窓際の行進曲【歌詞】幼蚕文庫
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歌詞(問題文)
(このなまじろいてあしをかって)
この生白い手足を駆って
(あおいびろーどのそらにとびましょ)
青い天鵞絨(ビロード)のそらに飛びましょ
(わたのうみからはがれおちて)
綿の海から剥がれ落ちて
(わたしはひそやかにまくをひく)
わたしはひそやかに幕を引く
(くらいよるにおそとにでてはいけないよ、って)
暗い夜におそとに出てはいけないよ、って
(ちいさなころにたくさんきいた)
ちいさな頃にたくさん聞いた
(くらいよるにはおばけがわになっておどっているから)
暗い夜にはオバケが輪になって踊っているから
(まどをとじておめめをつぶって)
窓を閉じてお目々をつぶって
(あさまでゆめのなかであそびましょう)
朝まで夢の中であそびましょう
(だけどおかあさま、)
だけどお母様、
(このごろわたしはたのしいゆめをみれやしないのです・・・)
この頃わたしは愉しい夢をみれやしないのです・・・
(まどをあけておそらをとびたい)
窓を開けておそらを飛びたい
(おばけとおててつないであそびたい)
オバケとお手々つないであそびたい
(もうこのへやはいきぐるしいのです)
もうこの部屋は息苦しいのです
(はやくはやくおそらをとびたい)
はやくはやくおそらを飛びたい
(このさびたまどわくをけっとばして)
この錆びた窓枠を蹴っとばして
(あおいくうきをこぎだしましょ)
青い空気を漕ぎ出しましょ
(うすくまっしろのかみのように)
薄くまっしろの紙のように
(ひらひらまうのとてもきれいでしょう)
ひらひら舞うのとても綺麗でしょう
(くらいよるのおそらのはてはやさしいものはもうなにもない)
暗い夜のおそらの果ては優しいものはもう何もない
(ぎんがでもえるすいそのつぶがさいごにひかってこぼれていくだけ)
銀河で燃える水素の粒がさいごに光って零れていくだけ
(かみのようにかるくはないからきっとじめんにまっさかさま)
紙のように軽くはないからきっと地面に真っ逆さま
(でも、ちゅうにうかんだそのしゅんかんだけわたしはすこししあわせかしら)
でも、宙に浮かんだ其の瞬間だけわたしは少し幸せかしら
(まどをあけておそらをとびたい)
窓を開けておそらを飛びたい
(ひやりつめたいほしをなめてみたい)
ひやり冷たい星を舐めてみたい
(おかしのようにあまいのかしら)
お菓子のように甘いのかしら
(ほんとうはすこしだけないてほしい)
本当は少しだけ泣いて欲しい
(まだここにいる?わたしのてあし)
まだここにいる?わたしのてあし
(まだいかないの?・・・まどはすぐそこ)
まだいかないの?・・・窓は直ぐそこ
(さあ、まどをあけておそらをとびましょ)
さあ、窓を開けておそらを飛びましょ
(かなしいゆめはみあきました)
悲しい夢は見飽きました
(ほら、うしろのしょうめんわたしひとりだけ)
ほら、後ろの正面わたしひとりだけ
(だれもきづいてくれやしないでしょ)
だれも気付いて呉れやしないでしょ
(さあ、まどをしめてきょうもねむりましょ)
さあ、窓を閉めて今日も眠りましょ
(おちていくのはきっとこわいから)
落ちていくのはきっと怖いから
(おくびょうものはそらをとぶひをゆめみて)
臆病者はそらを飛ぶ日を夢みて
(すこしだけないている)
少しだけ泣いている