カサブタ

(あしたへつづくさかみちのとちゅうですれちがうおとなたちはつぶやくのさ)

明日へ続く坂道の途中で　すれ違う大人たちはつぶやくのさ

(「あいとかゆめとかりそうもわかるけどめのまえのげんじつはそんなにあまくない」って)

「愛とか夢とか理想も解るけど　目の前の現実はそんなに甘くない」って

(つまずきながらもころがりながらもかさぶただらけのじょうねつをわすれたくない)

つまずきながらも転がりながらも　カサブタだらけの情熱を忘れたくない

(おとなになれないぼくらのつよがりをひとつきいてくれ)

大人になれない僕らの強がりをひとつ聞いてくれ

(にげもかくれもしないからわらいたいやつだけわらえ)

逃げも隠れもしないから笑いたい奴だけ笑え

(せめてたよりないぼくらのじゆうのめをつみとらないで)

せめて頼りない僕らの自由の芽を摘み取らないで

(みずをあげるそのやくめをはたせばいいんだろう？)

水をあげるその役目を果たせばいいんだろう？

(なんどもくりかえしたしっぱいとかおおきくくいちがったかんがえとか)

何度も繰り返した失敗とか　大きく食い違った考えとか

(ぼくらのきじゅんはとてもふたしかできのうよりなんとなくほはばがひろくなった)

僕らの基準はとても不確かで　昨日より何となく歩幅が広くなった

(せのびをしながらうちのめされながら)

背伸びをしながら打ちのめされながら

(かさぶたをちょっとはがすけどこたえはでない)

カサブタをちょっとはがすけど答えは出ない

(おとなになりたいぼくらのわがままをひとつきいてくれ)

大人になりたい僕らのわがままをひとつ聞いてくれ

(ねてもさめてもしばられるじかんをすこしだけとめて)

寝ても覚めても縛られる時間を少しだけ止めて

(せめてふがいないぼくらのじゆうのみをきりとらないで)

せめてふがいない僕らの自由の実を切り取らないで

(あかくじゅくすそのときまでなやめばいいんだろう？)

赤く熟すその時まで悩めばいいんだろう？

(おとなになれないぼくらのつよがりをひとつきいてくれ)

大人になれない僕らの強がりをひとつ聞いてくれ

(にげもかくれもしないからわらいたいやつだけわらえ)

逃げも隠れもしないから笑いたい奴だけ笑え

(せめてたよりないぼくらのじゆうのめをつみとらないで)

せめて頼りない僕らの自由の芽を摘み取らないで

(みずをあげるそのやくめをはたせばいいんだろう？)

水をあげるその役目を果たせばいいんだろう？