあと、かれはちいさくつぶやく。) 長い沈黙のあと、彼は小さくつぶやく。 (「ごめん。」) 「...ごめん。」 (そしてふりかえずにはしりつづけた。) そして振り替えずに走り続けた。 (もりをぬけると、ゆうひがせかいをあかくそめていた。) 森を抜けると、夕日が世界を赤く染めていた。 (ろうじんのすがたはもうなかった。) 老人の姿はもうなかった。 (すうねんご。) 数年後。 (れおんはたびをおえ、おおくのひとびとにもりのきけんをかたった。) レオンは旅を終え、多くの人々に森の危険を語った。 (しかしだれもしんじなかった。) しかし誰も信じなかった。 (「そんなもり、むかしばなしだろ。」) 「そんな森、昔話だろ。」 (みな、わらってとおりすぎていく。) 皆、笑って通り過ぎていく。 (れおんはやめなかった。) レオンは止めなかった。 (しんじるかどうかは、そのひとしだいだ。) 信じるかどうかは、その人次第だ。 (ただひとつだけ、ふしぎなことがあった。) ただ一つだけ、不思議なことがあった。 (いもうとのなまえだけは、どうしてもおもいだせない。) 妹の名前だけは、どうしても思い出せない。 (もりでへんじはしなかった。) 森で返事はしなかった。 (それなのに。) それなのに。 (まるでもりは、) まるで森は、 (へんじのかわりに、いちばんたいせつななまえだけをもちかえってしまったかのようだった。) 返事の代わりに、一番大切な名前だけを持ち帰ってしまったかのようだった。
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