広島・平和記念式典 首相あいさつ全文 前半
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問題文
(いまから74ねんまえのきょう、げんしばくだんにより、)
今から74年前の今日、原子爆弾により、
(すうじゅうまんともいわれるとうといいのちがうしなわれました。)
数十万ともいわれる尊い命が失われました。
(まちはしょうどとかし、ひとびとのゆめやあかるいみらいがようしゃなくうばわれました。)
街は焦土と化し、人々の夢や明るい未来が容赦なく奪われました。
(いちめいをとりとめたかたがたにも、ひつぜつにつくしがたいくなんのひびをもたらしました。)
一命をとりとめた方々にも、筆舌に尽くしがたい苦難の日々をもたらしました。
(げんしばくだんのぎせいとなられたかずおおくのかたがたのみたまにたいし、)
原子爆弾の犠牲となられた数多くの方々の御霊(みたま)に対し、
(つつしんで、あいとうのまことをささげます。)
謹んで、哀悼の誠をささげます。
(そして、いまなおひばくのこういしょうにくるしまれているかたがたに、)
そして、今なお被爆の後遺症に苦しまれている方々に、
(こころからおみまいをもうしあげます。)
心からお見舞いを申し上げます。
(かくへいきによってもたらされたひろしまとながさきのひげきを)
核兵器によってもたらされた広島と長崎の悲劇を
(けっしてくりかえしてはなりません。)
決して繰り返してはなりません。
(ゆいいつのせんそうひばくこくとして、「かくへいきのないせかい」のじつげんにむけたどりょくを)
唯一の戦争被爆国として、「核兵器のない世界」の実現に向けた努力を
(たゆまずつづけること。これは、れいわのじだいにおいても、)
たゆまず続けること。これは、令和の時代においても、
(かわることのないわがくにのしめいです。)
変わることのない我が国の使命です。
(あたらしいじだいをへいわできぼうにみちあふれたじだいとしなければなりません。)
新しい時代を平和で希望に満ちあふれた時代としなければなりません。
(きんねん、せかいてきにあんぜんほしょうかんきょうはきびしさをまし、)
近年、世界的に安全保障環境は厳しさを増し、
(かくぐんしゅくをめぐってはかっこくのたちばのへだたりがかくだいしています。)
核軍縮をめぐっては各国の立場の隔たりが拡大しています。
(わがくには、「かくへいきのないせかい」のじつげんにむけ、ひかくさんげんそくをけんじしつつ、)
我が国は、「核兵器のない世界」の実現に向け、非核三原則を堅持しつつ、
(ひばくのひさんなじっそうへのりかいをそくしんしてまいります。)
被爆の悲惨な実相への理解を促進してまいります。
(かくへいきこくとひかくへいきこくのはしわたしにつとめ、)
核兵器国と非核兵器国の橋渡しに努め、
(そうほうのきょうりょくをえながらたいわをねばりづよくうながし、)
双方の協力を得ながら対話を粘り強く促し、
(こくさいしゃかいのとりくみをしゅどうしていくけついです。)
国際社会の取り組みを主導していく決意です。