君に会いたかったんだ（ムック）

(きみのめにぼくのすがたはうつるだろうか)

君の目に僕の姿は映るだろうか

(つぶされてはきだしたたいえきにまみれたぼく)

潰されて吐き出した体液にまみれた僕

(いえまでのみちをひとりであるきながらこんやもゆめをみる)

家までの道を一人で歩きながら、今夜も夢を見る

(おまえにはむりだとかひわいなことばをあびる)

「お前には無理」だとか×××な言葉を浴びる

(だれにでもいえるそんなかるいことばなんか)

誰にでも言えるそんな軽い言葉なんか

(わかっているからいいよ)

理解っているからいいよ

(きみにあいたかったんだ)

「君に会いたかったんだ」

(きみにあいたかったんだ)

「君に会いたかったんだ」

(きみにあいたかったんだ)

「君に会いたかったんだ」

(きみにあいたかったんだ)

「君に会いたかったんだ」

(あのひみたおんなのかげにぼくはぼくをかさねてた)

あの日見た娼婦の影に僕は「僕」を重ねてた

(きみにならふれられたいとおもってたんだ)

君になら触れられたいと思ってたんだ

(そこのかどをみぎにまがるとぼくのだいすきなこうえんがある)

そこの角を右に曲がると僕の大好きな公園がある

(じゃんぐるじむのてっぺんできみとまちあわせよう)

ジャングルジムのてっぺんで君と待ち合せよう

(だいじょうぶさいしょからわかってたから)

大丈夫、最初からわかってたから

(つきぬけるきみのことばでよごれたなにかがはじけとんだ)

突き抜ける君の言葉で汚れた何かが弾けとんだ

(きみにならふれてみたいとおもってたんだ)

君になら触れてみたいと思ってたんだ

(もうすこしだけあとすこしだけぼくにぼくがあったなら)

もう少しだけあと少しだけ僕に「僕」があったなら

(きみのめにぼくのすがたはうつるだろうか)

君の目に僕の姿は映るだろうか

(みおぼえのあるうたうたいとぼくがいれかわったら)

見覚えのある歌うたいと僕が入れ替わったら

(きょうもまたひがおちてむかえにくるよ)

今日もまた日がおちて　迎えにくるよ。