ドレッドノート

(やみになりひびくさいれん)

闇に鳴り響くサイレン

(かすれるこえくりかえしてる)

掠れる声繰り返してる

(わらうきみのなみだみながら)

笑う君の涙見ながら

(しかたない)

仕方ない

(そうつぶやいた)

そうつぶやいた

(あざけるざつおんにまぎれ)

嘲る雑音に紛れ

(しせんをそらしてうつむく)

視線を逸らして俯く

(そうさぼくだってきょうはんしゃだ)

そうさ僕だって共犯者だ

(えがいていたひーろーのぼくは)

描いていたヒーローの僕は

(くろいあめだってすくいあげられたのに)

黒い雨だってすくいあげられたのに

(ゆめにとどくわけはなくておきまりのいいわけ)

夢に届く訳はなくてお決まりの言い訳

(ぼくをだまして)

僕を騙して

(はしりだすきみのよこがおがみれなくて)

走り出す君の横顔が見れなくて

(おなじおとのはぐるまがかみあわない)

同じ音の歯車が噛み合わない

(とどかないあすへてをのばしてみても)

届かない明日へ手を伸ばしてみても

(つかめないいくじなしのて)

掴めない意気地なしの手

(ごめんね)

ごめんね

(そうつたえることさえできず)

そう伝えることさえ出来ず

(おえつだけがひびく)

嗚咽だけが響く

(ならんであるいたゆうほどう)

並んで歩いた遊歩道

(さよならなんていわないでよ)

さよならなんて言わないでよ

(こどもじみたりくつさけんでせいじゃくをひきさいた)

子供じみた理屈叫んで静寂を引き裂いた

(きずぐちかくしたえがおは)

傷口隠した笑顔は

(よわむしなぼくをとおざけた)

弱虫な僕を遠ざけた

(しかたない)

仕方ない

(そういってくりかえす)

そう言って繰り返す

(かたりあったひーろーなんてもんは)

語りあったヒーローなんてもんは

(けっきょくつごうのいいえそらごとでさ)

結局都合のいい絵空事でさ

(えがいてたゆめにかくしたのはつよがりのぬけがら)

描いてた夢に隠したのは強がりの抜け殻

(かおをそむけた)

顔を背けた

(たちむかうきみのとなりにたつなんて)

立ち向かう君の隣に立つなんて

(うそつきのぼくにはまだむずかしくて)

嘘つきの僕にはまだ難しくて

(たそがれはきずをおおいかくすけれど)

黄昏は傷を覆い隠すけれど

(おちたなみだはきえやしない)

落ちた涙は消えやしない

(ありがとう)

ありがとう

(やくそくがとおのく)

約束が遠のく

(にじむひとみとじて)

滲む瞳閉じて

(だいじょうぶ)

大丈夫

(くるしいよ)

苦しいよ

(しかたない)

仕方ない

(ほんとうはわかってた)

本当はわかってた

(きこえないふりはもういやだよ)

聞こえないふりはもう嫌だよ

(たすけてをむしした)

助けてを無視した

(こんなぼくがいちばんゆるせないのに)

こんな僕が一番許せないのに

(きみのとなりにたつことが)

君の隣に立つことが

(たとえゆるされないつみになるとして)

たとえ許されない罪になるとして

(そのてをひいてゆうやみをこわして)

その手を引いて夕闇を壊して

(いますぐきみとにげだそう)

今すぐ君と逃げ出そう

(さよなら)

さよなら

(もうあともどりはしない)

もう後戻りはしない

(あさやけにこえひびけ)

朝焼けに声響け