オリジナル血鬼術 夢幻16
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(けっきじゅつ:むげん・ばんかしゅうかい)
血鬼術:夢幻・万華終界
(がいよう:むげん・ばんかしゅうかいは、けっきじゅつ、むげんにそんざいするじゅうごのいのう、)
概要:夢幻・万華終界は、血鬼術、夢幻に存在する拾伍の異能、
(そのすべてをひとつのせかいへとうごうするさいしゅうおうぎ。)
そのすべてを一つの世界へ統合する最終奥義。
(むらをちゅうしんに、げんじつとゆめのきょうかいをおおいつくすきょだいないかいをてんかいする。)
夢羅を中心に、現実と夢の境界を覆い尽くす巨大な異界を展開する。
(はつどうしたしゅんかん、そらにはきょだいなつきがうかび、ちじょうにはむすうのひがんばながさきほこる。)
発動した瞬間、空には巨大な月が浮かび、地上には無数の彼岸花が咲き誇る。
(しゅういにはかがみのかいろうがいくえにもかさなり、はくぎんのひかりとこくししょくのきりがせかいをつつみこむ。)
周囲には鏡の回廊が幾重にも重なり、白銀の光と黒紫色の霧が世界を包み込む。
(そのけしきは、これまでむらがうみだしてきた、)
その景色は、これまで夢羅が生み出してきた、
(げんえい、めいきゅう、きおく、あくむ、びゃくやといったいのうのようそがゆうごうしたもの。)
幻影、迷宮、記憶、悪夢、白夜といった異能の要素が融合したもの。
(しかし、このわざのほんしつはうつくしいいくうかんをつくることではない。)
しかし、この技の本質は美しい異空間を作ることではない。
(たいしょうしゃが、げんじつだとにんしきするためのきじゅんそのものをほうかいさせることにある。)
対象者が、現実だと認識するための基準そのものを崩壊させることにある。
(めのまえにいるじんぶつがほんものなのか、いまいるばしょがげんじつなのか、)
目の前にいる人物が本物なのか、今いる場所が現実なのか、
(じぶんがみているけしきがかこなのかみらいなのか、)
自分が見ている景色が過去なのか未来なのか、
(それらをはんだんするためのてがかりがつぎつぎとうしなわれていく。)
それらを判断するための手掛かりが次々と失われていく。
(てきがひとつのげんえいをみやぶれば、そのはいごにべつのげんえいがあらわれる。)
敵が一つの幻影を見破れば、その背後に別の幻影が現れる。
(ただしいみちをみつけたとおもえば、そのみちをすすんだきおくがあいまいになる。)
正しい道を見つけたと思えば、その道を進んだ記憶が曖昧になる。
(じかんのかんかくをとりもどしたとおもえば、こんどはじぶんのいちがわからなくなる。)
時間の感覚を取り戻したと思えば、今度は自分の位置が分からなくなる。
(ひとつのいのうをこうりゃくしても、のこりのいのうがせかいのべつのぶぶんからさようする。)
一つの異能を攻略しても、残りの異能が世界の別の部分から作用する。
(むらはあいてをただげんかくのなかへとじこめるのではない。)
夢羅は相手をただ幻覚の中へ閉じ込めるのではない。
(しかく、きおく、じかんかんかく、くうかんにんしき、きょり、ほうこう、かんじょうといった、)
視覚、記憶、時間感覚、空間認識、距離、方向、感情といった、
(ふくすうのにんしきをゆさぶり、あいてがじりきでたしかめることさえこんなんなじょうきょうをつくりだす。)
複数の認識を揺さぶり、相手が自力で確かめることさえ困難な状況を作り出す。
など
(ただし、げんじつのぶつりほうそくそのものをかんぜんにかきかえるわざではない。)
ただし、現実の物理法則そのものを完全に書き換える技ではない。
(むらのけっきじゅつによって、たいしょうしゃがにんしきするせかいをじゅうそうてきにへんかさせるいのう。)
夢羅の血鬼術によって、対象者が認識する世界を重層的に変化させる異能。
(しゅうむ・びゃくやがげんじつとまぼろしをみわけるためのてがかりをうしなわせるいのうなら、)
終夢・白夜が現実と幻を見分けるための手掛かりを失わせる異能なら、
(むげん・ばんかしゅうかいは、うしなわれたてがかりのかわりにむすうのいつわりをかさね、)
夢幻・万華終界は、失われた手掛かりの代わりに無数の偽りを重ね、
(せかいそのものをしんじられなくするいのう。)
世界そのものを信じられなくする異能。
(とくちょう:1、むらをちゅうしんに、ふうけいやかがみがかさなりきょだいなまぼろしのせかいをてんかいする。)
特徴:1、夢羅を中心に、風景や鏡が重なり巨大な幻の世界を展開する。
(くうかんぜんたいがむげんのしはいりょういきとなり、ふくすうのいのうをれんけいさせやすくなる。)
空間全体が夢幻の支配領域となり、複数の異能を連携させやすくなる。
(2、じゅうしまでのいのうを、どういつのりょういきないでくみあわせてはつどうできる。)
2、拾肆までの異能を、同一の領域内で組み合わせて発動できる。
(それぞれのいのうがべつべつにさようするだけでなく、たがいのこうかをおぎないあう。)
それぞれの異能が別々に作用するだけでなく、互いの効果を補い合う。
(3、しかく、じかんかんかく、きおくなどげんじつをはんだんするためのふくすうのにんしきをどうじにみだす。)
3、視覚、時間感覚、記憶など現実を判断するための複数の認識を同時に乱す。
(たいしょうしゃはなにをきじゅんにじょうきょうをはんだんすべきかわからなくなる。)
対象者は何を基準に状況を判断すべきか分からなくなる。
(4、しんりん、うみ、せつげん、こじょう、ひがんばなのはなばたけなど、むすうのふうけいをかさねあわせる。)
4、森林、海、雪原、古城、彼岸花の花畑など、無数の風景を重ね合わせる。
(けしきがきりかわるだけでなく、ふうけいがどうじにそんざいするようなせかいをつくりだす。)
景色が切り替わるだけでなく、風景が同時に存在するような世界を作り出す。
(はつどうえんしゅつ:らはせんじょうのちゅうおうでたちどまり、げっけいせん・むはくをりょうてでもちあげる。)
発動演出:夢羅は戦場の中央で立ち止まり、月影扇・夢白を両手で持ち上げる。
(しゅういにはかぜもおともなく、むらのながいくろかみだけがゆっくりとゆれている。)
周囲には風も音もなく、夢羅の長い黒髪だけがゆっくりと揺れている。
(やがて、おうぎのちゅうしんにえがかれたちいさなつきのもようが、あわいぎんいろにかがやきはじめる。)
やがて、扇の中心に描かれた小さな月の模様が、淡い銀色に輝き始める。
(すみきったきんぞくおんのようなおとがひびいたしゅんかん、くうちゅうにいちまいのとうめいなかがみがあらわれる。)
澄み切った金属音のような音が響いた瞬間、空中に一枚の透明な鏡が現れる。
(かがみに、げんざいのせんじょうがうつっている。しかし、つぎのしゅんかんそのきょうめんにほそいきれつがはしる。)
鏡に、現在の戦場が映っている。しかし、次の瞬間その鏡面に細い亀裂が走る。
(きれつのむこうがわには、ひがんばなのさくていえんがみえる。さらにべつのかがみがあらわれる。)
亀裂の向こう側には、彼岸花の咲く庭園が見える。さらに別の鏡が現れる。
(そのかがみには、つきあかりにてらされたふるいかいろうがうつっている。)
その鏡には、月明かりに照らされた古い回廊が映っている。
(べつのかがみにはせつげん。またべつのかがみには、まどのないくろいへや。)
別の鏡には雪原。また別の鏡には、窓のない黒い部屋。
(かがみはつぎつぎとふえ、むらをちゅうしんにきょだいなえんをえがくようにひろがっていく。)
鏡は次々と増え、夢羅を中心に巨大な円を描くように広がっていく。
(そして、むらがおうぎをゆっくりとひらく。)
そして、夢羅が扇をゆっくりと開く。
(せんめんにきざまれたつき、かがみ、ひがんばなのもんようがいっせいにかがやく。)
扇面に刻まれた月、鏡、彼岸花の紋様が一斉に輝く。
(そのひかりはそらへのび、きょだいなまんげつをつくりだす。)
その光は空へ伸び、巨大な満月を作り出す。
(つきのしゅういにはむすうのわがあらわれ、ゆっくりとかいてんしはじめる。)
月の周囲には無数の輪が現れ、ゆっくりと回転し始める。
(じめんからはあかいひがんばながさき、かべんがそらへまいあがる。)
地面からは赤い彼岸花が咲き、花弁が空へ舞い上がる。
(かべんはとちゅうでぎんいろのきょうへんへかわり、そのきょうへんからべつのふうけいがうつしだされていく。)
花弁は途中で銀色の鏡片へ変わり、その鏡片から別の風景が映し出されていく。
(そらにはまんげつ、あしもとにはひがんばな、しゅういにはむすうのかがみ、)
空には満月、足元には彼岸花、周囲には無数の鏡、
(おくへつづくかいろう、はくぎんのひかり、こくししょくのきり。)
奥へ続く回廊、白銀の光、黒紫色の霧。
(それらがかさなりあい、せんじょうというばしょが、むすうのゆめのせかいへとへんかしていく。)
それらが重なり合い、戦場という場所が、無数の夢の世界へと変化していく。
(むらはおうぎをかおのまえへかかげる。)
夢羅は扇を顔の前へ掲げる。
(みぎめのむらさきいろとひだりめのたんおうしょくが、どうじにあわくかがやく。)
右目の紫色と左目の淡黄色が、同時に淡く輝く。
(そしてしずかにつげる。「むげん・ばんかしゅうかい。」)
そして静かに告げる。「夢幻・万華終界。」
(そのことばとどうじに、すべてのかがみがいっせいにうらがえる。)
その言葉と同時に、すべての鏡が一斉に裏返る。
(むすうのかがみがくだけちったようなおとがひびく。しかし、はへんはじめんへおちない。)
無数の鏡が砕け散ったような音が響く。しかし、破片は地面へ落ちない。
(くうちゅうでぎんいろのひかりとなってひろがり、せかいぜんたいをおおいつくしていく。)
空中で銀色の光となって広がり、世界全体を覆い尽くしていく。
(つぎにてきがめをひらいたとき、もとのせんじょうはどこにもそんざいしない。)
次に敵が目を開いたとき、元の戦場はどこにも存在しない。
(そこには、おわりのみえないゆめのせかいだけがひろがっている。)
そこには、終わりの見えない夢の世界だけが広がっている。
(みため:はつどうちゅうのくうかんは、むすうのゆめのけしきがかさなりあう、)
見た目:発動中の空間は、無数の夢の景色が重なり合う、
(きょだいなまんげきょうのようないかいへとへんかする。)
巨大な万華鏡のような異界へと変化する。
(そらにきょだいなはくぎんのまんげつがうかび、そのしゅういをいくえものぎんいろのわがかいてんしている。)
空に巨大な白銀の満月が浮かび、その周囲を幾重もの銀色の輪が回転している。
(わのひょうめんには、こまかなかがみのようなもようがきざまれ、)
輪の表面には、細かな鏡のような模様が刻まれ、
(かいてんするたびにことなるふうけいがうつしだされる。)
回転するたびに異なる風景が映し出される。
(じめんいちめんにき、しろ、むらさきのひがんばながさきほこり、かべんのあいだからぎんいろのひかりがたちあがる。)
地面一面に黃、白、紫の彼岸花が咲き誇り、花弁の間から銀色の光が立ち上る。
(とおくには、こくししょくのかいろうやふるいとりい、つきあかりにてらされたみずうみがみえる。)
遠くには、黒紫色の回廊や古い鳥居、月明かりに照らされた湖が見える。
(しかし、それらのふうけいはひとつのばしょにしぜんにおさまっているわけではない。)
しかし、それらの風景は一つの場所に自然に収まっているわけではない。
(かいろうのむこうにせつげんがひろがり、みずうみのすいめんにはべつのつきがうつり、)
回廊の向こうに雪原が広がり、湖の水面には別の月が映り、
(とりいのさきにはおわりのないかがみのろうかがつづいている。)
鳥居の先には終わりのない鏡の廊下が続いている。
(ひとつのせかいのなかに、むすうのことなるゆめがおりかさなっている。)
一つの世界の中に、無数の異なる夢が折り重なっている。
(ゆらい:むげんは、ゆめとまぼろし、げんじつとはことなるはかないせかいをあらわすことば。)
由来:夢幻は、夢と幻、現実とは異なる儚い世界を表す言葉。
(むらにとってむげんとは、たんにまぼろしをみせるのうりょくのなまえではない。)
夢羅にとって夢幻とは、単に幻を見せる能力の名前ではない。
(げんじつをしんじるためにひつようなにんしきそのものをゆさぶり、)
現実を信じるために必要な認識そのものを揺さぶり、
(ゆめとげんじつのきょうかいをあいまいにするちからである。)
夢と現実の境界を曖昧にする力である。
(じゅうごのいのうは、それぞれことなるほうほうでたいしょうしゃのにんしきにかんしょうしてきた。)
拾伍の異能は、それぞれ異なる方法で対象者の認識に干渉してきた。
(すがたをいつわる、じかんをあいまいにする、みちをみうしなわす、きおくをゆさぶる、けしきをかえる。)
姿を偽る、時間を曖昧にする、道を見失わす、記憶を揺さぶる、景色を変える。
(そして、そのすべてをひとつのせかいへとうごうしたすがたがむげん。)
そして、そのすべてを一つの世界へ統合した姿が夢幻。
(ばんかは、かぞえきれないほどたさいなはなや、)
万華は、数え切れないほど多彩な花や、
(むすうのもようがおりなすはなやかなけしきをれんそうさせることば。)
無数の模様が織りなす華やかな景色を連想させる言葉。
(このいのうでは、むすうのふうけい、げんえい、かがみ、きおくが、)
この異能では、無数の風景、幻影、鏡、記憶が、
(まるでまんげきょうのもようのようにかさなりあう。)
まるで万華鏡の模様のように重なり合う。
(みるかくどがかわればけしきがかわり、ひとつのげんえいをみやぶればべつのげんえいがあらわれる。)
見る角度が変われば景色が変わり、一つの幻影を見破れば別の幻影が現れる。
(おなじせかいにとどまることなく、むすうのゆめがつぎつぎとかたちをかえていく。)
同じ世界に留まることなく、無数の夢が次々と形を変えていく。
(しゅうはさいごやおわりを、かいはせかいやきょうかい、りょういきをあらわす。)
終は最後や終わりを、界は世界や境界、領域を表す。
(しゅうかいは、むらがうみだすゆめのせかいのさいしゅうけいたいをいみするよびな。)
終界は、夢羅が生み出す夢の世界の最終形態を意味する呼び名。
(これまでのいのうは、しかい、じかんかんかく、きょり、きおくなど、)
これまでの異能は、視界、時間感覚、距離、記憶など、
(にんしきのいちぶぶんをくるわせるものだった。)
認識の一部分を狂わせるものだった。
(しかしばんかしゅうかいでは、それらがひとつにとうごうされ、)
しかし万華終界では、それらが一つに統合され、
(たいしょうしゃはなにをてがかりにげんじつをはんだんすればよいのかわからなくなる。)
対象者は何を手掛かりに現実を判断すればよいのか分からなくなる。
(ゆめとげんじつをわけるきょうかいがくずれ、むらがこうちくしたせかいがたいしょうしゃのにんしきをおおう。)
夢と現実を分ける境界が崩れ、夢羅が構築した世界が対象者の認識を覆う。
(あらゆるゆめがあつまり、さいごにはげんじつとのきょうかいさえみうしなわせるせかい。)
あらゆる夢が集まり、最後には現実との境界さえ見失わせる世界。
(むげん・ばんかしゅうかいは、これらすべてをくみあわせ、)
夢幻・万華終界は、これらすべてを組み合わせ、
(げんじつをただしくにんしきするためのきじゅんそのものをほうかいさせる。)
現実を正しく認識するための基準そのものを崩壊させる。
(てきがげんえいをみやぶっても、べつのいのうがさようする。ほうこうをとりもどしてもきょりがくるう。)
敵が幻影を見破っても、別の異能が作用する。方向を取り戻しても距離が狂う。
(ただしいきおくをおもいだしても、めのまえのけしきがへんかする。)
正しい記憶を思い出しても、目の前の景色が変化する。
(ひとつずつたいしょしようとしても、べつべつのげんしょうがれんさして、)
一つずつ対処しようとしても、別々の現象が連鎖して、
(はんだんするためのじかんとてがかりをうばっていく。)
判断するための時間と手掛かりを奪っていく。
(むらはそのせかいのちゅうおうで、しずかにせんきょうをみつめている。)
夢羅はその世界の中央で、静かに戦況を見つめている。
(かのじょにとって、このわざはたんじゅんにつよいまぼろしをみせるためのものではない。)
彼女にとって、この技は単純に強い幻を見せるためのものではない。
(てきがげんじつをみきわめるというこういそのものをせいりつしにくくするためのきゅうきょくのいのう。)
敵が現実を見極めるという行為そのものを成立しにくくするための究極の異能。