ニヒルと水没都市

(ずたぼろのちゃぺるところねーどあのしょうじょはふぃりあのこもかぶり)

ズタボロのチャペルとコロネード　あの少女はフィリアの薦被り

(ぽえたをきょうもおーふぁんがとりかこみとらじてぃばかりおねだり)

ポエタを今日もオーファンが取り囲み　トラジティばかり御強請り

(がらすのようなそらがひびわれてうちがわからうみがあふれだして)

ガラスのような空がひび割れて　内側から海が溢れ出して

(このよはうれいいろにそまったとぐれーのそらをみておもう)

この世は憂い色に染まったと　グレーの空を見て思う

(あぁ、のあのはこぶねにはぼくじゃのるしかくなどないのでしょうか)

あぁ、ノアの方舟には　僕じゃ乗る資格など無いのでしょうか

(ひろいひろいこのうなばらにぼくらはのみこまれ)

広い広いこの海原に　僕らは飲み込まれ

(こころはとうにながされてうそにおぼれていく)

心は疾うに流されて　嘘に溺れていく

(ふかいふかいこのみなぞこにただようようにねむれど)

深い深いこの水底に　漂うように眠れど

(かないっこないゆめをみてはきえてしまいたいなんてうたった)

叶いっこない夢を見ては　消えてしまいたいなんて唄った

(あいされないこのまちで)

愛されないこの街で

(さげすむしりめにぺざんとのたみかんらくがいとひっぴーのまんどりん)

蔑む尻目にペザントの民　歓楽街とヒッピーのマンドリン

(すとろぼがとらえたぽぐろむはぱんけーきみたいなひとのたば)

ストロボが捉えたポグロムは　パンケーキみたいな人の束

(「どうかどうかぼくだけでもすくいだしてはくれないか」)

「どうか　どうか　僕だけでも　救い出してはくれないか」

(くものいとはちぎれた)

蜘蛛の糸は千切れた

(あぁ、かみさまよおしえてぼくはあさましいひとなのでしょうか)

あぁ、神様よ教えて　僕は浅ましい人なのでしょうか

(しずめしずめさあさあふかみへいきもできぬほどに)

沈め沈めさあさあ深海へ　息も出来ぬ程に

(うつろなめをしたみらいがうたかたにとけてく)

うつろな目をした未来が 泡沫に溶けてく

(わらえわらえぶざまなぼくをそのふねのうえから)

笑え笑え無様な僕を　その舟の上から

(ゆるされるなどおもっちゃいないさぼくをわすれてくれ)

許されるなど思っちゃいないさ　僕を忘れてくれ

(あいされないこのまちと)

愛されないこの街と