ケガレの唄

(ゆうべしょぎょうむじょうのあめが)

昨夜諸行無常の雨が

(どこかのだれかにふりました)

何処かの誰かに降りました

(かぜにさえかてないのはなぜ)

風にさえ勝てないのは何故

(ぼくはまだたりなくて)

僕はまだ足りなくて

(あなたよりもわらいたい)

貴方よりも笑いたい

(あなたよりもまえをみたい)

貴方よりも前を見たい

(けがれはいつもそこにいた)

ケガレはいつもそこにいた

(もういっそこのままとおくへにげようか)

もういっそこのまま　遠くへ逃げようか

(あいさなくてもいいかえらぬたびのおわりだった)

愛さなくてもいい　帰らぬ旅の終わりだった

(ふたりねむるあなたがくれたこのけがれが)

二人眠る　貴方がくれたこのケガレが

(さびしくなるまでさびしくなるまで)

寂しくなるまで　寂しくなるまで

(なあいまごろみていますか)

なあ今頃見ていますか

(てをとったふたりのとうひこう)

手を取った二人の逃避行

(どこへいけばかぜはやむのか)

何処へ行けば風は止むのか

(ぼくはまだたびのとちゅう)

僕はまだ旅の途中

(あなたよりもあるきたい)

貴方よりも歩きたい

(あなたよりもゆめをみたい)

貴方よりも夢を見たい

(けがれはいつもむねのなか)

ケガレはいつも胸の中

(もういっそまよわずはいにしてくれよ)

もういっそ迷わず　灰にしてくれよ

(これからのことをおもえばあいはさめていった)

これからのことを　思えば愛は冷めていった

(よるがせまるどうしてこんなになるまで)

夜が迫る　どうしてこんなになるまで

(あなたはあなたであなたはあなたで)

貴方は貴方で　貴方は貴方で

(あなたからすれば)

貴方からすれば

(きっとどうでもいいことでしょう)

きっとどうでもいいことでしょう

(もういいからきえて)

もういいから消えて

(かってにうらんでかってになくした)

勝手に恨んで勝手に無くした

(ずっとわすれてたけがれうた)

ずっと忘れてたケガレ唄

(もういっかいあえたらあいしてくださいね)

もう一回会えたら　愛してくださいね

(はなしたいことがたくさんあってかなしくなった)

話したいことが　たくさんあって悲しくなった

(ひとりねむるあなたがくれたこのけがれと)

一人眠る　貴方がくれたこのケガレと

(あのひのむこうへあのひのむこうへ)

あの日の向こうへ　あの日の向こうへ

(なあいつまでそこにいるの)

なあいつまでそこにいるの

(はやくはやくおわかれしなきゃ)

早く早くお別れしなきゃ

(ぼくはたぶんもうだいじょうぶ)

僕は多分もう大丈夫

(いまはいまはただありがとう)

今は今はただありがとう