外郎売り※時間に余裕のある方へ

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投稿者投稿者うぃんどいいね0お気に入り登録
プレイ回数546難易度(4.2) 2347打 長文 かな
外郎売りです
段落一~三まで全て打ってもらいます。一部、NGワードが入っているため、加工してあります。読みは本家そのままなので、一度外郎売りを読んでからプレイすることをお勧めします。

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問題文

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(せっしゃおやかたともうすはおたちあいのうちにごぞんじのおかたもござりましょうが)

拙者親方と申すは、お立会の中に、御存じのお方もござりましょうが

(おえどをたってにじゅうりかみがたそうしゅうおだわらいっしきまちをおすぎなされて)

お江戸を発って二十里上方、相州小田原一色町をお過ぎなされて

(あおものちょうをのぼりへおいでなさるればらんかんばしとらやとうえもん)

青物町を登りへおいでなさるれば、欄干橋虎屋藤衛門

(ただいまはていはついたしてえんさいとなのりまする)

只今は剃髪致して、円斉となのりまする。

(がんちょうよりおおつごもりまでおてにいれまするこのくすりはむかしちんのくにのとうじん)

元朝より、大晦日まで、お手に入れまする此の薬は、昔ちんの国の唐人

(ういろうというひとわがちょうへきたりみかどへさんだいのおりからこのくすりをふかくこめおき、)

外郎という人、わが朝へ来たり、帝へ参内の折りから、この薬を深く籠め置き、

(もちゆるときはいちりゅうずつかんむりのすきまよりとりいだす)

用ゆる時は一粒ずつ、冠のすき間より取り出す。

(よってそのなをみかどよりとう、ちん、こうとたまわるすなわちもじには)

よってその名を帝より、[とう][ちん][こう]と賜わる。即ち文字には

(いただき、すく、においとかいてとう、ちん、こうともうす)

「頂き、透く、香い」と書いて「[とう][ちん][こう]」と申す。

(ただいまはこのくすりことのほかせじょうにひろまりほうぼうににせかんばんをいだし)

只今はこの薬、殊の外、世上に弘まり、方々に偽看板を出し、

(いやおだわらのはいだわらのさんだわらのすみだわらのといろいろにもうせども)

イヤ、小田原の、灰俵の、さん俵の、炭俵のと、いろいろに申せども、

(ひらがなをもってういろうとしるせしはおやかたえんさいばかり)

平仮名をもって「ういろう」と記せしは、親方円斉ばかり。

(もしやおたちあいのうちにあたみかとうのさわへとうじにおいでなさるるか)

もしやお立会いの中に熱海か塔の沢へ湯治にお出なさるるか、

(またはいせごさんぐうのおりからはかならずかどちがいなされまするな)

または伊勢御参宮の折からは、必ず門違いなされまするな。

(おのぼりならばみぎのかたおくだりなればひだりがわはっぽうがやつむねおもてがみつむねぎょくどうづくり)

お上りならば右の方、お下りなれば左側、八方が八つ棟、表が三つ棟玉堂造り。

(はふにはきくにきりのとうのごもんをごしゃめんあってけいずただしきくすりでござる)

破風には菊に桐のとうの御紋を御赦免あって、系図正しき薬でござる。

(いやさいぜんよりかめいのじまんばかりもうしてもごぞんじないかたには)

イヤ最前より家名の自慢ばかり申しても、ご存じない方には、

(しょうしんのこしょうのまるのみしらかわよふねさらばいちりゅうたべかけて)

正身の胡椒の丸呑、白河夜船、さらば一粒食べかけて、

(そのきみあいをおめにかけましょう。)

その気味合をお目にかけましょう。

(まずこのくすりをかようにいちりゅうしたのうえにのせましてふくないへおさめますると)

先ずこの薬をかように一粒舌の上にのせまして、腹内へ納めますると、

など

(いやどうもいえぬはいしんはいかんがすこやかになりてくんぷうのんどよりきたり)

イヤどうも云えぬは、胃、心、肺、肝がすこやかになりて、薫風咽より来り、

(こうちゅうびりょうをしょうずるがごとし)

口中微涼を生ずるが如し。

(ぎょちょうきのこめんるいのくいあわせそのほかまんびょうそっこうあることかみのごとし)

魚鳥、茸、麺類の食い合わせ、その外、万病速攻ある事神の如し。

(さてこのくすりだいいちのきみょうにはしたのまわることがぜにごまがはだしでにげる)

さて、この薬、第一の奇妙には、舌のまわることが銭ごまが、はだしで逃げる。

(ひょっとしたがまわりだすとやもたてもたまらぬじゃ)

ひょっと舌がまわり出すと、矢も楯もたまらぬじゃ。

(そりゃそりゃそらそりゃまわってきたわまわってくるわ)

そりゃそりゃ、そらそりゃ、まわってきたわ、まわってくるわ、

(あわやのんどさたらなぜつにかげさしおんはまのふたつはくちびるのけいちょう)

アワヤ咽、サタラナ舌に、カ牙サ歯音、ハマの二つは唇の軽重。

(かいごうさわやかにあかさたなはまやらわおこそとのほもよろを)

開合さわやかに、アカサタナハマヤラワ、オコソトノホモヨロヲ。

(ひとつへぎへぎにへぎほしはじかみ)

一つへぎへぎに、へぎほしはじかみ。

(ぼんまめぼんごめぼんごぼうつみたでつみまめつみざんしょうしょしゃざんのしゃそうじょう)

盆まめ、盆米、盆ごぼう、つみ蓼、つみ豆、つみ山椒。書写山の社僧正。

(こごめのなまがみこごめのなまがみこんこごめのこなまがみ。)

粉米のなまがみ、粉米のなまがみ、こん粉米の小生がみ。

(しゅすひじゅすしゅすしゅちん)

繻子ひじゅす、繻子、繻珍。

(おやもかへえこもかへえおやかへえこかへえこかへえおやかへえ)

親も嘉兵衛、子も嘉兵衛、親かへえ子かへえ、子かへえ親かへえ。

(ふるくりのきのふるきりぐちあまがっぱかばんかっぱか)

古栗の木の古切口。雨合羽か、番合羽か。

(きさまのきゃはんもかわぎゃはんわれらがきゃはんもかわぎゃはん)

貴様のきゃはんも皮脚絆、我等がきゃはんも皮脚絆。

(しっかわばかまのしっぽころびを)

しっかわ袴のしっぽころびを、

(みはりはりながにちょとぬうてぬうてちょとぶんだせ)

三針はりながにちょと縫うて、縫うてちょとぶんだせ。

(かわらなでしこのせきちくのらにょらいのらにょらいみのらにょらいにむのらにょらい)

かわら撫子、野石竹。のら如来、のら如来、三のら如来に六のら如来。

(ちょっとさきのおこぼとけにおけつまずきゃるな ほそどぶにどじょにょろり)

一寸先のお子仏に、おけつまずきゃるな。 細溝にどじょにょろり。

(きょうのなまだらならなままながつおちょとしごかんめ)

京のなま鱈奈良なま学鰹、ちょと四、五貫目。

(おちゃたちょちゃたちょちゃっとたちょちゃたちょ)

お茶立ちょ、茶立ちょ、ちゃっと立ちょ茶立ちょ、

(あおだけちゃせんでおちゃちゃっとたちゃ)

青竹茶筅でお茶ちゃっと立ちゃ。

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