オリジナル血鬼術 夢幻9
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画像協力者:AI(光の演出、衣装)
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(けっきじゅつ:ゆめぐい・かいろう)
血鬼術:夢喰・回廊
(がいよう:ゆめぐい・かいろうは、たいしょうしゃにおなじみちをえんえんとあるきつづけているようにさっかくさせ、)
概要:夢喰・回廊は、対象者に同じ道を延々と歩き続けているように錯覚させ、
(すすんでいるというにんしきそのものをくらういのう。)
進んでいるという認識そのものを喰らう異能。
(むらがげっけいせん・むはくをしずかにふるうと、たいしょうしゃのしゅういにながいろうかがしゅつげんする。)
夢羅が月影扇・夢白を静かに振るうと、対象者の周囲に長い廊下が出現する。
(ろうかのりょうがわにはおなじもようのはしらがならび、かべにはおなじかいががかけられ、)
廊下の両側には同じ模様の柱が並び、壁には同じ絵画が掛けられ、
(とうかんかくにおかれたとうろうがあわいひかりをはなっている。)
等間隔に置かれた灯籠が淡い光を放っている。
(いっけんするとなんのへんてつもないろうかだが、どれだけあるいてもけしきがかわらない。)
一見すると何の変哲もない廊下だが、どれだけ歩いても景色が変わらない。
(やがてたいしょうしゃは、さきほどとおりすぎたはずのはしらやかいがをふたたびめにする。)
やがて対象者は、先ほど通り過ぎたはずの柱や絵画を再び目にする。
(さいしょはぐうぜんだとおもう。)
最初は偶然だと思う。
(しかし、なんどすすんでもおなじばしょにもどり、なんどまがってもおなじろうかへたどりつく。)
しかし、何度進んでも同じ場所に戻り、何度曲がっても同じ廊下へたどり着く。
(さらにおそろしいのは、たいしょうしゃがおなじばしょをくりかえしているときづいても、)
さらに恐ろしいのは、対象者が同じ場所を繰り返していると気づいても、
(そこからぬけだせるとはかぎらないということ。)
そこから抜け出せるとは限らないということ。
(このいのうは、たんにおなじけしきをみせるだけではない。)
この異能は、単に同じ景色を見せるだけではない。
(たいしょうしゃがすすんだきょりやほうこう、つうかしためじるしにかんするにんしきをすこしずつあいまいにし、)
対象者が進んだ距離や方向、通過した目印に関する認識を少しずつ曖昧にし、
(どこまであるいたのか、どこからもどってきたのかをわからなくさせる。)
どこまで歩いたのか、どこから戻ってきたのかを分からなくさせる。
(そしてむらは、まよいつづけるてきのぜんごさゆうにげんえいをしゅつげんさせ、)
そして夢羅は、迷い続ける敵の前後左右に幻影を出現させ、
(にげみちがそんざいするというきぼうさえもりようする。)
逃げ道が存在するという希望さえも利用する。
(ゆめじ・めいきゅうがむすうのみちをうみだし、ただしいみちをみうしなわせるいのうなら、)
夢路・迷宮が無数の道を生み出し、正しい道を見失わせる異能なら、
(ゆめぐい・かいろうは、みちをみつけたとおもってもおなじばしょからぬけだせないいのうである。)
夢喰・回廊は、道を見つけたと思っても同じ場所から抜け出せない異能である。
(とくちょう:1、どれだけあるいてももとのけしきへもどる、おわりのないろうかをにんしきさせる。)
特徴:1、どれだけ歩いても元の景色へ戻る、終わりのない廊下を認識させる。
など
(2、とうろうやかいがをくりかえししゅつげんさせ、おなじばしょをとおっているときづかせない。)
2、灯籠や絵画を繰り返し出現させ、同じ場所を通っていると気づかせない。
(3、きたみちをもどるつもりがいつのまにかべつのばしょへすすんでいるようさっかくさせる。)
3、来た道を戻るつもりがいつの間にか別の場所へ進んでいるよう錯覚させる。
(4、ろうかのおくにでぐちやそとのけしきをうつしだしちかづくほどとおざかるようかんじさせる。)
4、廊下の奥に出口や外の景色を映し出し近づくほど遠ざかるよう感じさせる。
(5、ろうかのながさやすすんだきょりのにんしきをくるわせどれほどあるいたかわからなくする。)
5、廊下の長さや進んだ距離の認識を狂わせどれほど歩いたか分からなくする。
(6、とおるみちじゅんやめじるしのきおくをあいまいにしおなじばしょへもどるかいすうもはあくしにくくする。)
6、通る道順や目印の記憶を曖昧にし同じ場所へ戻る回数も把握しにくくする。
(7、ゆめぐい・きおくちょうとくみあわせてだっしゅつのてがかりをわすれさせる。)
7、夢喰・記憶帳と組み合わせて脱出の手掛かりを忘れさせる。
(8、げっけいせん・むはくをふりかいろうをてんかい、おうぎのうごきでみちのこうぞうやけしきをへんかさせる。)
8、月影扇・夢白を振り回廊を展開、扇の動きで道の構造や景色を変化させる。
(はつどうえんしゅつ:むらはげっけいせん・むはくをしずかにとじたまま、てきのあしもとへむける。)
発動演出:夢羅は月影扇・夢白を静かに閉じたまま、敵の足元へ向ける。
(おうぎのさきからいってきのあかいしずくがおちる。「ぽたり...。」)
扇の先から一滴の赤い雫が落ちる。「ぽたり...。」
(しずくがじめんにふれたしゅんかん、そこをちゅうしんにぎんいろのはもんがひろがる。)
雫が地面に触れた瞬間、そこを中心に銀色の波紋が広がる。
(はもんはゆかをはしり、かべをかけあがり、くうちゅうへとのびていく。)
波紋は床を走り、壁を駆け上がり、空中へと伸びていく。
(つぎのしゅんかん、しゅういのけしきがしろいきりにおおわれる。)
次の瞬間、周囲の景色が白い霧に覆われる。
(きりがはれると、めのまえにはいっぽんのながいろうかがひろがっている。)
霧が晴れると、目の前には一本の長い廊下が広がっている。
(りょうがわはこくししょくのはしらがとうかんかくにならび、はしらのあいだはぎんいろのとうろうがつるされている。)
両側は黒紫色の柱が等間隔に並び、柱の間は銀色の灯籠が吊るされている。
(かべにはひがんばなのえがかけられ、ろうかのおくにはあわいつきあかりがさしこんでいる。)
壁には彼岸花の絵が掛けられ、廊下の奥には淡い月明かりが差し込んでいる。
(むらはろうかのいりぐちにたち、ゆっくりとおうぎをひらく。)
夢羅は廊下の入り口に立ち、ゆっくりと扇を開く。
(「からん...。」どこかとおくで、ふるいとけいのかねのようなおとがひびく。)
「カラン...。」どこか遠くで、古い時計の鐘のような音が響く。
(てきがまえへすすむと、あしおとがろうかのおくへはんきょうしていく。)
敵が前へ進むと、足音が廊下の奥へ反響していく。
(いっぽ、にほ、さんぽ、やがて、てきはいちまいのかいがのまえをとおりすぎる。)
一歩、二歩、三歩、やがて、敵は一枚の絵画の前を通り過ぎる。
(しかし、つぎのかくをまがったさきにあったのは、さきほどとまったくおなじかいがだった。)
しかし、次の角を曲がった先にあったのは、先ほどとまったく同じ絵画だった。
(てきがふりかえる。うしろにもおなじはしら、おなじとうろう、おなじかいががならんでいる。)
敵が振り返る。後ろにも同じ柱、同じ灯籠、同じ絵画が並んでいる。
(そのしゅんかん、ろうかのしょうめいがいっせいにきえる。)
その瞬間、廊下の照明が一斉に消える。
(くらやみのなかで、むらのこえだけがひびく。)
暗闇の中で、夢羅の声だけが響く。
(「ゆめぐい・かいろう。」)
「夢喰・回廊。」
(とうろうがふたたびてんとうする。)
灯籠が再び点灯する。
(ろうかはさきほどよりもながくのび、おくにみえるでぐちははるかかなたへとおざかっている。)
廊下は先ほどよりも長く伸び、奥に見える出口は遥か彼方へ遠ざかっている。
(むらのすがたはどこにもない。それでも、ろうかのおくからはかのじょのおうぎのおとがきこえる。)
夢羅の姿はどこにもない。それでも、廊下の奥からは彼女の扇の音が聞こえる。
(ぱちん。てきがおとのしたほうこうへはしりだす。)
パチン。敵が音のした方向へ走り出す。
(しかし、なんどまがりかどをこえても、)
しかし、何度曲がり角を越えても、
(なんどとびらをあけても、めのまえにあらわれるのはおなじろうか。)
何度扉を開けても、目の前に現れるのは同じ廊下。
(そしてはしらのかげから、むらがしずかにすがたをあらわす。)
そして柱の影から、夢羅が静かに姿を現す。
(かのじょはほほえみながら、おうぎをゆっくりととじる。)
彼女は微笑みながら、扇をゆっくりと閉じる。
(そのしゅんかん、ろうかのおくにあったでぐちがおともなくきえる。)
その瞬間、廊下の奥にあった出口が音もなく消える。
(みため:はつどうちゅうのくうかんは、つきあかりにてらされた、)
見た目:発動中の空間は、月明かりに照らされた、
(おわりのみえないわふうのかいろうへとへんかする。)
終わりの見えない和風の回廊へと変化する。
(ろうかはこくししょくのもくざいとしろがねいろのそうしょくでこうせいされている。)
廊下は黒紫色の木材と白銀色の装飾で構成されている。
(ゆかにはすいめんのようなこうたくがあり、あるくたびにあわいぎんいろのはもんがひろがる。)
床には水面のような光沢があり、歩くたびに淡い銀色の波紋が広がる。
(てんじょうからはほそながいとうろうがつるされ、ないぶにはあおじろいほのおがしずかにゆらいでいる。)
天井からは細長い灯籠が吊るされ、内部には青白い炎が静かに揺らいでいる。
(はしらにはみかげつやひがんばなのもんようがきざまれ、かべにかけられたかいがには、)
柱には三日月や彼岸花の紋様が刻まれ、壁に掛けられた絵画には、
(つきよのしんりんやしずかなみずうみ、むじんのこじょうなどがえがかれている。)
月夜の森林や静かな湖、無人の古城などが描かれている。
(しかし、そのかいがはすべておなじこうずにみえる。)
しかし、その絵画はすべて同じ構図に見える。
(どれだけすすんでも、どれだけもどっても、かいがのはいちはかわらない。)
どれだけ進んでも、どれだけ戻っても、絵画の配置は変わらない。
(ろうかのおくにはあわいひかりがさしこんでいるが、ちかづくほどそのひかりはとおざかっていく。)
廊下の奥には淡い光が差し込んでいるが、近づくほどその光は遠ざかっていく。
(ゆらい:ゆめぐいは、ゆめをたべるそんざいをいみすることば。)
由来:夢喰は、夢を食べる存在を意味する言葉。
(むらのけっきじゅつにおいて、ゆめをくらうというこういは、)
夢羅の血鬼術において、夢を喰らうという行為は、
(ねむっているあいだにみるゆめだけをいみしない。)
眠っている間に見る夢だけを意味しない。
(ひとがげんじつをりかいするためにひつような、)
人が現実を理解するために必要な、
(きおくやにんしき、けいけんのつながりもまた、ゆらにとってはくらうたいしょうとなる。)
記憶や認識、経験のつながりもまた、夢羅にとっては喰らう対象となる。
(ゆめぐい・きおくちょうがかこのできごとをおもいだすはたらきにかんしょうするのにたいし、)
夢喰・記憶帳が過去の出来事を思い出す働きに干渉するのに対し、
(ゆめぐい・かいろうは、じぶんがすすんでいるというじっかんと、)
夢喰・回廊は、自分が進んでいるという実感と、
(あるいたみちのきおくをすこしずつあいまいにしていく。)
歩いた道の記憶を少しずつ曖昧にしていく。
(あるいたはずなのに、すすんだじっかんがない。)
歩いたはずなのに、進んだ実感がない。
(おなじばしょへもどってきたはずなのに、それがなんどめなのかわからない。)
同じ場所へ戻ってきたはずなのに、それが何度目なのか分からない。
(そのように、たいしょうしゃのなかから、)
そのように、対象者の中から、
(すすんでいるというかくしんをくらっていくことから、ゆめぐいというながつけられた。)
進んでいるという確信を喰らっていくことから、夢喰という名が付けられた。
(かいろうは、たてものやくうかんをつなぐながいろうかをいみすることば。)
回廊は、建物や空間をつなぐ長い廊下を意味する言葉。
(とくに、たてもののしゅういやなかにわをかこむようにもうけられたつうろには、)
特に、建物の周囲や中庭を囲むように設けられた通路には、
(あるきつづけることでもとのばしょへもどってくるようなこうぞうもある。)
歩き続けることで元の場所へ戻ってくるような構造もある。
(ゆめぐい・かいろうにおけるかいろうは、たんなるろうかではない。)
夢喰・回廊における回廊は、単なる廊下ではない。
(でぐちがみえているのに、そこへたどりつけない。)
出口が見えているのに、そこへたどり着けない。
(きたみちをもどっているのに、しゅっぱつちてんへもどれない。)
来た道を戻っているのに、出発地点へ戻れない。
(なんどもおなじばしょをとおっているのに、いつとおったのかわからなくなる。)
何度も同じ場所を通っているのに、いつ通ったのか分からなくなる。
(そんなすすむことともどることのくべつがうしなわれたくうかんをしょうちょうしている。)
そんな進むことと戻ることの区別が失われた空間を象徴している。
(むらにとって、このかいろうはおわりのないあくむそのもの。)
夢羅にとって、この回廊は終わりのない悪夢そのもの。
(ゆめじ・めいきゅうは、むすうのみちをうみだし、ただしいみちをえらべなくする。)
夢路・迷宮は、無数の道を生み出し、正しい道を選べなくする。
(ゆめぐい・かいろうは、ただしいみちをえらんだとおもっても、おなじばしょへもどされるいのう。)
夢喰・回廊は、正しい道を選んだと思っても、同じ場所へ戻される異能。
(てきはさいしょ、れいせいにじょうきょうをぶんせきしようとする。)
敵は最初、冷静に状況を分析しようとする。
(はしらのかずをかぞえ、かいがのいちをおぼえ、つうかしためじるしをかくにんする。)
柱の数を数え、絵画の位置を覚え、通過した目印を確認する。
(しかし、おなじけしきがなんどもあらわれることで、きおくとげんざいのふうけいがくいちがいはじめる。)
しかし、同じ景色が何度も現れることで、記憶と現在の風景が食い違い始める。
(やがててきは、じぶんがぜんしんしているのか、こうたいしているのか、)
やがて敵は、自分が前進しているのか、後退しているのか、
(それともおなじばしょをくりかえしているのかはんだんできなくなる。)
それとも同じ場所を繰り返しているのか判断できなくなる。
(そして、でぐちをさがすことじたいがもくてきになってしまう。)
そして、出口を探すこと自体が目的になってしまう。
(むらはそのようすを、ろうかのおくからしずかにみつめている。)
夢羅はその様子を、廊下の奥から静かに見つめている。
(「でぐちは、ずっとそこにあるよ。」)
「出口は、ずっとそこにあるよ。」
(そのことばをしんじてすすめば、でぐちはとおざかる。)
その言葉を信じて進めば、出口は遠ざかる。
(うたがってたちどまれば、おなじけしきがめのまえにあらわれる。)
疑って立ち止まれば、同じ景色が目の前に現れる。
(このいのうのおそろしさは、てきのちからをちょくせつふうじることではない。)
この異能の恐ろしさは、敵の力を直接封じることではない。
(すすめばすすむほど、すすんでいるというかくしんをうしなっていくことにある。)
進めば進むほど、進んでいるという確信を失っていくことにある。
(ゆめぐい・かいろうは、てきのしんこうときかんのにんしきをくらい、)
夢喰・回廊は、敵の進行と帰還の認識を喰らい、
(むげんのせかいからぬけだすためのてがかりをすこしずつうばっていくいのうである。)
夢幻の世界から抜け出すための手掛かりを少しずつ奪っていく異能である。