横断歩道を渡る人たち　ミスチル

(めのまえをよこぎろうとするそのろうじんのせなかはひどくまがっていて)

目の前を横切ろうとするその老人の背中はひどく曲がっていて

(あるくすがたをじっとみているとあしがふじゆうであることがわかる)

歩く姿をじっと見ていると足が不自由であることがわかる

(かばいつづけてきたあしのせいかそれとも)

かばい続けてきた足のせいか　それとも

(おもうようにうごかぬげんじつにへしまげられたこころが)

思うように動かぬ現実にへし曲げられた心が

(せなかまでゆがめているのだろうか？)

背中まで歪めているのだろうか?

(おうだんほどうをわたるひとたち)

横断歩道を渡る人たち

(ぼくはしんごうがかわるのをまっている)

僕は信号が変わるのを待っている

(きのうのぼくがあしたのぼくが)

昨日の僕が　明日の僕が

(いまめのまえをとおりすぎていく)

今　目の前を通り過ぎていく

(めのまえをさっそうとあるくそのおんなのすかーとはひどくみじかくて)

目の前を颯爽と歩くその女のスカートはひどく短くて

(ついついめがうばわれてしまうつよいかぜがふかぬものかと)

ついつい目が奪われてしまう　強い風が吹かぬものかと

(そんなしせんにきがついたらきっとかのじょはぼくをにらみつけてくるだろう)

そんな視線に気が付いたら　きっと彼女は僕を睨みつけてくるだろう

(「じぶんのためにしてるだけ」だと)

「自分の為にしてるだけ」だと

(「だれかのきをひきたいわけじゃない」と)

「誰かの気を引きたいわけじゃない」と

(おうだんほどうをわたるひとたち)

横断歩道を渡る人たち

(ぼくははんどるをにぎりしめてみている)

僕はハンドルを握り締めて見ている

(きのうのぼくがあしたのぼくが)

昨日の僕が　明日の僕が

(いまめのまえをとおりすぎていく)

今　目の前を通り過ぎていく

(いらいらしたははおやはものわかりのわるいむすこのてをひっぱって)

イライラした母親はもの分かりの悪い息子の手を引っ張って

(もうなんこももってるでしょ！？とおもちゃやのまえでこえをあげている)

もう何個も持ってるでしょ!?とおもちゃ屋の前で声を上げている

(ほしがっているのはおもちゃじゃなくあいじょうで)

欲しがっているのはおもちゃじゃなく愛情で

(こばんでるのも「がまん」をおしえるためのあいじょうで)

拒んでるのも「我慢」を教えるための愛情で

(ひとめもきにせずないておこってそのおやこはあいしあっているんだ)

人目も気にせず泣いて怒って　その親子は愛し合っているんだ

(おうだんほどうをわたるひとたち)

横断歩道を渡る人たち

(ぼくはふろんとがらすごしにみている)

僕はフロントガラス越しに見ている

(きのうのぼくがあしたのぼくが)

昨日の僕が　明日の僕が

(いまめのまえをとおりすぎていく)

今　目の前を通り過ぎていく

(ぎたーけーすをかかえあるくそのしょうねんはなかまとたのしげにはなしている)

ギターケースを抱え歩くその少年は仲間と楽しげに話している

(すきなおんがくのはなしかそれともすきなおんなのこのはなしか？)

好きな音楽の話か　それとも好きな女の子の話か?

(そのぎたーでみらいをかえるつもりかい？それならいつかなかまにいれてくれ)

そのギターで未来を変えるつもりかい?それならいつか仲間に入れてくれ

(ぼくだってなにもかもをものわかりよくとしおいたくはないんだ)

僕だって何もかもをもの分かりよく　年老いたくはないんだ

(おうだんほどうをわたるひとたち)

横断歩道を渡る人たち

(ぼくはしんごうがかわるのをまっている)

僕は信号が変わるのを待っている

(きのうのぼくがあしたのぼくが)

昨日の僕が　明日の僕が

(いまめのまえをとおりすぎていく)

今　目の前を通り過ぎていく

(きのうのぼくがあしたのぼくが)

昨日の僕が　明日の僕が

(いまめのまえをとおりすぎていく)

今　目の前を通り過ぎていく