恋するパラノイア【歌詞】ひなた春花

(ねえ、わたし)

ねえ、わたし

(あるくものがたりまちがえたみたい)

歩く物語 間違えたみたい

(わたしだけのおうじさま)

わたしだけの王子様

(ふりむいてもくれない)

振り向いてもくれない

(ことばがつうじるひとはだれもいないんだわ)

言葉が通じるひとはだれもいないんだわ

(なにもかもがびるかぜでふきとべばいいのよ)

何もかもがビル風で吹き飛べばいいのよ

(がらすのくつでわるつおどっても)

硝子の靴でワルツ踊っても

(ただこのあしがいたむだけ)

ただこの足が痛むだけ

(あなたにおくるはなにおもりをつける)

あなたに贈る花に錘(おもり)をつける

(わたしのことばはうみのそこにしずんでいくでしょう)

わたしの言葉は海の底に沈んでいくでしょう

(ねえ、わたし)

ねえ、わたし

(うまれるせかいをまちがえたみたい)

生まれる世界を間違えたみたい

(こんくりーとでできたもりはあまりにもぶこつで)

コンクリートで出来た森はあまりにも無骨で

(みないふりするわりにたやすくかすめとって)

見ないふりする割に容易く掠め取って

(とくいげなかえるのふこうじまんはうんざりよ)

得意げなカエルの不幸自慢はうんざりよ

(どくのりんごをくちにふくんだら)

毒のリンゴを口に含んだら

(”さよなら”いわずすむかしら？)

”サヨナラ”言わず済むかしら？

(あなたをおくるはなにわたしをむすぶ)

あなたを送る花にわたしを結ぶ

(もうすぐわたしのこころはしずかにしんでいくでしょう)

もうすぐわたしのこころは静かに死んでいくでしょう

(だれかがのぞんだせかいと)

だれかが望んだ世界と

(だれものぞまないせかいと)

だれも望まない世界と

(だれかがのぞいたせかいと)

だれかが覗いた世界と

(だれかをのぞいたせかいと)

だれかを除いた世界と

(なきたいなけないなかない)

泣きたい泣けない泣かない

(あいたいあえないあわない)

会いたい会えない会わない

(さびしいくるしいかなしい)

淋しい苦しい哀しい

(”にげたい、たすけて”)

”逃げたい、タスケテ”

(もつれるあかいいとをあなたにむすぶ)

縺れる赤い糸をあなたに結ぶ

(しんぞう、ひとつきすればいたみもかんじないでしょう・・・)

心臓、一突きすれば痛みも感じないでしょう・・・